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#11 ざ・えんど(後半)
インタビュー前半では、”社畜ロックバンド”というユニークな芸風や音楽性の裏にひめられた想いや、バンド結成の背景について語ってくれた ざ・えんど さん。後半では、音楽活動における挫折や葛藤、そして今後の展望をお聞きしました!
遠距離でつもる不満、、、それでも仲直りしてくれる相方でよかった。

遠距離のまま音楽活動をスタートさせたざ・えんどの2人。
これまでの挫折や葛藤について聞いてみたところ、”すれ違い”が起きてしまっていた遠距離での活動中は、彼らにとって辛い時期でもあったと言う。
中馬:「遠距離での活動中はやっぱり少し辛かったですね。遠距離中文字だけで会話しているとどうしても相手の悪印象がもやのように積み上がっていくんです。それで心が荒んでいく、みたいな。
しかも2人なので、コミュニケーションに逃げ場がないんですよ。お互いとお互いがぶつかり合うあの遠距離期間はちょっと辛かったなあと思いますね。
会って、こいつこんなやつだったな、ってガス抜きできるのって大事なんだなあと思いました。遠距離恋愛が難しいって言われるのが分かった気がしますね(笑)。」
些細なことがキッカケとなり、喧嘩に発展していたという彼ら。お互いが音楽に取り組む姿が見れない環境では、温度差が生まれていたと言う。
谷:「喧嘩の発端は本当に小さいことだったりしますよ。中馬のピッチがずれてるだの、使ってるマイクが違うだの、、、って(笑)」
中馬:「谷は作曲をやってきたこともあって、音楽知識があるんですが、僕は打って変わってほとんど素人だったので、そこでギャップができちゃったんです。
僕の方は、とりあえず買えたマイクと、ケーブルと、一番安いオーディオインターフェースで繋いでみました!よくわからないけど録りました!みたいな。」
谷:「そうなんです。自分は音楽のレッスンも受けていたので、耳がよくなっていたんだと思います。中馬は『これで大丈夫だ』って思って出したテイクも僕にとっては、『何でこんなの出してくるんだ、なめんなよ』って思ってしまう時期がありました。
中馬は一生懸命やっているのに、その姿が見れないから、そんな意識の低さじゃダメだろ、って。」
中馬:「こっちは必死だし、あっちは 『はぁ?』って感じだし、もう一触即発でした。(笑)」
相手の顔が見えず、気軽にアドバイスをしあうこともできない環境での悪循環によって、2人の仲は険悪なものになっていたそう。
ただ毎回喧嘩をする度に、仲直りができていたことに両者ともに感謝していた。仲直りができる相方でよかった、と。
音楽は、”会社に対する労働組合”のようなもの

ざ・えんどの2人は、音楽をどのような存在として捉えているのか。
“創る側”として、”日常に対する救い”のようなものを創っていきたいと語る彼ら。合理性からはかけ離れた、けれども人間の様々な感情や声が集まった存在、それが音楽だと言う。
中馬:「音楽に対して受け身だったころは、”現実世界で関わっている学校や会社では、触れ合えないような人や表現に出会える場所” でした。
自分自身、すこし尖った歌詞やメッセージ、しょうもないことを歌う歌に心を救われた経験があったので、音楽をつくる側になった今はそういうものを作れたらいいなと思います。
非日常とか、日常に対する救い、みたいなもの。言ってしまえば、”会社に対する労働組合”のような。
会社に労働組合がなければ、どんどん会社が利益が出すことが正義になってしまう。でも、社員ひとりひとりに生活があって、会社の利益とは全然違うところで、自分の給料をあげて欲しいと思っている。
会社のためだけに働くのであれば給料はいらないけれど、『俺たちはそれじゃやっていけねえよ!』っていう人たちの声が集まってきたり、合理性からは離れて他ものが集まって形になったものだと思います。」
『会社に対する労働組合』なんともざ・えんどらしい表現だ。
谷:「それ(中馬の言葉)いいなと思っちゃいましたね(笑)。
僕にとっては、”生きがい”です。島根で辛い時期も音楽のおかげでメンタル持ち直した経験があるので、本当に音楽のおかげだなと思いますね。」
社会人バンドだから、、、ではなく前回よりも今回、今回よりも次回

今後の展望について、どのように活躍していきたいのか語ってもらった。
経済的な収益や、インディーズアーティストが掲げる目標の一つであるワンマン200人動員はもとより、自分たちが社会人でも楽しんでいる様子を多くの人に届けたいと言う。
谷:「ライブ200人動員と、生バンドでライブをするっていうのは、今掲げている目標です。」
中馬:「あとは、『右肩上がりでありたい』という思いもあります。
社会人バンドだから続けていくだけで十分な気もするけれど、僕たちはそれだけではなく、聴いてくれる人がどんどん増えてくれればいいなと思っています。
どんどん良くなっていく、どんどん僕らが楽しそうになっていく姿を見せられたらいいのかなって。」
社会人バンドだからこそ、社会人に「楽しんでるよ僕ら。バンドやったって良いんだよ」と自身の姿で、その想いを体現したいと語ってくれた。
初めてざ・えんどを聴く方へのオススメの一曲と、込められたメッセージ

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『案外悪くはないもんさ』という曲は、バンドのメッセージを1番ストレートに書いている歌詞のため、初めて聴く人にはわかりやすくておすすめだそう。
中馬:「世の中に対して、全てポジティブに受け入れることはできない、けれども救いはどこかにあるんじゃないかという想いで作りました。」
綺麗事を並べるのではなく、”納得感” があるのがこの曲の良いところでもあると言う。
谷:「島根で仕事に病んでいる頃の僕が聴いたら、案外悪くないってただ歌われても “なんだ綺麗事言いやがって”って怒っていたと思うんです(笑)。
でもその後の『辞めたい時は辞めれるし、失業手当もある』という歌詞で、『ああそんな発想はなかった、確かにな』 って素直に受け入れられそうだなと思います。」
どうしても一生懸命になると視野が狭まってしまうけれど、彼らのちょっとひねくれた歌詞から得る気づきは大きいのではないだろうか。

最後に本人たちからのメッセージ

2人:「仕事辛いな、という時は、とりあえず転職サイトに登録して、求人票を見て、そしたらなんだか世の中視界が開けてきて毎日楽しくなるはずです。
自分の会社だけを見ていると視野が狭くなってしまうのでね。
求人サイトと僕らの音楽で、心を軽くして欲しいなと思っています!」
バンドとしては珍しい活動スタイルで活動していた彼らならではの葛藤や
音楽を通して彼らが伝えたい想いをたくさん語ってくれた ざ・えんどさん。ポップなサウンドと独特なPVの裏には、仕事に悩む若手社会人に向けた熱い想いが隠されていました。仕事がつらいあなたも、ざ・えんどさんと一緒にどんどん楽しくなっていきましょう!

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👤 ウエキセイヤ