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車輪の唄【BUMP OF CHICKEN】歌詞の意味を考察!車輪の「悲鳴」に込められた意味とは?

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今回は2004年8月25日にリリースされた4枚目のアルバム「ユグドラシル」に収録された「車輪の唄」の歌詞考察をしていきます。

本楽曲の作詞作曲を手掛けたのはヴォーカル・ギターの藤原基央さんです。

では早速歌詞の考察を始めていきましょう!

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車輪の唄 歌詞考察

上り坂と二人の距離

錆び付いた車輪 悲鳴を上げ
僕等の体を運んでいく 明け方の駅へと

ペダルを漕ぐ僕の背中
寄りかかる君から伝わるもの 確かな温もり

登場人物は「僕等」、つまり「」と「」の二人です。

そしてタイトルに含まれる言葉「車輪」が出てきます。

MVの映像は勿論、歌詞の「錆び付いた」「悲鳴」「ペダルを漕ぐ」等の言葉から二人が乗っているのは古い自転車ということがわかります。

古くて車輪の音がする自転車を「僕」は漕ぎ、後ろに「君」が身体を寄せて乗っています。

「君」の「確かな温もり」を背中で感じながらペダルを漕いでいる様子から、二人の距離がとても近いことがわかります

線路沿いの上り坂で
「もうちょっと、あと少し」後ろから楽しそうな声

町はとても静か過ぎて
「世界中に二人だけみたいだね」と小さくこぼした

「上り坂」を懸命に漕ぐ主人公に君から「楽しそうな声」で励ましの言葉をなげかけられ、微笑ましい光景が目に浮かぶようです。

また、町はまだ活動をしている時間帯ではないのでしょう。あまりにも静かな町を通っているので「世界中に二人だけ」という言葉がこぼれます。

二人は恋人同士なのでしょう。愛し合う二人が誰にも邪魔されることのない時間と空間を共有している様が描かれています。

同時に言葉を失くした 坂を上りきった時
迎えてくれた朝焼けが あまりに綺麗過ぎて

笑っただろう あの時 僕の後ろ側で
振り返る事が出来なかった 僕は泣いてたから

上り坂の途中では楽しそうに言葉を交わしていた二人ですが、「上がりきった時」は無言です。話すことも尽きてしまったのでしょうか。

朝日が上がる前の早い時間帯に家を出発した二人。「綺麗過ぎ」る「朝焼け」が目の前に広がります。

「君」は笑っていたのに主人公は涙を流していたため、振り返り「君」の笑顔を見ることは出来ませんでした。

ここではまだ二人の表情の相違の理由はわかりません。

駅での別れと二人の思い

券売機で一番端の
一番高い切符が行く町を 僕はよく知らない

その中でも一番安い
入場券を すぐに使うのに 大事にしまった

「君」は主人公の「よく知らない」かなり遠くの町へ旅立つ様です。

二人で一緒に遠くへ行くわけではなく、残念ながら主人公は「君」を坂の上に位置する駅まで見送る為に自転車を漕いでいたのです。

また「一番高い切符」に対し「一番安い」「入場券」と対比させることで、二人が早朝に自転車に乗る理由と駅に程近くなった時に無言であった理由も理解できる様になっています。

おととい買った 大きな鞄
改札に引っ掛けて通れずに 君は僕を見た

目は合わせないで 頷いて
頑なに引っ掛かる 鞄の紐を 僕の手が外した

遠くへ旅立つ「君」が買った大きな旅行鞄の紐が改札を通る際に引っかかってしまいますが、それを「君」ではなく主人公が外してあげます。

「頑なに引っ掛かる」というフレーズから、「君」が「僕」と離れたくないという思いを抱いていると解釈できます。

この時、「君は僕を見た」のですが主人公は「君」を見ることなく鞄の紐を外すのです。

「君」が抱いている離れたくないという未練を主人公は黙って受け流している様に感じます。

響くベルが最後を告げる 君だけのドアが開く
何万歩より距離のある一歩 踏み出して君は言う

「約束だよ 必ず いつの日かまた会おう」
応えられず 俯いたまま 僕は手を振ったよ

駅という場所には、出会いや別れが付き物です。

恋人の一人が電車に乗り、残された一人がホームに立ち、別れを惜しむ光景にしばしば出くわします。

また遠距離恋愛等でこのような経験をした方もいるのではないかと思います。

「最後を告げる」「距離のある一歩」といったフレーズで二人は別々の道を歩んで行くのだと言うことが良くわかります

自転車で上り坂を漕いでいた時から随分と二人の距離は広がってしまいましたし、「君」が電車に乗ることで更にこの先距離は空いてしまいます。

「君」からの再会を約束する言葉に対して、主人公は無言で下を向き相手の顔を見る事もできないでいます。ひょっとしたら泣き顔を見られたくないのかもしれません。

間違いじゃない あの時 君は…

そして、このフレーズが続きますが、「君は」の後に続く言葉は一体何でしょうか?主人公は何かを確信している様です。

下り坂と二人の距離

線路沿いの下り坂を 風よりも早く飛ばしていく 君に追いつけと
錆び付いた車輪 悲鳴を上げ 精一杯電車と並ぶけれど
ゆっくり離されてく

主人公は駅を出て、再び自転車に乗り本当に最後の見送りをします。

来た道を戻っているのでしょう。帰りは下り坂です。

「君に追いつけ」「精一杯電車と並ぶ」というフレーズから、二人の距離は縮まっているかの様ですが、「ゆっくり離されてく」というフレーズ通り再びすこしずつ距離は広がっていきます。

泣いてただろう あの時 ドアの向こう側で
顔見なくてもわかってたよ 声が震えてたから

ここでは、前述の「君は…」の後に続く答えとなっていが提示されています。

主人公はホームで下を向き「君」の顔を見ていませんでしたが、「声」の「震え」から泣いていたことを確信していました。

駅までの上り坂での楽しそうな声も、離れ離れになる寂しさや悲しさを隠して、「君」なりの精一杯の強がりの現れだったのでしょう。

約束だよ 必ず いつの日かまた会おう
離れていく 君に見えるように 大きく手を振ったよ

ここで「君」からの再会の約束に対して、口には出せなかったものの、「大きく手を振った」ことにより答えています。

物理的には二人の距離は広がってしまったのですが、心の距離はぴったり寄り添ったままのようです。

町は賑わいだしたけれど
世界中に一人だけみたいだなぁ と小さくこぼした

ここは前半との対比が見られます。

往きは早朝で静かだった町も「賑わい」を見せています。

人の往来もあるはずですが、往きの「二人だけ」だった世界も「君」の不在から主人公にとっては「一人だけ」と感じて呟いています。

錆び付いた車輪 悲鳴を上げ
残された僕を運んでいく
微かな温もり

帰り道に古い自転車が運ぶのは「君」のいない取り残された「僕」一人です。

背中に感じていた「君」の「確かな温もり」さえ、「君」の不在から「微かな温もり」へと変化しています。

距離の残酷さが垣間見れる箇所です。

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さいごに

本楽曲「車輪の唄」では「悲鳴を上げ」というフレーズが三度リピートされますが、何か特別な意味を持たせているのでしょうか?

車輪の「悲鳴」は、主人公の声には出さないけれど悲しく寂しい心情を代弁していると解釈出来るように思います。

「悲鳴」は、往き・駅を出てからの最後の見送り・帰りと三度繰り返されます。

主人公の声にならない叫びが最初から最後まで車輪が発する「悲鳴」という言葉に込められていると感じます。

曲調は明るくテンポ良い本楽曲ですが、歌詞をじっくりと聞き紐解いてみれば切ない別れの曲であることがわかります。

悲しみを強調し演出することなく、さらっと爽やかに演奏されることで、余計に登場人物二人の悲しさや寂しさといった心情が伝わってくる様に感じます。

シンプルですが巧みなソングライティングを手掛ける藤原基央さん率いるBUMP OF CHICKENの今後の曲にも注目したいですね!

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