今回は、藤井風さんの「青春病」の歌詞を徹底考察していきます!
Youtubeでのカバー動画を投稿していた藤井風は2020年に『何なんw』という楽曲でデビューしました。
オリジナリティ溢れる藤井風の人気は一気に広がっていき、2020年12月11日にリリースされた一曲がこの『青春病』です。
『青春病』のオフィシャルビデオはYoutubeで現在730万回以上も再生されています。藤井風ワールドが炸裂するおしゃれな楽曲となっています。それでは歌詞を考察していきたいと思います。

青春病 歌詞考察
タイトル「青春病」の意味とは?
「青春病」というのは造語であり実際に存在するものではありませんが、青春を求めてしまう状態を意味しているのではないでしょうか。青春とは良いイメージ、楽しいイメージで使われることが多いですが、この楽曲では「青春の病に侵され・・・」という歌詞から始まることからあまり良い印象で使われているわけではなさそうですね。
しかし、「青春病」は歌詞から、過去だけに囚われて生きていくのではなく、しっかりと受け止めて前に進んでいこうというメッセージが込められているのが伝わってきます。
青春時代だけでなく、過去の思い出などを思い浮かべながら自分なりに考察するのも楽しいかもしれませんね。
青春に別れを

冒頭の歌詞から見ていきましょう。
先ほど述べたように「青春の病に侵され」「青春はとどめ色」「青春にサヨナラを」という歌詞から「青春=キラキラしていて楽しい」というイメージとは全然違った印象となります。この楽曲では青春というものは病なのです。
「いつの日か粉になって散るだけ」という歌詞から主人公は「青春は終わるもの」だと考えていることがわかります。だから「とどめ色」なのですね。主人公は青春に別れを告げます。歳をとって大人になっていく様子が表現されているのですね。

この部分の歌詞では、「何かをやめること、断ち切ってしまうこと」を「強い」として逆に「断ち切れないこと」を「弱い」としています。
やめたと思っていたことがまだやめきれなかったり、断ち切れないと思ったことが意外と平気だったり。青春時代から大人になる狭間にいる主人公の複雑な気持ち、葛藤が綴られています。

ここで「君」が出てきます。主人公にとって友達なのか恋人のかはわかりませんが、好意を寄せている存在だと思います。「青春の思い出」として一番に浮かぶのが「君」の存在なのでしょうか。
「僕はここで息絶える」というのは過去に囚われて、青春から抜け出せなくなってしまうといった解釈ができます。
止まることなく走り続けてきたと思っていた主人公ですが、実はあまり前に進めていませんでした。
「走り続けてきた」「思いたいだけだった」が過去形になっているところや「気付けばもう暗い空」という歌詞から青春が終わろうとしていることが表現されていると考えられます。
青春が終わったら

青春に別れを告げます。
青春が終わっても今まで築いてきた関係はそのまま「つながっている」のだからと「寂しい、苦しい」という自身の気持ちをなだめることもせず、気づかないふりをしたのでしょうか・・・
断ち切れない思い出

頭をかすめていた「君の声」がこの部分の歌詞では大きくなり主人公「僕」の中で叫び出します。これは主人公の青春の思い出に対する気持ちが大きくなっていることが表しています。
一番の歌詞で過去形だった「走り続けてきた」が未来形である「走り続けてゆけ」という形に変化します。
主人公は何かに急かされているような気がするけれど、どこへ向かえば良いのかもわかりません。そうしているうちにまた夜は明け、明るい空が広がります。主人公が葛藤する様子が歌詞に綴られていますね。

ここでは「無常」という言葉が出てきます。全てのことは変化するため、永久ではないのです。「青春」も終わりがくるということを主人公はやっと受け入れたのでしょう。
「朝」になるとともに主人公が成長して大人へと近づいていったのです。過去のことにこだわって苦しむのなら、全てを受け入れて今を生きようといったメッセージが込められているように感じます。


「泥の渦」というのは過去のことに囚われている様子や青春にこだわって大きくなる焦りのことでしょう。
「野ざらしにされた場所でただ漂う獣に」という歌詞は青春を求める主人公を比喩しているのでしょう。
「青春」はいつか消えてしまう。儚いものであるけれど全てを受け入れて少しずつ前に進んでいけば良いという想いが伝わってきます。

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最後に
今回は「青春病」の歌詞の考察をしてきましたがいかがだったでしょうか。
青春は消えゆくものだと受け入れると同時に、夢を諦められない気持ちや主人公の葛藤がたくさん描かれていました。永遠ではないからこそ輝いて見える青春。
そして成長し、大人になってこそ気づくことのできる大切なものもあるのでしょう。