「サザンカ」は2018年2月にリリースされた、SEKAI NO OWARI(セカオワ)のメジャー12th(通算14th)シングル。
「2018年平昌オリンピック・パラリンピック」のNHK放送テーマソングに起用されました。
あらゆる夢を追う人が元気づけられる応援歌ですが、タイトルと歌詞にはどのような関連性があるのでしょうか。
FukaseさんとSaoriさんが作詞、NakajinさんとFukaseさんが作曲、SEKAI NO OWARIと小林武史さんが編曲、小林武史さんと四家卯大さんがストリングスアレンジを担当した「サザンカ」の歌詞の意味を考察します。
サザンカ 歌詞考察!
笑われても大丈夫!
「サザンカ」は冬季オリンピック・パラリンピックのテーマソングなので、基本的に選手を応援するような内容になっています。
さらにオリンピックやスポーツに限らず、何らかの夢や目標に向かって頑張っている人も励まされることでしょう。
主人公は夢を追う「君」の家族や恋人、友だちや仲間、同僚や上司、指導者や観客など幅広く当てはまります。
いずれにしても「君」が頑張る姿を見守っている存在です。
「君」がスポーツ選手だとすると、大切な試合が近づいているのに思うような成果が上がらず、部屋にこもって悔し涙を流したところでしょうか。
もしかしたら棄権したほうがいいくらいのコンディションなのかもしれませんが、それでも「逃げたくない」と言って頑張り続けています。
あるいは今日が試合当日で、さんざんな結果だった可能性も考えられるでしょう。
これからも試合は続きます。
今日負けたからといって、このまま引退してしまえば「何のために厳しいトレーニングを重ねてきたのか」と自分が情けなくなる状況のようです。
血のにじむような努力を知らない人は、負けた選手を嘲笑うかもしれません。
なかには「練習量が多くても、結果を出さなければ意味がない」と鼻で笑う人もいるでしょう。
自分でも悔しい思いをしているうえに、他人から冷やかされたらメンタルがボロボロになりそうです。
それでも大丈夫と主人公は元気づけてくれています。
なぜなら笑う側は脇役に過ぎず、笑われる側が主人公と相場は決まっているからです。
そう言われたら、たしかにその通りだと納得するのではないでしょうか。
スポーツに限らず、人生全般において落ち込むことがあったときに思い出すと安心できる励ましの言葉になっています。
羽生結弦選手が主人公?
フィギュアスケートの羽生結弦選手は「2014年ソチオリンピック」に続き、「2018年平昌オリンピック」でも男子シングルで金メダルを獲得しました。
「転ぶ」は「失敗する」という意味で使われていますが、文字どおり、スケートのジャンプで着地に失敗して転びながらも、立ち上がって競技を続行する姿が連想できるのではないでしょうか。
「失敗は成功のもと」とばかりに、何度でも奮起する姿に観客は心打たれるものです。
物語の主人公は失敗の数が多い人とも言えるかもしれません。
「サザンカ」の歌詞の主人公は「僕」ですが、「君」を「物語の主人公」にして、そっと見守っているところが優しいですね。
アスリートが最も輝くのはやはり試合に勝ち、夢を叶えた瞬間でしょう。
ただ、それまでに尋常ではない努力を積み重ねなければ、達成できなかったはずです。
どれほど不調のときがあっても決して逃げ出さず、人一倍失敗し、悔し涙を流したからこそ成し遂げられた勝利です。
何度転んでも立ち上がる瞬間こそ、強烈な光を放っているとも考えられます。
例えば羽生結弦選手が「物語の主人公」だとすると、諦めたり逃げ出したりしない限り、スケート人生は終わらずに続くと想像しやすいかもしれません。
アスリートなら誰でもいつかは引退しますが、それでも新たな物語が続いていくでしょう。
もちろん羽生結弦選手やアスリートに限らず、夢を追う人なら誰しも自分の物語の主人公です。
「立ち上がりさえすれば物語は続く」という言葉に勇気づけられますね。
サザンカの花言葉はひたむきな愛
タイトルの「サザンカ」は冬に咲く花なので、冬季オリンピックを象徴しているでしょう。
「困難に打ち勝つ、ひたむきな愛」という花言葉も、歌詞のメッセージとリンクしています。
「君」の夢が叶った瞬間に、「僕」が感動のあまり泣いてしまうのは、「君」がひたむきに困難な道のりを乗り越えるところを目の当たりにしてきたからです。
もし平坦な道のりだったら、それほど感動しないでしょう。
誰もが必ず「物語の主人公」になれるとは断言せず、余韻を残しています。
どのような人生を選択するかは、あくまでも自分自身ということ。
励ましの言葉を忘れず、誰かに笑われても夢を諦めない人生を選びたいものですね。
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さいごに
「サザンカ」は2018年末に「第60回日本レコード大賞」の優秀作品賞を受賞し、「第69回NHK紅白歌合戦」でも披露されました。
メジャー4th(通算5th)アルバム「Lip」(2019年2月)、ベストアルバム「SEKAI NO OWARI 2010-2019」(2021年2月)にも収録されているので、じっくりお楽しみください。