今回はシンガーソングライター星野源さんの楽曲「SUN」の歌詞について考察していきます。
本楽曲はフジテレビ系水10ドラマ『心がポキッとね』の主題歌にもなった曲で、アルバム『YELLOW DANCER』に収録されています。
それでは早速、歌詞考察をしていきましょう!

SUN 歌詞考察
大病を乗り越えて

本楽曲の歌詞は、星野源さんの病歴が大きく関係あると思われます。
星野さんは2012年12月にくも膜下出血と診断され、一時活動を休止しています。
そして2013年2月に活動を再開しますが、同年6月、くも膜下出血の再発が確認されて再び活動を休止しています。
その後、2014年2月に武道館での復帰ライブを果たしましたが、「SUN」のリリースは2015年5月27日。二度の活動休止の後に作られた楽曲であることがわかります。
つまり「夜」とは、くも膜下出血で病床に伏していた期間のことを指すのではないでしょうか。
病気で身体が壊れそうな期間が明けて、ようやく晴れ晴れとした気分を手にすることができた。
頬には小川のように涙が流れ、鳥たちも祝福するように歌を歌っています。

自由となった身に、何か楽しいことが起こるような気がしてなりません。
やっとの思いで病気を克服した星野さん自身の気持ちを歌っているのだとすれば、感慨深い気持ちになりますね。
「君」とは?

ここで「君」という人物が登場します。
ここで言う「君」には2つの候補が挙げられます。
一つ目はバナナマンの日村勇紀さんという説です。
星野さんはラジオ「金曜JUNK バナナマンのバナナムーンGOLD」内で、2010年から毎年バナナマンの日村さんにバースデーソングを送っているそうなのですが、「SUN」は2014年のバースデーソングが元になった曲なのだそうです。(タイトルの「SUN」は日村さんの「日」からとったという説もあるそうです。)
二つ目はキング・オブ・ポップ、マイケル・ジャクソンさんという説です。
星野さんはマイケルさんを敬愛しており、ライブで彼を模したパフォーマンスを披露しているほどであることと、二番に登場する「J」という歌詞が説の由来なのですが、これについては後述します。
どちらにしても「君」というのは星野さんにとっての大切な人をイメージしているとみてよさそうです。
ただ本考察では、今後「君」はマイケル・ジャクソンさん説にのっとって考察を進めていきます。
マイケル・ジャクソンの存在

二番に入ると、歌詞の中で「Hey J」と誰かに呼びかけています。このJというのがマイケル・ジャクソンさんではないかと言われています。「いつでもただ一人で 歌い踊り」とあるのも、孤高なマイケルさんのイメージと重なります。
具体的に個人を示すワードが出てきた以上、「君」というのはやはりマイケル・ジャクソンさんを示しているのかもしれませんね。

くも膜下出血という大病を乗り越えた星野さんは、何か悲しいことが起きても前を向いてやっていこうと明るく伝えてくれます。
また先述した「J」というのがマイケル・ジャクソンさんなのだとしたら、「あのスネアが弾ける」というのは、実際に活動休止期間に星野さんが元気づけられていたマイケルさんの曲を暗示しているのかもしれませんね。

ここでも一番と同じく「君」が登場します。
君(マイケル・ジャクソン)の声は星野さんにとっては「雲をよけ世界照らすような」、すなわち全知全能を思わせるほど万能で力強い存在であったことが暗示されています。
おそらく病床に付している間、星野さんは「君」の声に何度も勇気づけられ、励まされてきたのでしょう。

故人であるマイケルさんに向けて、安らかな場所にいてほしいと祈りを込めて言います。
そして自分たちもいつかは「終わる=死ぬ」存在であるから、マイケルさんのように今を踊るのだと決意を込めて歌います。
曲に込められたメッセージとは?

「澄み渡り世界救うような」歌という表現からも、星野さんにとってマイケルさんのパフォーマンスがどれほど偉大であったか伺い知ることができます。
またここで登場する「月の上も」というワードからも、ムーンウォークを得意としていたマイケルさんを連想することができます。
星野さんはこの「SUN」という楽曲を通してマイケルさんに対する感謝を伝えるのと同時に、リスナーに対しても「この曲を支えにして、辛い時があっても明るく前向きに乗り越えてほしい」という思いを込めたのかもしれません。

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さいごに
大病を乗り越えて作られた本楽曲は、ノリやすいテンポとキャッチ―なメロディーで多くのリスナーに愛されています。
星野さんのこれからの活動にも注目ですね!