目次
#9 綺 (後半)
インタビュー記事の前半では、綺さんの楽曲の魅力やその原動力をお伝えしました!
後半では、音楽を始めたきっかけから現在に至るまでのお話と、最後にFRAMUの記事を読んでくださっている皆さんに、本人からおすすめの一曲を聞きました!
学習塾でギターの練習?!ちょっとファンキーな塾長に誘われ始めたギター

シンガーソングライターとして、ギターを手に歌を届けている綺。
彼女が歌とギターを始めたキッカケを聞いた。
彼女が、音楽そのものに触れたのは中学でのこと。もともと引っ込み思案な子どもであったが、中学校入学という環境の変化と同時に、そんな自分から「変わりたい」と思うようになったという。
そんな心持ちの中行った部活見学にて合唱部に惹かれ、音楽を始めることとなった。
ギターに関してはちょっと特異なキッカケだったと言えるだろう。
実家にギターを持っていた綺は、当時通っていた学習塾の塾長が音楽をやっている人だったため、綺がギターをもっていることを知ると、塾にもってくるよう促されたと言う。
授業の後は教室でギターを弾いたり歌ったりするのが恒例となっていたそう。8つ離れた姉がダンスと歌をやっていた影響で、幼い頃からライブハウスに行く環境にあった。
幼少期からこういった世界(ライブハウス)があることは知っていたものの、「当時はまさか、自分が将来そのステージに立つことになるとは思ってもみなかった」と振り返る。
アーティストアカデミーにお芝居。多忙な高校生活の中で得たもの

中学を卒業しても音楽を続けていた綺は、高校在学中最初の2年間アーティストアカデミーに通い、その後お芝居に挑戦するため、名古屋の事務所に所属した。
多忙な日々を送っていた彼女は、高校生活の思い出は多くはないものの、音楽を通して出会った人たちとの時間や思い出を今でも大切にしていると語ってくれた。
高校在学中から音楽活動を勢力的に行ってきた彼女だが、当時と今とではかなり音楽性に違いがあったよう。
オリジナル曲をもっていなかったため、マイク一本でライブハウスのステージに立ってカバー曲を歌っていた。
”いきものがかり”の他にも、高校生ながらに歌謡曲なども歌っていたと言い、高校生と歌謡曲というギャップがなんとも印象的なエピソードだ。
また、当時よく聴いていた/歌っていた曲を聞いたところ、今よりも”やわらかめ”の曲が多かったと語ってくれた。中学時代に合唱部だったこともあり、その名残が残っていたのだろうか。
綺の現在のスタイルが確立された、アカデミー最優秀ステージ

高校在学中に通っていたアーティストアカデミーでは、出演者約200人の中から選ばれた優秀者に送られるパフォーマンス賞を受賞。
この輝かしい受賞は、アーティストアカデミーを辞める最後の発表会でのことであり、そして彼女の現在のスタイルに決めた一つのキッカケとなったイベントだった。
毎回3人ほどのノミネートには選ばれるものの、受賞まで一歩届かず悔しい思いをしていた。
アカデミーを去ると決めた最後のステージでは、それまでと趣向をガラッと変え、ロックを意識したパフォーマンスを行った。
このスタイルで、今まで届かなかった賞を受賞したことで、「自分はこっちの方が合っているんだ」と気づいたそう。
彼女の”イマ”を作り上げる決定打となったイベントだった。
実家が理容院と美容院を経営していたこともあり、高校卒業後は美容専門学校へ入学した綺。
しかし1年後に学校を中退し、音楽の道一本に。中退という大きな決断に至った経緯や、その心境について語ってもらった。
家業と音楽、悩み抜いた末に選んだ道

美容が家業だったことに加えて、綺自身も美容に興味があり入学した美容専門学校。
音楽を続けながら通っており、彼女自身、専門学校で学ぶことに楽しさや喜びは覚えていた。
入学から1年経った頃、周囲が就活を意識し始め、国家試験に受かるため必死になっている姿を横目で見ながらライブハウスに行く自分の将来に疑問を抱き始めた。
「本当に私はこっち(美容)なのだろうか?」
「これでいいのだろうか?」
と自問する中で、両方(美容も音楽も)こなせるほど器用ではないと実感し、退学を決意したそう。
一方で、実家が理容院/美容院なだけに、ご両親の反応は『想定通り』だったと言えるだろう。
父は「やめたいんだったらやめていいよ」と彼女の意向を受け入れてくれたそうだが、母に関しては完全に”事後報告”になってしまったという。
退学手続きが終わってから、恐る恐るやめた旨を伝えると相当怒られたと、懐かしそうに語ってくれた。そんな母も今ではライブにもよく足を運んでくれ、音楽活動を応援してくれていると言う。
「好きだということを、いやになるほど音楽が好き」

愛知から上京し、音楽活動を始めた当初の路上ライブでは、誰も立ち止まらない、誰も聞いてくれない。ライブをしても観客はひとり、なんてことはザラにあったと言う。
毎日「名古屋に帰りたい」と思っていたと語るが、その一方で、それでも辞められない音楽への愛も感じていた。
「音楽を好きにならず生きていたら、安定したお給料があって、普通に暮らせたのかな」
と音楽を好きになったことを嫌になる瞬間があると言うが、そう思う度、音楽を好きになったことをいやになるほど、音楽を好きな自分を実感すると言う。
「好きになっていることをいやになる程好き」
そんな存在に出会えたと語る彼女からは、音楽への並大抵ではない愛を、十分すぎるほどに感じた。

必聴!はじめての綺
ここまでシンガーソングライター綺の魅力をお伝えしてきたが、最後に本人に、”初めて綺を聴く人へおすすめの一曲”を聞いてみた。
「ホワイトイエロー」は、男女を”黄身”と”白身”に見立てた歌で、歌詞に力を入れた曲だそう。

※クリックすると曲を聞くことができます(無料です)
恋人と別れてしまった人や、傷ついている人の心に染み渡る一曲だ。
誰もが何かしら抱えているこの現代社会で、彼女は彼女なりの音楽で、明日もちょっとだけ頑張る人を応援する。
「頑張ろうよ!大丈夫!」と押し付けるのではなく、「こんなこともあるよね、こういうこともあるんだよ」と共感してもらうことに救われてきた自身の経験から、彼女の音楽に秘められたメッセージは作られている。
年代に関係なく、スマホ一つで音楽の発信もできる時代だからこそ、「生で聴きたい」アーティストとしての活躍を目指したい、と将来の展望を語ってくれた綺さん。彼女がインタビュー中に見せてくれた姿や、その声、言葉から、「ライブ行ってみたいなあ」と思わず声が漏れてしまうほど、素敵な方でした。


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