今回は新人アーティスト井上絃君の「幸せについて、僕が考えたこと」の歌詞を考察してみたいと思います。
楽曲のYou Tube再生回数は何と100万回を突破。
大勢の人を魅了した井上絃君とはどういう方なのでしょうか。歌詞の考察と共に掘り下げていってみます。
井上絃君とは
小児がんを患い現在闘病中の井上絃君。
年齢は13歳という若さで遊びたい盛りの活発な年頃ではないでしょうか。
過酷な現実を突き付けられた井上絃君ですが、療養期間には国内外問わず様々なアーティストの楽曲をカバーしSNSで公開するという活動を始めました。
大人でも自暴自棄になりかねない状況に立ち向かう井上絃君はたったの13歳。
私が言葉にするのもおこがましい程に、悩んで泣いて出した答えがSNSでの活動となったのでしょうか。
ご両親はそんな井上絃君の姿を見てCHIMERAZのBOSSとコンタクトを取ります。
CHIMERAZとは謎のプロデューサーが率いる音楽クリエイターの集団で、作詞作曲は勿論の事編曲・演奏・MVの製作に至るまでこなしています。
優里さんの楽曲のプロデュースを多く手掛けている事でご存知な方も多いのではないでしょうか。
そしてBOSSさんの言葉「小児がんだから会いに行ったんじゃない」という言葉は井上絃君の努力と才能の全てが表現されている言葉ではないでしょうか。
「幸せについて、僕が考えたこと」が出来るまで
ご両親が送ったメールはすぐに優里さんにも伝えられ、歌声を聴いた優里さんは惚れ込み、自身の公式You Tubeチャンネル「優里ちゃんねる」で共演。
実際に井上絃君の歌声を聴いた優里さんは作詞を提案し「幸せについて、僕が考えたこと」の楽曲が誕生するきっかけになったのです。
井上絃君の書いた歌詞はBAKさんや優里さんが世界観を更に広げて表現できるように仕上げ、CHIMERAZと優里さんが作曲を担当。
2022年11月10日、デジタルシングルとして楽曲が発表されることとなりました!

幸せについて、僕が考えたこと 歌詞考察
神様わかったよ 僕は今
出典:幸せについて、僕が考えたこと / 作詞:井上絃・優里・BAK 作曲:優里・CHIMERAZ
前に進むこと 選んだよ
当たり前じゃないこと
向き合えた自分ごと
ずっと後ろ向き、下向きだったのでしょうか。
生きている事、息をしている事、体温がある事・・・何もかもが「当たり前」ではなく、一つ一つが生きている証なんだと気付いたのかなと、思います。
その時、僕は自分の全てそのままで明日を生きる事を選んだと、楽曲がスタートします。
MVでは幼い頃の井上絃君の映像も流れ、愛おしさが溢れますね。
公園で遊ぶ声
愛してくれたこと
愛する人がいることに
気付けたんだよそうさ皆そうさ今しか生きれない
出典:幸せについて、僕が考えたこと / 作詞:井上絃・優里・BAK 作曲:優里・CHIMERAZ
そうさ皆そうさ今を抱きしめればいい
それに気付けた事で僕は
世界一幸せになれたよ
子供は「ただ楽しいから」声を上げます。
その声をただ目を細めて、何の見返りも求めずに愛してくれる。
そんな存在こそが親であったり、祖父母であったり、家族です。
当たり前の様に存在しているから見失いがちな無償の愛という存在に気付けた、と歌っているのではないでしょうか。
過去に栄光を求めたり、思い出に縛られていたり、起こるか分からない未来の不安を考え過ぎたりしてしまいがちですが、私達が生きているのは間違いなく「今」でしかないのです。
ただ「今」の事を考え大切にすれば、過去と未来の呪縛から解き放たれる、それに気付いた僕は世界一幸せだと続き、当たり前を忘れて考え過ぎて動けなくなる時間の勿体無さにハッとしました。
幸せについて考えた
過去を振り返るその度に
当たり前じゃないこと
噛み締めた痛みごとはやく家に帰ろう
出典:幸せについて、僕が考えたこと / 作詞:井上絃・優里・BAK 作曲:優里・CHIMERAZ
愛していること
今しか今はない だから
走っていくよ
幸せについて考えた時、「今」に繋がる過去を思い返してみたのでしょう。
思い出される一つ一つが「当たり前」ではないのです。
学校に行く事、苦手な算数で失敗した事、叱られてちょっぴり泣いた事・・・それは存在して当然の過去ではなく、奇跡の上に成り立っている思い出。
過去の痛みも、少しだけ皆と違う道を歩んでいる今の痛みもひっくるめて僕なのだと思ったのではないでしょうか。
そしたら、家族に会いたくなって、早く帰ろうと思った僕。
ここに、少し幼さが出ていて微笑ましいなと感じました。
傍に居てくれる事、ドアを開けたら「おかえり」が聞こえる事、当たり前ではない事だから走って帰ろう、とMVもそれに合わせる様に走っている井上絃君の背中が流れ、切なくなります。
そうさ皆そうさ今しか生きれない
そうさ皆そうさ今を抱きしめればいい
それに気付けた事で僕は
世界一幸せになれたよ幸せについて僕が悩んでた事全て簡単だったんだ
出典:幸せについて、僕が考えたこと / 作詞:井上絃・優里・BAK 作曲:優里・CHIMERAZ
目の前に居るその人に 幸せを伝えよう
過去で生きる事も、未来に行って生きる事も不可能。私達が生きられるのは間違いなく「今」だけです。
今を大切に生きるだけでいい、と気付けた事が本当に良かったと、僕は誇らしげです。
それはきっと、大人達が時間をかけて忘れてしまった大切な事なのではないでしょうか。
幸せとは何なのか、人それぞれ出てくる答えも違うでしょう。
ましてや人より少し制限も多い井上絃君なので、答えを探すのも大変だったのではないでしょうか。
でも、本当は簡単な事が「幸せ」なのだと歌っています。
目の前に居る人に感謝と愛を伝えられる事が、そして感謝と愛を伝えたいと思える相手が居る事が何よりも幸せなのではないでしょうか。
それは恋人かもしれませんし、友達かもしれませんし、家族かもしれませんし、一人だとも限りませんね。
そうさ皆そうさ今しか生きれない
そうさ皆そうさ今を抱きしめればいい
それに気付けた時に僕は
世界一幸せ者だった幸せについて僕が考えたこと
出典:幸せについて、僕が考えたこと / 作詞:井上絃・優里・BAK 作曲:優里・CHIMERAZ
今を生きる事しか出来ない僕達だから、この瞬間を大切にする事に集中して生きていていい。
それに気付いた時、目の前が明るくなったのではないでしょうか。
だからこそ、身近な人を大切にする事、見失いがちな愛にちゃんと気付く大切さにも井上絃君はたどり着くことが出来て、その事が彼の自信となり、道標になったので「世界一幸せ」と表現しているのではないでしょうか。

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さいごに
いかがだったでしょうか。
幸せとは何か、という問いかけに答えた13歳のストレートで濁りの無い歌詞とまだ幼さ残る無垢な歌声は多くの人を魅了しています。
小さな体で伝えてくれた大きな歌詞をこれからも大切に聴き続けていきたいですね。