今回は、10月より放送されるTVアニメ「王様ランキング」のエンディングテーマに決定したyamaの「Oz.」の歌詞を考察したいと思います。
「Oz.」は人気シンガー・yamaとAdoなど有名シンガー殿¥コラボでも注目を集める作詞家・泣き虫がタッグを組んで制作されました。
yamaと泣き虫のコラボは、今年2月に発表されたMAISONdes(メゾンデ)名義の楽曲「Hello/Hello feat. yama, 泣き虫」以来になります。
オープニングはKing Gnuが担当するアニメ「王様ランキング」。
歌詞にはどんな想いが込められているのでしょうか?
アニメのあらすじ、楽曲コメントも合わせてご紹介します。
「王様ランキング」あらすじ
王様ランキングは十日草輔先生による漫画で、2017年から連載が開始されました。
単行本も発売されており、2021年8月の時点で、累計発行部数130万部を超える人気作品です。
国の豊かさや、兵士の数、王様自身の強さを総合的に評価しランキングにした、「王様ランキング」。
巨人族の国・ボッス王国の第一王子として生まれた主人公・ボッジは、王様ランキング7位の巨人の両親から生まれながらも、小柄で短剣どころか、石すらも持ち上げられないほど非力な少年です。
耳も聞こえず、言葉が話せないボッジは、周囲から王にふさわしくないと言われていました。
しかし、ボッジの言葉を唯一理解してくれる目玉のついた影のような生物・カゲとの出会いによりボッジの人生が大きく動き始めます。
漫画を原作としたTVアニメの制作が発表され、10月から放送が開始されます。
何事にも一生懸命に取り組むボッジと、ひねくれ者ですが優しいカゲのコンビに癒やされる作品です。
アニメの放送が楽しみですね。
yama 泣き虫 楽曲コメント
お二人の楽曲コメントをご紹介します。
『王様ランキング』という素晴らしい作品のエンディングを担当することができて光栄です。
誰しもが人には見せない弱さを抱えていて、自分の正義のために懸命に生きている。
心にグサグサ刺さる場面も多くありますが、勇気と温かさをもらえる作品です。
すべてのキャラクターを優しく包み込めるように想いを込めて楽曲を仕上げました。
お楽しみ頂けたら幸いです。
Hello/Helloぶりにyamaさんに楽曲を書き下ろしました。
素敵な作品に関われてとても光栄です。
yamaさんの素晴らしい歌声ありきで完成した楽曲だと思っています。
気に入ってもらえたら嬉しいです。
Oz. 歌詞考察
この楽曲では、物語に出てくる色々なキャラクターの想いが歌われていると感じました。
そこで、当てはまるキャラクター別に分けて考察していきたいと思います。
主人公・ボッジの目線で描かれていると仮定して読み解いていきます。
生まれつき耳が聞こえず、喋ることの出来ない第一王子のボッジは、多くの国民から次期国王にふさわしくないと疎まれていました。
周囲の人はボッジが耳が不自由なのを良いことに、言いたい放題です。
しかしボッジは、読唇術によって周りの言っていることは全てわかっているのでした。
どんなに馬鹿にされても笑顔で耐えていたボッジ。
「ひとりぼっちにさせないでよ」という歌詞は、国民から疎まれ孤独を感じていたボッジの心の叫びなのではないでしょうか?
「重たい荷物」とは、周囲の人からの冷たい言葉を指しているのでしょう。
王様にふさわしい人物となるため、どんなに辛くても人前では涙を見せず、笑顔で明るく振る舞うボジ。
孤独を感じるボッジに夜がやってきます。
この「夜」とは、ボッジの親友であるカゲを表しているのではないでしょうか?
カゲとだけはなぜか会話ができるボッジは、親友にして最大の理解者であるカゲの存在が大きく見えたのでしょう。
ボッジの異母兄弟で、ボッス王国第2王子のダイダ。
ボッジよりも背が高く、力の強いダイダは、王になるべく厳しく育てられてきました。
ダイダの目線だと仮定すると、「重たい荷物」は周囲からの期待。
非力なボッジに比べ、王になるため厳しい訓練を積んだダイダは、心のどこかで孤独を感じていたのではないでしょうか?
カゲと出会うまで感じていた、誰も自分の思いを理解してくれず、悪口を言われる孤独感。
もうそんな寂しい思いはしたくありません。
カゲとこれからも一緒にいたいという強い気持ちが伝わってきますね。
一方、カゲもボッジと出会うまでは孤独を感じていました。
暗殺集団「影の一族」の生き残りで、友達のいなかったカゲ。
アニメの第2話では、カゲの過去が明かされていましたね。
影の一族最後の一人として残ったカゲは、例えようがないような孤独を感じていたのでしょう。
ボッジと同じく、ずっと一緒に過ごしたいという想いが伝わってきます。
ボッスの遺言に背き、王になったダイダ。
自分を推薦しなかった兵士や大臣を厳しく処罰していきます。
誰も味方になってくれないひとりぼっちの王様を表現しているようにも読み取れますね。
王の重圧を理解してくれず、不安な夜を過ごしている様子が伝わってきます。
王にふさわしい人物となるため、カゲと共に旅に出たボッジ。
様々な困難が立ちふさがりますが、何度も傷つき挫けそうになっても、カゲ(夜)と共に乗り越えていきます。
ダイダにとっての「夜」は、鏡に精神を宿す謎の女性ミランジョなのでしょう。
ミランジョは、国王ダイダの相談役として、裏で王国を操っていました。
ミランジョの言いなりになっている選択が正しいのか葛藤しますが、国王の重みを分かってくれるミランジョに縋ってしまうのではないでしょうか?
ひとりぼっちの寂しさが分かるからこそ、目の前にいる貴方をひとりぼっちにさせたくありません。
非力で王にふさわしくないと言われ続けたボッジだからこそ、他人の痛みが分かるのですね。
ボッジと出会ってから、その姿を一番近くで見てきたカゲ。
ボッジのどんなことも受け入れ、最高のパートナーとして旅をしてきました。
ひとりぼっちを経験した者同士支え合っていこうという想いが歌われています。
ダイダ目線で考えると、「あなた」が指す人物はボッジです。
ボッジが弱いのなら、自分も弱さを明かそう。
あなたの笑顔の裏に隠された悔しい思い、悲しさを知ったからこそ、今度は自分が盾となって守ろう。
お互いに助け合って良い王国を築いていこうという強い想いが表現されていますね。
タイトル「Oz.」の意味を考察!
楽曲のタイトルである「Oz.」は何を表しているのでしょうか?
ジャケット写真には、タイトルの「Oz.」が描かれていますが、数字の「02」にも見えますよね。
筆者はこの「02」は、アニメの今後の展開を表しているのではないかと考えました。
タイトルの考察をするにあたって、まずは原作漫画の1コマを紹介します。
王様の総合的な指標で、ランキング協会の手によって順位づけされる王様ランキング。
1位になった王様は神の宝物庫で好きな宝をもらうことが出来ますが、何故か皆同じものを選んでしまうそうです。
そして、選んだ宝に魅了され、気が狂い消息不明になると言われています。
このことから考えると、「02」という数字は、将来のボッジのランキング、もしくは、王様ランキングそのものをなくすということを表しているのではないでしょうか?
気が狂って自分の王国を滅ぼしてしまうくらいなら、万年2位でも構わないというボッジの決意表明のようにも受け取れます。
また、1位を作らないという意味から、ランキング制度自体を廃止するという考え方もできます。
ランキングに取り憑かれ、一つでも順位をあげようと躍起になっている王様達。
大勢を不幸にしてしまう様なランキングは、終わらせてしまおうと想っているのかもしれません。
タイトルにどんな意味が込められているのか、考えるのも楽しみの一つですね。
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さいごに
いかがでしたか?
アニメの放送が楽しみです!