「友よ~この先もずっと…」はケツメイシのメジャー29th(通算32nd)シングル(2016年4月)。
映画「クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃」(2016年4月)のエンディングテーマとして書き下ろされた「友よ~この先もずっと…」の歌詞の意味を考察します。
映画の概要
臼井儀人さんの漫画を原作とした映画「クレヨンしんちゃん」の24作目「爆睡!ユメミーワールド大突撃」は、劇団ひとりさんと髙橋渉監督による共同脚本。
主人公の野原しんのすけを含む「野原一家」や埼玉県の春日部市民たちが、見たい夢を自由に見られる「ユメミーワールド」に迷い込んで悪夢にうなされるようになり、しんのすけ率いる「かすかべ防衛隊」と「野原一家」が解決に向けて奮闘する物語です。
友よ~この先もずっと… 歌詞考察!
誓うのは永遠の友情
「友よ~この先もずっと…」というタイトルどおり、語り手の「僕」が友だちの「君」に永遠の友情を誓う内容です。
映画の主題歌ということで、しんのすけと幼稚園の友だちで構成される5人組の組織「かすかべ防衛隊」の結束も重なります。
「あの場所」というのは「かすかべ防衛隊」が勝手に秘密基地にしている、よしなが先生の自宅かもしれませんし、リスナーそれぞれに仲間と集う場所を思い浮かべることもできるでしょう。
「何となく顔を合わせるだけ」という日常のありがたさを再確認しています。
「映画の内容、ケツメイシの物語、リスナーの日常」という3本立てで解釈することができそうです。
映画の場合は、不思議な「夢」を見たことがきっかけとなり、「ユメミーワールド」という「デカい世界」への「冒険」が始まったと受け取れます。
ヒップホップグループ、ケツメイシのメンバー4人が音楽という「夢」を見て、「世界」にはばたく「冒険」を続けようと鼓舞し合っているのかもしれません。
いずれにしても友だちの思い描く「夢」によって「目が覚めた」という表現がおもしろいですね。
何も「言葉」をかけられないほど「君」が落ち込んでいても、そっと「側にいる」と誓っています。
1番のサビです。
ネガティブな悩みは、親しい間柄の人ほど相談しにくい側面もあるかもしれません。
心配させたくないと思ったり、迷惑になるかもしれないと気を遣ったりしがちです。
ただ、逆の立場だと「友だちだからこそ相談してほしい」と考えるものでしょう。
苦い思い出も共に乗り越える喜びに感謝し続けたいですね。
夢の続きを語り合おう
2020年の春以降、コロナ禍でソーシャルディスタンスを保つ必要が生じ、リアルな「いつもの場所」でわいわい騒ぐことがままならない現状もあります。
それでも「楽しく集まることができる場所」として映画や音楽が存在することが救いになるのではないでしょうか。
「クレヨンしんちゃん」の「おふざけ」やケツメイシの「温かさ」がなおさら身に染みますね。
学校を卒業したり、社会人になったり、転職したり、引っ越すなど、環境に応じて日常的な人間関係が変わることもあります。
それでも濃い付き合いをした「友だち」とは時間や場所が変わり、久しぶりに会っても一瞬で距離が縮まるような「変わらない絆」があるもの。
個性や得意・不得意なことがそれぞれ違っても、1人より2人と「たし算」すれば「怖いものなし」という発想が心強いですね。
映画では「楽しい夢を見られると思ったら、悪夢に苛まれるようになる」という展開が待ち受けています。
残念ながら、目の前の現実が「悪夢」のように感じられるほど「辛い」ときもあるのが人生です。
どうにか乗り越えようとしても、なかなか大変なときもあります。
それでも苦しむ姿を見せたくないと殻に閉じこもるのではなく、ただ誰かと一緒にいるだけで救われることもあるはず。
たとえば涙を流す理由を説明できないくらい混乱する「友だち」がいても、問い詰めず、ただ時間と空間を共有するような思いやりが感じられます。
2番のサビです。
1番のサビの「辛い時は」が「夢の続き」に変わりました。
ここでは睡眠中に見る「夢」ではなく、現実に希望を抱くほうの「夢」のことですね。
何事でも、継続するうちに挫折や停滞を経験し、最初に掲げていた「夢」を見失う可能性があります。
「続き」を促されると、初心に返って「夢」を思い出すばかりではなく、未来への希望が抱けるのではないでしょうか。
何も話さず「側にいる」ことも、ケンカもできるのが「友だち」。
「言い争うのは分かり合いたいから」と考えると、冷静になって「笑える」気がします。
ケンカをした後、眠りながら「夢の中でも謝る」ところがお茶目ですね。
ラストに1番のサビが繰り返され、感謝の言葉で締めくくられます。
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さいごに
「友よ~この先もずっと…」では、映画の「ユメミーワールド」になぞらえ、ケツメイシらしい夢物語が展開されていたのではないでしょうか。
コロナ禍で孤独を感じやすくなっているので、映画「クレヨンしんちゃん」を観て笑い、ケツメイシの音楽を聴きつつ、改めて温かい人間関係に感謝しながら日々を過ごしたいものですね。