今回はSEKAI NO OWARI『スターゲイザー』の歌詞を考察していきます!
全国の遊園地で実施されたゲームイベント「竜の夜の脱出」のオリジナルタイアップソングとして起用された『スターゲイザー』。夜の暗さと狂気にぴったりな楽曲に仕上がっています。
MVには平手友梨奈さんが出演。
夜の闇を颯爽と振り切り、大きな月の前でダンスする姿は圧巻。
MVの原案を担当したのはセカオワの深瀬さん。次のようにコメントしています。
コメントにあるように1年かけて制作されたMVも是非見てみてくださいね!
では、一体どのような歌詞なのでしょうか?考察していきます。

『スターゲイザー』歌詞考察
「普通」の日常の中に隠された狂気

ここではあらゆる時間の流れが綴られています。
死体が腐敗していくように/学校へ毎日通うように/夫婦が一生添い遂げるように/花は摘めば枯れていくように/叩けば物は壊れるように/罪人が法で裁かれるように/多数派がいつも勝っていくように/怒鳴れば君が泣くように
これらを読んでどのように思いますか?
美しい日常、耳をふさぎたくなるような現実。「正しさ」と「悪」が混濁しているような並びになっています。この狂気・混沌にも似た感覚が本楽曲のテーマなのです。
MVでは、平手さんが静かにゲームをする後ろで暴動を起きていたり、真っ暗闇のスーパーで子供にお菓子を拾ってあげたりしています。
つまり、日常の中に「正」も「悪」も隣り合わせで存在しているのを示しているのだと思います。
誰かを愛おしいと思ったり、憎んだり、平和を求めたり、戦争が続いたり。
自分が知らないところでいろいろな現実が起こっているにも関わらず、それを全く知らないかのように生きていることを”頭がおかしくなる普通の日常”と言っているのです。
そんな現実を目の前に、ただひたすら呆然とするような感覚で空を見上げる。混沌とした心情そのものを「Stargazer」の一言に込めているのかもしれません。
「普通」は素知らぬ顔して続いていく

2番も同じようにあらゆる出来事が列挙されています。
しかしこれらも「普通の日常」なのです。やっぱり頭がおかしくなるような日常でもありますよね。
それでも私たちは同じ空の下に生きてる。
諦め、揶揄、呆然、怒り、受容。いろいろな感情が沸き上がってきます。
これらを無視して生きていくのも簡単ですが、あえて目を向けるのがSEKAI NO OWARI。
世界で起きている当たり前の出来事を、自分のことのように考えられるメンタルについて教えられます。

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おわりに
「狂気に満ちた楽曲」と一言で表せない深い本楽曲。
自分が生きる「普通」と他人の「普通」について深い逡巡の末に出来上がった楽曲だと思いました。
MVとセットで鑑賞してみてください。きっとあなたも日常の「何か」に気が付くはず。
本物の月をバックにダンスをしているところを撮りたいという思いから撮影期間がトータルで一年近くかかってしまいました。ロケ地に行ったのに月が雲で隠れてしまったり、夏は空が明るくてイメージに合わないので撮影が一旦お休みになったりと、自然に振り回された撮影でした。脚本は僕が担当し、ダンスの振り付けはご本人にお願いしました。
CGみたいに綺麗な月ですが、本物の月です。スケジュール的にも最後のチャンスだった最終日、月と重なる数分しかないタイミング、絶対に失敗出来ないという緊張感の中やって下さった平手さん、ならびにスタッフの皆さんに心より感謝しています。
最後のダンスシーンを観たとき、作詞作曲家でありながら言葉にならない気持ちになったのを覚えています。
それは心温まるような、恐ろしいような、涙がこぼれるような、そういったものでした。皆さんも是非ご覧下さい。