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今回はMy Hair is Badが2019年6月に発表したアルバム『boys』の収録曲『浮気のとなりで』の歌詞を考察します!
少しドキッとしてしまうマイヘアらしいタイトル『浮気のとなりで』は、浮気をしている恋人の持つ主人公の視点からの心情を書いた楽曲。
裏切られ続ける主人公が抱く思いとは一体…?

『浮気のとなりで』歌詞考察
君の嘘をゆるしてしまう僕

ここでは「僕」と書かれていることから、主人公を「男性」、ヒロインを「浮気している彼女」だと仮定します。
”君の嘘”とはまさに浮気のこと。
浮気を追及するたびに、”涙目”や”逆逆逆ギレ”をしてくる彼女に主人公はもう慣れきっています。
つまり、彼女は何度も浮気を繰り返しているのです。
”都合のいいハート”
彼女は心にもないような「♡」をLINEか何かで主人公に送っているのでしょう。
それは本当に主人公に向けられているかも分かりません。別の男性に送っているのかも…。
それでも、主人公は怒りの気持ちよりも「好き」という気持ちが勝ってるようです。
彼女は悪い人?

大好きな人に浮気されるなんて、本当なら激怒してもおかしくはありません。
それなのに怒らない主人公。
自分が「平気」でいられる理由すらもつかめないままです。
彼女を好きで、離れたくないばかりに、
浮気=悪いことではない
そんな方程式が、主人公の心の中に成立してしまっているのでしょう。
これからも彼氏でいたいから

浮気を繰り返す彼女へ怒りをぶつけてしまった主人公。
いつものことなのでしょう、彼女は「ごめん」と繰り返すばかりです。
”くそくそくそくそくそやろーあほーばかあの大嘘野郎ーあー”
主人公の中に潜む本当の感情が露わになります。
しかし、ここでさらに取り乱してしまっては、彼女に嫌われてしまいます。
そこで主人公は、ゆるす素振りを見せて、”器の広さ”だと自身に言い切っているようです。
そして、彼女の心の痛みにも”包帯を巻いてあげるよ”と優しい言葉をかけています。
完全に演戯をしていますが、これからも「彼氏」であるために最善で最悪な選択をしてしまった哀れな主人公の姿がここにあります。
優しさに甘えてしまうのは

主人公は、浮気を繰り返す彼女を許し続けてしまう自分を問い続けます。
なぜ許してしまうのか?と。
主人公は、浮気を許された彼女の「ごめんね」「もうしないから」という甘い言葉に、何度もすがってしまうのではないでしょうか?
彼女を許せば、主人公は「器が広い男」になるし、「優しい許す男」になる。
そして、彼女とこれからも一緒にいられる権利を得ることすらできます。
そんな事態に甘んじて、主人公も演技という「嘘」のループにはまってしまっているのです。
そんな心理状態を隠して、彼女を「優しい人」と思わざるを得ない状態になっています。
間違っているのはどっちなの?

”間違っているのは果たしてどっちなの?”
笑ってしまうような自問自答ですが、真剣な問いでもあるように思えます。
なぜなら彼女のことを本当に好きだからであり、自分を責めている方が加害感情を持たずに楽だからでしょう。”ずっと信じてたからじゃん”と、あたかも自分が悪い人のように思っています。
”君の僕”=彼氏である僕=苦しくても浮気性の彼女と付き合い続ける
”僕の僕”=彼氏を辞める僕=騙され続けるのを辞める
主人公は、彼女とのこれからについて考え続けます。
でも最後の”で 悪い人だったんですか?”という歌詞。
この言葉からは、結局彼女への愛情を捨てきれずに、これからも「君の嘘」に付き合い続けてしまうであろう未来が予測されます。

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おわりに
いかがでしたか?
主人公を男性にして考察してみましたが、女性目線に変えても意味通る歌詞であるように思える『浮気のとなりで』。
「こんなカップルいるの?」と思ってしまいそうですが、人間の心理は複雑なもの。
そんな複雑怪奇な心理を知る手がかりにもなる『浮気のとなりで』、ぜひ聴いてみてください!