今回は、ずっと真夜中でいいのに。の新曲「袖のキルト」の歌詞の意味を紐解いていきたいと思います。
2月16日にリリースされるミニアルバム『伸び仕草懲りて暇乞い』に収録されている本楽曲。
Amazon Prime Videoで配信されるオリジナル映画『HOMESTAY(ホームステイ)』の主題歌に決定しました。
作詞作曲・ボーカルを務めるACAねさんが、映画を鑑賞して感じたイメージを落とし込んだ楽曲になっているそうです。
映画の内容、楽曲コメントも合わせてみていきましょう!
Amazon Original映画『HOMESTAY(ホームステイ)』
2月11日から配信開始となるオリジナル映画。
森絵都先生の小説『カラフル』を実写化した作品で、人気ジャニーズグループ・なにわ男子の長尾謙杜さんが主演を務めます。
なにわ男子の長尾謙杜さんの他にも、山田杏奈さん、八木莉可子さんなど、数々の話題作に出演している実力派女優が登場します。
プライム会員であれば、誰でも見ることのできる『HOMESTAY(ホームステイ)』。
ぜひご覧ください!
楽曲コメント
作詞作曲を担当したずっと真夜中でいいのに。のボーカル・ACAねさんのコメントをご紹介します。
原作の『カラフル』は学生の頃、強く影響を受けた小説のひとつでしたので今回映画『HOMESTAY』として主題歌を担当させて頂きとても嬉しかったです。
シロのおかげで編み出された感情がありました。
話せた喜びもうまく話せない蟠りも、全部ひっくるめて、耐久も保温も強めな僕の意志です。
当時思い悩んでた覚束ない自分にも観せたい作品でした。
是非曲も合わせてごらんください。
『カラフル』を学生時代に読んで影響を受けたというACAねさん。
シロの目を通して見ることで、小林真としては見ることのできなかった特別な世界を覗くことができたのでしょうか?
思春期の難しい感情がどのように表現されているのか、曲を聴くのが楽しみです!

袖のキルト 歌詞考察
考察の過程で、原作小説・映画の内容に触れます。
まだご覧になっていない方はネタバレにご注意ください。

この曲の主人公は小林真の体にホームステイしているシロです。
「全部 逃げ出しちゃってもいいけど」「勝手に一人 担ったし」
もう一度現世に戻るチャンスを得たシロですが、本人はあまり嬉しそうではありません。
突然告げられたホームステイに不満を抱いていることがわかりますね。
仕方なく教室の机に突っ伏して時間を潰すシロ。
「手提げ袋の中の〜」という歌詞からも、学生感が伝わってきます。
「隠れ敬語が日課になったし」
小林真の中身がシロであることを悟られてはいけないため、人との会話には細心の注意が必要です。
とりあえず敬語で話して、もし反応が違っていれば口調を変える「隠れ敬語」が染み付いたということでしょうか?
想像しただけでもストレスが溜まりそうですね。
「担ったし」「日課になったし」という言い訳がましい歌詞からも、「なんでこんなことしなくちゃいけないんだ」というシロの不服そうな思いが読み取れます。

この部分も、小林真を演じる難しさが表現されていますね。
シロは、ホームステイ前の小林真については何も知りません。
目の前にいる人とどのくらい仲が良いのか?友達とどんな話をしていたのか?
具体的な話は全くわからないので、当たり障りのない表面的な話で場を乗り切ります。
「ただ続けたかっただけなのに。」の最後の部分はずっと真夜中でいいのに。感が出てますね!
小林真の周りの人たちに対して、どのように振る舞うのが正解なのか、戸惑っているシロの心情が表現されています。

この部分は、想いを寄せている人との交流シーンを指していると考えられます。
花火大会に行ったのでしょうか?
着物の袖をそっと掴む君。
学生時代の初々しい恋をイメージさせる歌詞ですね。
中身の魂はシロですが、互いに惹かれ合う二人。
「言いたい言葉〜」からの歌詞は、自分の気持ちを伝えられずにもどかしさを感じているシロの言葉でしょう。
想いを伝えられずに「歌うのは 僕のキルト」
タイトルでもあるキルトとは、中に薄い綿を挟んだ布のことです。
この曲でのキルトとは、皆さんも見たことがあるであろうパッチワークキルト(複数の生地を縫い合わせて模様を作ったキルト)のことを指していると考えられます。
なぜ「僕のキルト」を歌うのか?
この謎は曲の最後に明かされます。

ここでもパッチワークキルトの要素が出ていますね。
様々な色の布を継ぎ接ぎして模様を作っていくキルト。
小林真になりきるため、これまでの記憶を継ぎ接ぎしながら話を合わせるシロの状況と合致します。
後半の「橙色の放課後〜」の部分も、夕日が差し込む図書室で待ち合わせをしているエモいシーンが浮かんできます。

幾何学模様のキルト。
予測できない線を歩いていく様子は、先の予測できない私達の人生を表しているのかもしれません。
たどり着いた先にいるのは、あの日袖を掴んだ君。
今も主人公の袖を掴んでいるようです。
そんな大好きな君と過ごせている今この瞬間があまりに幸せで、叫びだしたくなる衝動に駆られます。
100日間しかないホームステイの期間中に真実にたどり着き、小林真の魂を返すことはできるのか?
映画の内容が気になりますね。

ホームステイ期間が終わり小林真の体から出ても、「忘れたくない一瞬の声」
シロが小林真の体を通して体験した様々な出来事を集約した歌詞ですね。
曲のラストでは、「キルト」の謎が明かされます。
「キルト」=「着ると」
小林真の体がもとに戻ったとしても、僕(シロ)を「着ると(想像すると)」思い出せる。
第二の人生として生まれ変われるんだとシロが真に呼びかけているように感じました。
ツギハギだらけの記憶・人生、シロを着ることで湧いてくる勇気を表現した「キルト」なのではないでしょうか?
突然ホームステイをすることになったシロの心情をキルトで表現した素敵な楽曲でした。

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さいごに
いかがでしたか?
あまり本編の内容に触れないように考察したため、分かりづらい部分があるかと思いますが、1つの考えとして楽しんでいただければ嬉しいです。
映画『HOMESTAY(ホームステイ)』は、2月11日からアマゾンプライムビデオで放送中!
ぜひ御覧ください!
主人公は、死んでしまった魂・シロ。
突然現れた「管理人」を名乗る謎の人物に、同じく一度死んでしまった高校生・小林真の体に乗り移り、ホームステイ生活を送ることを告げられます。
管理人からシロに課されたミッションは「100日以内に小林真の死の真相を突き止めること」「真の家族や友達に中身の魂がシロであるとばれないこと」の2つ。
この2つのどちらかでも失敗してしまうと本当の死が訪れると告げられたシロ。
突然の変化に戸惑うシロでしたが、家族や幼馴染など、真の周りの人々と関わることによって死の真相に近づいていきます。
果たして、真相にたどり着くことはできるのか?
ホームステイした真の体で様々な体験をするシロに勇気をもらえる感動作です。