今回は、横浜流星さん主演映画『線は、僕を描く』の挿入歌として書き下ろされた新曲「Lost」の歌詞を考察します!
映画の主題歌も担当しているyamaさん。
挿入歌の「Lost」が、この映画をどのように彩るのか期待が高まります。
映画の内容と合わせてみていきましょう!
映画『線は、僕を描く』
砥上裕將先生原作の同名小説を実写化した作品。
10月21日に全国公開されます。
横浜流星さんが主演を務め、『カノジョは嘘を愛しすぎてる』や『ちはやふる』シリーズの小泉徳宏監督の元製作されました。
作品の主題歌について、監督とプロデューサーが話をしていたところ、横浜流星さんから「yamaさんに歌ってほしい」と言う提案があり、今回の起用に繋がったそうです。

Lost 歌詞考察
あの日から全部が嫌になって
ただ生きてるだけの存在で
数えきれないほど無駄に泣いてあの日にはもう戻れない
出典:Lost / 作詞・作曲:百田留衣
僕はまだ立ち止まっていて
どうしようもない夜を彷徨っている
冒頭の歌詞で描かれる “あの日” とは、主人公にとって人生の大きな分岐点となった日ですね。
映画の主人公・霜介は、両親を交通事故で失ってしまいます。
大切な存在を失い、喪失感に飲み込まれている様子がリンクする歌詞です。
どれほど泣いても、運命のあの日に戻ることはできません。
主人公は、霜介と同じように、出口の見えない夜をさまよい続けています。
どうしても消せない痛みを抱えてる
今も声を上げては虚しくて今にも消えてしまいそうな光に
出典:Lost / 作詞・作曲:百田留衣
届きそうなんだ 許されるの
あの日から、どうしても消せない痛み。
霜介にとっては、両親を亡くした悲しみですが、人はそれぞれ何かしらの痛みを抱えて生きています。
やるせない喪失感の中で、遠くに見えてきた光に手を伸ばす様子が浮かんできますね。
“届きそうなんだ 許されるの” という歌詞から、主人公の「このまま許されていいんだろうか、この喪失感から抜け出していいのだろうか」という葛藤が読み取れます。
主人公が、あの日に強く囚われていることが分かる歌詞です。
そう心を閉ざしたままで息をしてる
出典:Lost / 作詞・作曲:百田留衣
希望 夢 未来なんて見えやしないよ
生きる事の意味 答えなんてなくて
消えてしまいたくて
抜け出せなくて
大切なものをLostしてしまったことによって、心を閉ざしてしまった主人公。
霜介の閉ざされた心に光を指したのは、水墨画の世界でした。
曲の主人公には、どんな光が待っているのでしょうか?
ありふれた日々が今になって
かけがえのないものなんだって
思い知って噛み締めては泣いてそれでも僕はこのまま
出典:Lost / 作詞・作曲:百田留衣
呼吸するだけの存在で
どうしようもない現実を彷徨っている
“あの日” 以前は、なんとも思わなかったありふれた日々。
失ってから初めて、かけがえのないものだったのだと気づきます。
しかし、気がついた時には、もう戻ることはできないのです。
繰り返される後悔の歌詞から、主人公の気持ちの大きさが伝わってきます。
もう何度も君の名を呼んで確かめてる
季節は過ぎ全ては変わり続ける
君の微笑みや 君のその声が
色褪せていく 立ちすくむだけこんなにも叫んでも悔やんでみても
出典:Lost / 作詞・作曲:百田留衣
もう二度と君には届かない
許されるのなら
微かな温もり感じていたくて
主人公が失ってしまったのは、ここで歌われている “君” なのでしょう。
あの日から時が過ぎていくなかで、だんだん薄れていく君との記憶。
忘れたくないのに消えていってしまう切なさが伝わってきます。
“もう二度と君には届かない 許されるのな 微かな温もり感じていたくて”
おそらく君は、あの日に亡くなってしまったのでしょう。
霜介の両親のように交通事故にあってしまったのかもしれませんし、病気で亡くなったのかもしれません。
もう一度だけ君の温もりを感じたい、という主人公の切実な願いが歌われています。
瞬く星座は今もあの日のまま
僕の心を優しく照らしているよ
笑い合った日々 二度とは戻せない
踏み出す勇気を 生きる勇気を心を閉ざしたままで息をしてる
出典:Lost / 作詞・作曲:百田留衣
希望 夢 未来なんて見えやしないよ
生きる事の意味 答えなんてなくて
消えてしまいたくて
抜け出せなくて
主人公がふさぎ込んでいても、夜空に瞬く星は、優しく照らしてくれています。
天国にいる君が見守ってくれているのかもしれませんね。
あの日の呪縛から “踏み出す勇気を 生きる勇気を”。
前向きに生きていこうと考えが変わったように思いますが、ラストの歌詞では再び心を閉ざしている様子が歌われます。
この先、主人公が未来に向けて歩き出すことはできるのでしょうか?
続きが気になる歌詞ですね。

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さいごに
いかがでしたか?
霜介のように光に出会い、立ち直ってくれることを願います。
主人公の切なさが伝わってくる素敵な楽曲でした。
大学生の青山霜介はアルバイト先の絵画展設営現場で運命の出会いを果たす。
白と黒だけで表現された【水墨画】が霜介の前に色鮮やかに拡がる。
深い悲しみに包まれていた霜介の世界が、変わる。
巨匠・篠田湖山に声をかけられ【水墨画】を学び始める霜介。
【水墨画】は筆先から生み出す「線」のみで描かれる芸術。描くのは「命」。
霜介は初めての【水墨画】に戸惑いながらもその世界に魅了されていく ――