今回は東京事変『空が鳴っている』の歌詞を考察していきます!
『空が鳴っている』は、解散前最後のCD。東京事変にとっては深い糸を織り込んだ楽曲だと想像できますね。
早速、考察していきましょう!

『空が鳴っている』歌詞考察
フリーウェイが指すものとは?

”フリーウェイ”とは高速道路のこと。
夜に高速道路を走る独特のスピードと緊張感が漂う冒頭です。
主人公が感じるのは「恐怖」。
東京事変は比喩の天才。単に高速道路を怖がっているわけがありません。
個人的には、音楽シーンの先頭を走り続けてきた東京事変が、楽曲だけが一人歩きしバンドそのものが自分たちの想像のつかない姿で解釈されていることへの怖さを感じているように思いました。
したがって”フリーウェイ”とは、スピード感で支配された現在の音楽界を指しているのではないでしょうか?
東京事変は音楽のよさをじっくりと味わう間もなく、スピード化した音楽業界に嫌悪感を抱いていたのが読み取れます。
すべてを手に入れていたあの時期へ

東京事変は日本の音楽界に欠かせない存在。多くの楽曲で旋風を巻き起こしてきました。
”すべてを手に入れる瞬間”とは、ファンからの歓声、CDセールス…自分たちの音楽が人々を魅了しているまさにその瞬間を指しているのでしょう。
その瞬間は幸福のあまり、スローモーションに思えてしまうものなのでしょう。
そうした幸福をさらに獲得するために”あぶない橋”=「世間を振り向かせるような刺激的な楽曲」を制作したいと希求してきたのかもしれません。
実際、東京事変の楽曲やMVは刺激的で「これ、大丈夫なのかな?」なんて思ってしまうものも少なくありません。(旭日旗などの戦争をイメージさせるものや、椎名の過度な肌の露出など)
しかし、音楽のインスタント化が著しくなり、東京事変にしか感じられない低迷期を迎えていたのかもしれません。
自分たちの音楽活動がこれからも続けられるように、人々を喜ばせるように。
それを全能の神様に祈るしかなかったのでしょう。
まだかすかに耳に届く鼓動

ここでは1番と同じく”フリーウェイ”を「スピード感で支配された音楽界」だとします。
音楽業界がいつまで自分たちに注目してくれるのか(囲ってくれるのか)恐怖を抱いているようです。
しかし音楽業界の視線と、ファンの視線が異なります。
”無防備きわまりない君”とは、純粋に東京事変を愛しているファンだと仮定します。
自分たちが感じる低迷とは全く異なる次元で、東京事変を愛してくれているファンの存在に思いを馳せ、その瞳の輝きに打ちのめされそうになっているのではないでしょうか。
心を殺して「あきらめさせて」

東京事変は確実に日本の音楽シーンを席巻してきました。
それは誰にでも証明できるまさに”ノンフィクション”の出来事です。
”どれほど加速して来たか分からない”
私たちが彼らから恩恵を受ける中で、東京事変は凄まじい努力を重ねてきたのでしょう。
しかし、東京事変は『空が鳴っている』を最後のCDにして解散を迎えます。
東京事変にとって、ファンを悲しませるのは心を殺すようなもの。
しかしそれでも「解散しよう」とした意図が”あきらめさせて”の言葉から窺えます。

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おわりに
いかがでしたか?
『空が鳴っている』には少々怖い考察もなされているようなのですが、事変らしいクールで独特な世界観に引き込まれてしまいます。
PVと合わせてぜひじっくり聴いてみてください!