今回はMy Hair is Badの『悪口たち』の歌詞について考察します!
『悪口たち』はアルバム『時代をあつめて』に収録された楽曲。
歌詞を読むとびっくりしますが、ほぼ全て平仮名なのです!
ボーカルの椎木さん曰く、「歌詞を形で見る癖があって、パッと見てきれいだったらいい、みたいな。思いつく悪口を最初から平仮名で書きました。ちょっとポップに見えるでしょ?」とのこと。
漢字になると生々しくなってしまう悪口を平仮名にして、少し柔らかいイメージを持たせたようです。
では一体どのような歌詞なのでしょうか?早速見て行きましょう!
『悪口たち』歌詞考察
主人公が叫ぶ悪口たち
冒頭は羅列する悪口たち。
うざい 嫌い もう話したくない もう同じ空気吸いたくもない
やる事 なす事 ほんとおもんないの
ね 近くにいたら移っちゃいそう
漢字にすると鋭い言葉にちょっと気が滅入りそうになる…。
主人公の真意は何なのでしょうか?
悪口の生産性とは
自分自身にまたは悪口を言う人に問いを投げかけるサビ。
「どうしたい?」「どうなりたい?」
そう考えれば考えるほど、悪口が生み出すものはありません。
そこに残るのはただ「胸が痛い」という事実だけなのです。
言った方も言われた方も悪口そのものから得るものは、胸の痛み以外何もないのでしょう。
むかつく「あいつ」の人物像とは?
2番も悪口の列挙。
期待しない まじで気が利かない すぐ電話帳から消し去りたい
2番の悪口からは、特定の人物に向けられた悪口であるのが垣間見れる歌詞です。
ここでポイントになるのが「あばずれ」という言葉。これは「人ずれしていてずうずうしい女」を意味する単語です。つまり、あるあざとい女性に向けられた悪口なのが分かります。
「にゃんにゃん」と言えば「もんくどしどし(文句どしどし)」と支離滅裂な言動をする女性の様子。
ここまで近くでその言動を見られるということは、主人公の彼女であるのが予想できます。
つまりこれらの悪口は彼女に対して放っている言葉なのです。
でも主人公は「疲れちゃったじゃん」と彼女との関係に疲弊しています。
二人の関係はどうなっていくのか…。
悪口を言ったらどうなる?
1番サビと同じです。
彼女に宛てた悪口だと分かると、なんとなく切ない心情が込められているのを感じます。
悪口を向けた相手は?
「つけっぱなしのTVショー」「いなくなっていく新人賞」
これらは無常を感じされる情景描写。つまり悪口を言った後の虚無感と重なるわけです。
悪口を言ったところで現実は何も変わらない。
「本当のところはどう思ってる」
悪口を言ってしまう背景に隠された心情を自問しています。
ラストでこの虚無感と彼女への想いの真相が明かされていきます。
もういない「あの子」の正体
実は主人公は既に彼女と別れてしまっていたのです。
「あの子はもういない」の歌詞から、元カノへの未練が感じ取れます。
今まで羅列していたのは確かに元カノへの悪口だったけれど、本当は彼女との冗談めいた会話の一つだったのかもしれません。
でも別れてしまった今となっては、その悪口すら言えない。
もしかしたら悪口が彼女を悲しませてしまったのかもしれない。
「結局、悪口が生み出すものは本当に何もないんだ」と、自分に言い聞かせるような切ないラストです。
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おわりに
いかがでしたか?
意味深なタイトルの本楽曲。いろいろな解釈ができる味わい深い曲でもあります。
ぜひ皆さんにも、どんな意味なのか考えながら聴いてみて欲しい楽曲です!