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心海【Eve】歌詞の意味を考察!アニメ映画「ジョゼと虎と魚たち」挿入歌

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Eveさんのデジタルシングル「心海」(読み:しんかい、2020年12月)の歌詞の意味を考察します。

アニメ映画「ジョゼと虎と魚たち」(2020年12月)の挿入歌として書き下ろされました。

Eveさんが作詞・作曲した「心海」の歌詞を見ていきましょう。

アニメ映画の概要

妻夫木聡さんと池脇千鶴さん主演による実写映画(2003年12月)のリメイクではなく、田辺聖子さんの小説「ジョゼと虎と魚たち」に基づいたアニメ映画です。

海洋生物学を専攻する大学生・恒夫(声:中川大志さん)と、車椅子で生活するジョゼ(声:清原果耶さん)の青春らしい瑞々しい恋愛が描かれています。

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心海 歌詞考察!

なかなか交わらない2人

幾星霜 期待もないようなふりをした
恥ずかし気に でもわかってる
わかってる わかってる というだけど

心海 / 作詞・作曲:Eve

「心海」の登場人物は「僕」と「君」。

アニメ映画「ジョゼと虎と魚たち」の物語を反映した歌詞で、語り手の「僕」は恒夫、「君」はジョゼになぞらえていると考えられます。

冒頭の「幾星霜」(いくせいそう)とは「苦労や努力を重ねた長い年月」のこと。

恒夫とジョゼはひょんな出来事をきっかけに出会い、信頼関係を築くまでにも恋人関係に発展するまで、発展してからも紆余曲折があるので、その辺りが表現されているようです。

双曲線 交わらないでいた
何もわからぬまま 潜っては 潜っては
深く息も吸えないで

心海 / 作詞・作曲:Eve

「双曲線」とは「平面上で異なる2定点からの距離の差が一定(0以外)な点の軌跡」のことで、「U」の先が開いたような形が線対称に2つできるので、決して交わりません。

やはり恒夫とジョゼの関係性が描かれているでしょう。

海洋生物学専攻の恒夫は、幻の魚「クラリオンエンゼル」が生息するメキシコに留学したいという夢を叶えるため、ダイビングショップでアルバイトしています。

まるで「水中に深く潜る」かのように、なかなか上手くいかない恋について「深く悩む」様子が伝わってきます。

微睡む白んだ光が僕を呼んだ
手を伸ばしてくれるなら

心海 / 作詞・作曲:Eve

「微睡む」(まどろむ)とは「少しのあいだ浅く眠る」こと、「白む」とは「夜が明けて、薄明るくなる」こと。

つまり「僕」が「呼ばれた」のは「まだ眠気の残る早朝に差し込んだ、夜明けを告げる太陽の光」ですが、「車椅子生活のため、外の世界を知らないジョゼ」の姿が重なります。

「僕」のほうから積極的に距離を縮めることはできませんが、ジョゼが必要としてくれるなら事態は変わるのかもしれません

ああ心はまだ応えられないまま
深い海凪いでは 理想描いた今
ただ痛いほど願って 忘れはしないから

ああこのまま立ち止まってしまったら
涙の味でさえ 知らないままだったな
君と笑って

心海 / 作詞・作曲:Eve

1番のサビです。

ジョゼ(君)が必要としてくれたので、「僕の深い海=恋の悩み」は穏やかになり、おかげで「理想を描く」ことができたから、むしろ「心はまだ応えられない=恋にはまだ応えられない」という流れでしょう。

2人には恋愛問題だけでなく、それぞれ「夢、理想、願い」があり、お互いのことを思いやるあまり「涙の味」を知る経験もします。

「心」と「海」の対比と「涙の味」という流れで、映画の場面があれこれ思い浮かぶのではないでしょうか。

もどかしい恋と夢の結末は?

空想上の世界を泳いでみたい
黄昏の陽には 思い出が 思い出が 思い出が
流れ落ちた

心海 / 作詞・作曲:Eve

「メキシコにしか生息しない幻の魚を見たい」という恒夫の夢が、「空想上の~」と詩的に表現されています。

1番の「白んだ光=朝日」と2番の「黄昏の陽=夕日」の対比も、あれこれ関わりながらもなかなか交わらない「双曲線」のような2人の関係性をあらわしているでしょう。

「涙が流れ落ちる」のではなく、「思い出が流れ落ちる」という表現も意味深ですね。

「思い出=涙の味」かもしれませんし、ジョゼがすでに「思い出」になっている状況も考えられます。

Eveさん自身が「映画という空想上の世界」、あるいは「映画から連想される、さらなる空想上の世界」を自由に表現したいという意味にも受け取れそうです。

消極的 希望のないような口ぶりで
明日を見上げる空 困ったな 困ったな
未来に縋ることさえも

見紛うくらいの煌めく声が覗いた
傷だらけの夢だけど

心海 / 作詞・作曲:Eve

1番冒頭の「幾星霜」と「双曲線」に対して、2番冒頭では「空想上」と「消極的」の3文字熟語で呼応しているところも詩的ですね。

具体的には、ジョゼ自身「絵描きになりたい」という「希望」を抱きつつ「消極的」でしたが、「見紛う(みまがう)くらい」の変化があったということ。

恒夫が「未来に縋る(すがる)=メキシコに留学する」のも「傷だらけの夢」です。

「車椅子生活のジョゼが恒夫に縋る」という意味にも受け取れるかもしれません。

お互いに好き同士でもなかなか上手くいかなかった状況が、ジョゼの「煌めく声」によって、それぞれの「傷だらけの夢」を叶える方向に動き始めたことが示唆されています。

鼓動は速く ざわめいていた
心海の果てに鳴る音が
確かに生きた 君との証なら
きっと探していた 零れそうな 呼ぶ声が
今いくと

心海 / 作詞・作曲:Eve

2番のサビです。

タイトルにもなっている「心海」は「海が波立つように、心が揺れ動く様子」をあらわしています。

1番のサビでは「深海=恋の悩み」が「凪いでいる=風が止み、波が穏やかになっている」状態でした。

恋だけでなく「夢、理想、願い、希望」についても心が揺れ動く葛藤がありましたが、その結果として生じた「鼓動」が「君と生きた証」なら、これこそ「探していた声」だろう、という結末です。

この後、1番のサビが繰り返されることで、「深海」と「心海」の「双曲線」も交わるのではないでしょうか。

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さいごに

「ジョゼと虎と魚たち」は小説と実写映画の日本版と韓国版、そしてアニメ映画があり、その主題歌「蒼のワルツ」もEveさんが担当しています。

それぞれの違いを楽しみつつ堪能すると、「心海」の歌詞の理解も深まるのではないでしょうか。

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