今回は2020年7月にリリースされた三作目「Downtown」の歌詞考察をしていきます!
「Downtown」は大ヒット曲「春を告げる」と同じくボーカロイドプロデューサーのくじらさんが作詞作曲を手掛けました。
夜の街を思わせる歌詞とグルーヴィーな曲調が魅力のミドルナンバーです。
では早速歌詞の考察を始めていきましょう!

Downtown 歌詞考察
夜の街で疲れ果てる

冒頭でいきなり「おままごと」という言葉から曲が始まります。
これは夜の街であからさまな嘘をつくこと、つまり水商売に疲れ果てている様子を思わせます。
水商売をしている女性が客の男性に対しての不満を漏らしているのでしょうか。

着飾っていたが故に体を壊し、さらに精神的にも追い詰められている様子です。
さらに「アンタのせいで狂いました」と明確に誰かのせいにしています。やはり客の男性に対しての不満を言っている様子です。
「この先どうすんだ?ねぇ」という歌詞から、この客のせいで今の生活を続けられなくなるか、もしくは客との関係性に修復不可能な傷が入ってしまったように思われます。
この客と水商売の女性は店外で恋愛関係にあったのかもしれません。

ここでサビに入りますが、サビでは突然過激な言葉を並べて相手を呪うような言葉が続きます。
相手の行く末が「怪物に喰われちまえばいい」とはっきり相手を恨んでいる様子が伝わってきます。
この部分からも生活か大事にしていた何かを相手のせいで失ってしまったように思えます。
またこの前の部分ではカタカナで表記していた「アンタ」がサビでは「あんた」と平仮名表記に変更されており、主人公が情緒不安定な状態にあることが伺えます。
恨む相手が「あんた」から「私」へ

2番冒頭での「臆病者」は主人公のこととも客のこととも取れます。
酔い潰れて寝てしまったのでしょうか。窓から差し込んだネオンの光で夜中に目覚めています。
その後に「戯けてみたのが悪かった」とあることから、客に対してふざけ過ぎたのか、はたまた客が調子に乗りすぎたのかはわかりませんが、相手にひどい目に合わされて寝ていた、もしくは気を失ってしまったようにも思えます。
どちらにせよどちらかが原因で水商売の女性と客が大喧嘩になったように考えることができます。

ネオンの光で目覚めて歩いていると気づけば始発の駅。昨晩のことが思い起こされて吐いてしまいます。
そしてここでは1番と違い「私のせいで狂いました」と「あんた」が「私」に変化しています。
これが水商売の女性のセリフと考えると、客と喧嘩をしてしまったせいで店をクビになったと考えられます。
客のセリフと考えると解釈に無理があるため、この曲は基本的に水商売の女性の視点で描かれていると言って良いでしょう。

ここで2番のサビに入りますが、これは恐らく昨晩客とした喧嘩の回想であると思われます。
お互い酔っ払ってもう何を言っているかわからない状態で周囲の視線が突き刺さり、それでもどうでもよくなっていた昨晩を思い出しているのでしょう。
しかしそんな視線の先、胸の奥に突き刺さるものがあります。酔っ払いながらも自分が良くないことをしている、投げやりになっていると自覚しているように感じられます。

そしてもう一度サビのフレーズが繰り返されます。
思い出したらまた相手への怒りが再燃した様子です。
しかし曲調はここでは少し静かになっており、昨晩の爆発するような怒りではなく静かに怒っている様子が思い浮かびます。

自暴自棄になった主人公は、御託を並べられることにうんざりして欲望のままに動き出します。
ここでいう「君」とはこれまでの考察を踏まえると昨晩喧嘩した客のことです。
喧嘩した客と別れ、また夜の街に戻っていきます。
最後まで激しい「怒り」が感じられ、堕ちるところまで堕ちていくところで曲が終わります。
メッセージというよりは強い「怒り」の感情を全面に押し出した曲になっていますね。

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さいごに
タイトル「Downtown」の通り夜の街が舞台になっているこの曲。
夜の街でも底の底を力強く歌っているように感じます。
くじらさん作詞作曲でyamaさんが歌う曲はシンプルな構成で心情描写する曲が多いのですが、この曲は心情というよりも感情が強く感じられます。
少し他の曲と毛色の違う「Downtown」によってyamaさんが今後リリースする曲がより楽しみになりますね!