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優しさ【藤井風】歌詞の意味を考察!優しさへの感動を強く表した異彩を放つ歌詞

今回は2020年4月にリリースされた、藤井風さんの配信限定シングル3作目「優しさ」の歌詞考察をしていきます!

「優しさ」は藤井風さんご本人が作詞作曲を手掛けました。

本人曰く、「優しさ」は「性別も年齢も生も死も、何もかも超えた大きなもの」、つまり優しさに対する賛歌であり、「優しさへのラブソング」と言えるものになっているそうです。

そしてこの「優しさ」、実はデビュー曲の「何なんw」、2作目の「もうええわ」よりも先にレコーディングされており、藤井風さんのオリジナル曲としては初めてレコーディングした曲です!

では早速歌詞の考察を始めていきましょう!

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優しさ 歌詞考察!

優しい「あなた」に守られる「わたし」

今何を見ていた あなたの夢を見た
優しさに殺られた あの人の木陰で
今何を見ていた あなたの影を見た
優しさに震えた あの腕の中で

曲冒頭では「わたし」は「あなた」の夢を見ています。

「あなた」は「優しさに殺られた」と言われており、優しすぎるが故に死んでしまった、もしくは人生で大切な何かを失ってしまったのかもしれません。

そして「わたし」が「あなた」の夢を見ていたのは「あなた」の「木陰」でのことです。

これは「わたし」を守るように「あなた」がいる構図があり、実際に「あなた」に守ってもらっていたと思われます。

藤井風さん曰く、この「優しさ」は地元岡山のミュージシャンの先輩たちに背中を押され、初めて人前でオリジナル曲を披露するために書かれた歌詞で、先輩たちの優しさに感動したことについて書かれています。

つまりこの「あなた」は藤井風さんにとっては岡山の先輩ミュージシャンたち、言い換えれば無償の愛をくれる人ということになります。

聞き手によって親や恋人、親友など色々な対象に取ることができるように書かれているようです。

そして「あなたの影を見た」と続く歌詞は、「あなた」に抱きしめられ、視界に映った影のことと思われます。

次の歌詞で「あの腕の中で」と言っていることから、「あなた」は「わたし」を抱きしめているのは間違いないと言って良いでしょう。

「わたし」が震えているのは、「あなた」の優しさへの感動からです。

優しくされても返せない「わたし」

温もりに 触れたとき わたしは冷たくて
優しさに 触れたとき わたしは小さくて

この広い世界の中じゃ収まらない
あなたの心 わたし泳ぐだけ

この部分では優しくされたとき、冷たく接して器が小さかった「わたし」が描写されています。

人に優しくできないのに優しくされた、そんな体験が元になっているそうです。

人に優しくできない「わたし」にとって、「あなた」の優しさ、心の広さは世界に収まらないほど大きなものに感じたのでしょう。

そして「わたし」はそんな広い優しさに包まれ、自分自身から何か人に優しくすることはできないでいます。

その様子が「泳ぐだけ」と表現されています。

ちっぽけで からっぽで 何にも持ってない
優しさに 触れるたび わたしは恥ずかしい

知らぬ間に 失くしちゃうから
心に深く刻み込んだ あなたの眼差し

人に優しくできない「わたし」は、「あなた」の優しさに触れる度に器の大きさの違いを感じ、「恥ずかしい」と思ってしまいます。

人に優しくできないながらも、「あなた」の優しさに触れて同じようにしたいと思っていたのでしょうか。それでも実際に人に優しくすることができない様子が「知らぬ間に 失くしちゃう」と表現されています。

「あなたの眼差し」を「心に深く刻み込んだ」のは、「あなた」の優しさを忘れず、自分も人に優しくできるようになろうという決意に取れます。

少しずつ優しくできるようになっていく「わたし」

今何を見ていた あなたの目を見てた
優しさに殺られた あの人の木陰で
今何を見ていた あなたの影を見た
優しさに震えた あの腕の中で

ここでサビに入ります。冒頭のサビとほぼ同じ歌詞ですが、違うのは見ていたのが「あなたの夢」から「あなたの目」になっていること。

前の歌詞で「あなたの眼差し」を「心に深く刻み込んだ」わたし。

ここで「あなたの目を見てた」のは、また誰かに優しくされて「あなた」を思い出したのか、それとも「わたし」自身が誰かに優しくして「あなた」を思い出したのか、どちらにせよまた優しさに触れたことが表現されています。

置き去りにした愛情を 探しに帰って
温もり満ちた感情を いま呼び覚まして
凍えた心が愛に溶けてゆく
花の咲く季節が戻ってくる

この部分では、「優しさは最初から持っていないのではなく、どこかで失くしてしまったものだ」というメッセージが読み取れます。

歌詞では「置き去りにした愛情を 探しに帰って」「温もり満ちた感情を いま呼び覚まして」「凍えた心が愛に溶けてゆく」「花の咲く季節が戻ってくる」と全て温かい感情を取り戻すことが書かれています。

つまり「わたし」は優しくできないのではなく、元々できていたのにできなくなっていたのです。

それを「あなた」の優しさによって取り戻していく様子が描かれていると思われます。

今何を見ていた あなたの目を見てた
優しさに殺られた あの人の木陰で
それだけで良かった 何より強かった
優しさでよかった ただそれだけで

そして優しさを取り戻した「わたし」は、優しさが「何より強かった」と気づきます。

今まで人に優しくできなかった自分と、再び優しくできるようになった自分。単純に後者の方が生きやすいことに気づいたのでしょう。

優しくできないことで苦労し、人から優しさを受けるだけだった以前よりも優しくできるようになった方が良い。それが「優しさでよかった ただそれだけで」という歌詞に如実に表れています。

まさに優しさへの賛歌。世界に優しさが広がるように、という願いを感じる曲になっていますね。

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さいごに

この「優しさ」は、優しさが最強、優しさがあればそれだけで十分という思いで作られました。

タイトルとは対照的に悲しげなメロディーで紡がれるメロディーが印象的ですが、これは「優しくできないわたし」の視点での歌であるためです。

歌詞の意味を踏まえて曲を聞くと、悲しいというより感動が強く押し出されており、優しさの大事さに気づいた感動がそのまま表現されているように感じるでしょう。

他の曲では人生観を情景的に描くことが多い藤井風さんですが、今回は「優しさ」という概念的なものについて強く押し出した曲になっていました。

どんなものをテーマにしても曲が書けてしまうんじゃないか?と思わせる「天才」藤井風さん。次にどんな曲が発表されるのか楽しみですね!