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相思相愛【Official髭男dism】歌詞の意味を考察!愛にあふれた別れ歌

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ヒゲダンことOfficial髭男dism「相思相愛」の歌詞の意味を考察します。

1stアルバム「エスカパレード」(2018年4月)の収録曲。

藤原聡さんが作詞・作曲した「相思相愛」の歌詞の意味をチェックしましょう。

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相思相愛 歌詞考察

相思相愛じゃない?

「最低でクズな男になった気分はどうだい?」僕は僕に問う
責めるつもりはないんだでもグチくらい言わせてくれたっていいだろう
我ながら少し見損なったよ

出典:相思相愛 / 作詞・作曲:藤原聡

曲名の「相思相愛」は「お互いに思い合っている、愛し合っている」つまり「ラブラブ状態」という意味ですが、そうした幸せなカップルには似つかわしくない「最低」や「クズ」といった言葉から始まりました。

いったいどうしたのでしょうか。

どうやら語り手の「僕」は「自分が悪い人間になったことを嘆いている」ようです。

何が起きたのか、続きを見ていきましょう。

「さよなら」だけで片付けてさ
「はいそうですか」ってなるには
月日はあまりに重なりすぎたから
せめて最後くらいは

出典:相思相愛 / 作詞・作曲:藤原聡

何と、「僕」と「彼女」はすでに別れていました。

それどころか、付き合っていた「彼女」に別れを切り出したのは「僕」だったのです。

しかも「さよなら」の一言で済ませたというではありませんか。

たしかにこれでは「僕は最低でクズな悪い人間になった」とも考えられるでしょう。

ただ、自分で自分を「見損なう」感覚は持ち合わせているようなので、正真正銘の「クズ」とは限らない気がします。

おまけに「長い付き合いだったから、最後くらいは相手が納得するように別れる理由を説明するという優しさを示したほうが良かったのではないか」と後悔しているようです。

もしそこまでわかっているのだとすると、本当は「クズ」とは真逆の優しい心の持ち主なのかもしれません。

「相思相愛じゃない」「疑う余地もなく愛はない」
それくらい言ってしまったって良いじゃない
ほんとずるいよな自分勝手だよな ありえない
それもちゃんとわかってたんじゃない?

出典:相思相愛 / 作詞・作曲:藤原聡

そもそも「相思相愛」という四字熟語自体が「そう~そう~」と韻を踏んでいるともいえます。

そこへ「じゃない」という言葉が結びつくことによって、意味が180度逆転し、「~あい~ない」と韻が続くというパンチライン(強烈なフレーズ)になっています。

さらに「愛はない、良いじゃない、ありえない、わかってたんじゃない?」と「ないない」尽くしで韻を畳みかけているところが、ヒゲダンらしいですね。

メタフィクション的な視点で「これくらい韻を踏んでしまったって良いじゃない」と楽曲の解説をしているようにも聞こえます。

もしかしたら「相思相愛じゃない」という「言葉の響き」と「意味の逆転」を思いついた時点で、歌詞の9割ができたくらいの達成感があったかもしれません。

そう想像したくなるほどのキラーフレーズですが、「僕」が「彼女」を振った歌物語としては「相思相愛じゃない」を言わなかったという展開です。

相思相愛じゃないじゃない?

想い合ってりゃ上手くいくような歳でもなくなったけど
想い合うからこそ僕は彼女の部屋にわざと忘れ物をしたんだよ
せずにはいられなかったんだよ

出典:相思相愛 / 作詞・作曲:藤原聡

「僕」は他に好きな人ができたとか、「彼女」のことが嫌いになったわけではなかったようです。

つまり「僕」は「彼女」のことを好きなままでした。

2人は長く付き合っていたので、それなりに「齢」も重ねたことでしょう。

たとえば「彼女」は年齢的にそろそろ結婚したいと考え、「僕」は仕事の都合上まだ結婚できないと思っていた可能性もあります。

あるいは転勤などで物理的に会えなくなったり、遠距離恋愛の継続が難しくなったり、「彼女」が家族にお見合いを勧められていることを「僕」が知ってしまったなど、好き同士でも別れなければいけない場面はあるものです。

そこで「僕」は素っ気ない別れ方をしつつ、故意に「忘れ物をした」とのこと。

この「忘れ物」は服や時計などの「実体がある物」かもしれませんが、おそらく「さよなら」に続く「相思相愛じゃない」などの言葉を「わざと言わなかった」ことをあらわしているでしょう。

「さよなら」それだけのシンプルなたった四文字で終わっておけば
「ごめんな」そう言えばいつでも全てをやり直せる気がした

出典:相思相愛 / 作詞・作曲:藤原聡

わざと「別れる理由を言わない」という「忘れ物」をしたのは、復縁する可能性を残しておきたかったからだったと判明しました。

やはり正真正銘の「クズ」ではなかったどころか、「僕」自身も「彼女」を振りながら失恋したような心境だったことが伝わってきます。

しかし「相思相愛じゃない」の「忘れ物」をしたところで、自由自在にヨリを戻せるとは限りません。

その点について「僕」はどう考えているのでしょうか。

「相思相愛じゃない」「疑う余地もなく愛はない」
そこまで言い切る覚悟は出来てない
最後の最後で中途半端なんてもう 情けない
痛いほど分かってたって辛い

出典:相思相愛 / 作詞・作曲:藤原聡

「忘れ物」をしたのは「わざと」だと強がっていましたが、むしろ「別れの言葉を最後まで言えなかった」というのが真相でしょう。

要するに「相思相愛じゃないじゃない」という逆転につぐ逆転の結果、別れても「相思相愛」という曲名どおりだったことになります。

相変わらず「ないない」尽くしのパンチラインで、「情けない、痛い、辛い」と弱音を吐きまくるライム(韻)もお見事です。

「相思相愛じゃない」「疑う余地もなく愛はない」

「今後一切いない」「彼女はもう僕のもんじゃない」
恋しくて寂しくってたまらない
傷つけすぎたな堪えられなかったな もうおしまい
どうかもっともっと幸せになってください
相思相愛 サンキューグッバイ
サンキューグッバイ…

出典:相思相愛 / 作詞・作曲:藤原聡

さらに「ないない」尽くしのライムで畳みかけられた挙句、「おしまい、~ください、グッバイ」という大団円を迎えます。

別れを切り出したはずの「僕」が、ようやく未練という「忘れ物」を回収して、「相思相愛」に本当の別れを告げることができたという結末です。

好きなまま別れるのは「辛い」はずなのに、最終的に相手に感謝して「幸せ」を願うという「クズ」とは真逆の人間に逆転したところも秀逸だったのではないでしょうか。

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さいごに

「言葉の響き」についても「歌物語の意味、展開」としても、しっかり音楽的なアプローチがなされているところがヒゲダンの強みでしょう。

「恋愛の別れ」をテーマとして取り上げつつ、アーティスト個人の自我がべったり反映されているわけではなく、創作物として上質に仕上げられているので、安心して感情移入することができるのではないでしょうか。

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