今回はOfficial髭男dismの『ゼロのままでいられたら』の歌詞について考察していきます!
本楽曲は『MAN IN THE MIRROR』に収録されており、隠れた名曲として人気です。
テーマは遠距離恋愛。
ボーカルの藤原聡は本楽曲について次のようにコメントしています。
「”ゼロのままでいられたら”は、遠距離恋愛をしている女の子の目線で描いています。”日曜日のラブレター”は、男の子の目線です。ストーリーやシチュエーションを作る描き方は、好きなんですよ。」
同アルバムに収録されている「日曜日のラブレター」と合わせてコメントをしています。
タイトル『ゼロのままでいられたら』の意味は?
タイトル『ゼロのままでいられたら』は一体どのような意味なのでしょうか?
これは「あなたに会わない日数」が「ゼロになったらいいな」という意味だと考察できます。
つまり「あなたとずっと一緒にいたい」という意味なのです。
遠距離恋愛中に感じる強い思いがタイトルに反映されています。
楽曲中には遠距離恋愛を切なくさせる「数字」も登場。
その箇所にも注目しながら、歌詞を考察していきましょう!

『ゼロのままでいられたら』歌詞考察
一生懸命数える日々
繋いだ手を離せば また会う日まで1人で
出典:ゼロのままでいられたら / 作詞・作曲:藤原聡
「声聞くだけで良い」なんて 強い人を演じて
本当はずっと数えてる また会えるまでの日々を
ため息とただの呼吸の 区別ももうつかないよ
この楽曲の主人公は遠距離恋愛をしている女性。
また長く会えなくなる日々を前にして、憂鬱で悲しい気持ちがにじみ出ています。
≪「声聞くだけで良い」なんて強い人を演じて≫
本当はすごく寂しい。けれどそんなこと言ったらわがままになってしまうかもしれない。
だから一生懸命強がっているのが窺われます。
もう一つキーになるのは≪数えてる≫の言葉。
タイトルの「ゼロ」に関連しますが、主人公はずっと彼との会える日を指折り数えているんですね。
ずっと一緒にいたいのに
「じゃあね」と手を振って 橋の向こうのバス停へ
出典:ゼロのままでいられたら / 作詞・作曲:藤原聡
消えてく背中が恋しくて「あと5日」
風が指の間くすぐって消えてった
それは寂しさを煽るようで
≪「あと5日」≫ということは、次の休みまで再び会えなくなるのを示しています。
ここの数字表現からも、主人公がずっと彼と会えるまでの日数を数えているのが分かります。
ということは、タイトルの「ゼロ」は「彼との会えるまでの日数」のこと。
つまり「ゼロのままでいられたら」は「すっと一緒にいたい」という意味が込められているのです。
「また会える」と分かっていても、離れてしまう寂しさと悲しさが主人公の心に風のように流れていきます。
どんなに掛けても胸の痛まない「ゼロ」
一体何年先の未来までこうやって
出典:ゼロのままでいられたら / 作詞・作曲:藤原聡
会えない日を数えなきゃ いけないのだろう?
「笑い合った時間思いの重さ」に比例して
離れると余計に胸が痛いよ
どんな数が掛かっても変わらない
ゼロのままでいられたら
主人公の切なさが強く強調されるサビ。
≪「笑い合った時間 思いの重さ」に比例して≫
これも数字的な表現ですね。
今の主人公は、彼と笑い合った時間があればあるほど、離れるときに寂しくなっています。
愛が大きければ大きいほど、別れの悲しみが強くなる。
だから主人公はそんな比例が生じない「ゼロ」を心から求めているのです。
寂しさを深める寒さの中で
繋いだ手を離せば この街はとても寒くて
出典:ゼロのままでいられたら / 作詞・作曲:藤原聡
遠くに消えていく背中 1人で待つことしか出来ない
笑顔で見送って 会えない日々が始まって
言葉よりもずっと長い長い「あと5日」
寂しさはいつだって 抑え込んで隠して
「隣にいられるならそれでいいから」
どれだけ寒くても一緒にいればあたたかいもの。しかし一人になった今は寂しさも相まって寒さが主人公に押し寄せます。
また会えなくなる「5日」に憂鬱と寂しさを感じながらも、それを口にしない主人公の強がりさが余計に寂しさと切なさを助長します。
ぼんやりとした不安
一体何年先の未来までこうやって
出典:ゼロのままでいられたら / 作詞・作曲:藤原聡
永久の愛なんて あてにしていけるだろう?
心から幸せだなんて 言えるような未来を
待ち焦がれて今日も1人が辛いよ
ああそんな不安もわがままも 哀しすぎて言えない
会えない日が多い寂しさの中、主人公はこの寂しさが何年続くのかぼんやり不安になります。
≪永久の愛なんてあてにしていけるだろう?≫
今の幸せと、続く寂しさの中に、こうした不安感が押し寄せることもありますね。
しかし、その気持ちをそっと胸に隠す言動には共感してしまう人も多いのではないでしょうか?
「ゼロ」を求めて
一体何年先の未来までこうやって
出典:ゼロのままでいられたら / 作詞・作曲:藤原聡
会えない日を数えなきゃいけないのだろう?
「笑い合った時間思いの重さ」に比例して
離れると余計に胸が痛いよ
どんな数が掛かっても変わらない
ゼロのままでいられたら
ラストサビは1番サビと同じです。
「彼への思いが募れば募るほど幸せになればいいのに…」と願いながらも、そうはいかない不条理。
それを「ゼロのままでいられたら」と表現する髭男の秀逸なセンスにしみじみと驚いてしまうラストです。

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おわりに
いかがでしたか?
染み込んでくる切なさ、藤原聡の優しい歌声。まさに髭男の隠れた神曲『ゼロのままでいられたら』。
遠距離恋愛をしている人には刺さる楽曲です!