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桜流し【宇多田ヒカル】歌詞の意味を考察!「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」主題歌

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宇多田ヒカルさん「桜流し」の歌詞の意味を考察します。

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桜流し 歌詞考察

桜流しとは?

開いたばかりの花が散るのを
「今年も早いね」と
残念そうに見ていたあなたは
とてもきれいだった

出典:桜流し / 作詞:Utada Hikaru 作曲:Utada Hikaru・Paul Carter

4部作のアニメ映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズの第3作「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」の主題歌として書き下ろされた「桜流し」。

ピアノとストリングス、後半のロック的な展開が印象的なバラードです。

語り手は映画の主人公・碇シンジ、「あなた」は渚カヲルが当てはまりそうな気もしますが、ネタバレを避けるために配慮されているとのこと。

活動休止中だった2012年11月に配信されたシングルで、2011年3月に発生した東日本大震災の被災者への祈りが込められていると解釈するのが妥当なようです。

曲名の「桜流し」には「散った桜が水に流れる様子(模様)、桜の開花時期の長雨(鹿児島弁)」といった意味があります。

「花が散るのを見ていたあなた」自身、若くして亡くなってしまったのかもしれません。

もし今の私を見れたなら
どう思うでしょう
あなた無しで生きてる私を

出典:桜流し / 作詞:Utada Hikaru 作曲:Utada Hikaru・Paul Carter

冒頭では「花が散る←あなた(残念)←私(きれい)」という目線と心情になっていました。

逆に「花のように散ったあなた→私」という目線になったら、「あなたは私のことをどう思うか?」と「私」は考えています。

つまり「花が散るのを残念がるあなたを見て、私はきれいだと思った」ので、「あなたが亡くなったことを残念がる私を見たら、あなたはきれいだと思うだろうか?」という話ではないでしょうか。

Everybody finds love
In the end

出典:桜流し / 作詞:Utada Hikaru 作曲:Utada Hikaru・Paul Carter

1番のサビです。

最後に登場する「全ての終わりに愛がある」という歌詞が日本語訳に該当するでしょう。

母の藤圭子さんが亡くなったのは楽曲リリース後の2013年8月でしたが、「身近な人を失った悲しみには愛が宿っている(から美しい)」と見送る側(被災者遺族)に寄り添っている印象を受けます。

詳細は控えますが、「エヴァQ」の物語になぞらえることもできるでしょう。

続きの足音を響かせよう

あなたが守った街のどこかで今日も響く
健やかな産声を聞けたなら
きっと喜ぶでしょう
私たちの続きの足音

出典:桜流し / 作詞:Utada Hikaru 作曲:Utada Hikaru・Paul Carter

「街を守った」という表現は「エヴァQ」を連想しやすいでしょうか。

また、「災害で亡くなった」のは「街を守った」ことにつながるという考え方にも「愛」を耳出せるのではないでしょうか。

亡くなる人がいる反面、生まれてくる赤ちゃんもいるのが「私たちの続き=命の循環」といえるでしょう。

故人の心情は想像するしかありませんが、自分の死を悲しんでくれることに関しては「愛」を、新たな命の誕生については「喜び」を感じるはず。

この楽曲がリリースされた時点では未来の話でしたが、実際に宇多田ヒカルさんが母の死後に子どもを出産したことを重ねると、深みが増すかもしれません。

この後「続きの足音」を体現するような間奏に続いて、1番のサビが繰り返されます。

もう二度と会えないなんて信じられない
まだ何も伝えてない
まだ何も伝えてない

出典:桜流し / 作詞:Utada Hikaru 作曲:Utada Hikaru・Paul Carter

長崎などでお盆に行われる「精霊流し」は死者の魂を弔う伝統行事ですが、「桜流し」には大切な存在を失った人々の悲しみを流す意味合いも込められているのかもしれません。

あるいは「東日本大震災で、街を守った人々の命を奪った津波」こそが「桜流し」とも考えられます。

大災害は突然見舞われるものかもしれませんが、急に「二度と会えなくなる」とは誰もが予想だにしなかったことでしょう。

「伝えたい話」もたくさんあったはずです。

見送る立場の人々は、こうした心情をなかなか表に出せないことがさらなるストレスになるでしょう。

その辺りを汲み取って、ストレートに内面をさらけ出す行為を「桜流し」としているとも解釈できそうです。

開いたばかりの花が散るのを
見ていた木立の遣る瀬無きかな

出典:桜流し / 作詞:Utada Hikaru 作曲:Utada Hikaru・Paul Carter

「花が散るのを見ていた木立」は「あなた」でもあり、「私」でもあり、岩手県陸前高田市気仙町・高田松原跡地のモニュメント「奇跡の一本松」も重なるかもしれません。

東日本大震災による津波に耐え残ったものの、枯死してモニュメントとなり、接ぎ木(つぎき)などによって後継樹が育成されている「一本松」です。

「あなた」も「私」も「一本松」も、「終わり」を「見ていた」ことは「遣る瀬無い」(読み:やるせない、意味:せつない、どうしようもない)に違いありません。

岩手県出身の歌人・石川啄木の歌集「一握の砂」も連想できるでしょうか。

もちろん「エヴァQ」の物語になぞらえることも可能です。

どんなに怖くたって目を逸らさないよ
全ての終わりに愛があるなら

出典:桜流し / 作詞:Utada Hikaru 作曲:Utada Hikaru・Paul Carter

1番のサビの英語詞が日本語に翻訳されました。

ただし「~なら」という仮定条件つきで、「見ていた」や「見れたなら」といった目線にまつわる表現を踏まえたうえで、すべては「目を逸らさない」に集約されたといえるでしょう。

宇多田ヒカルさんが活動休止中にリリースした楽曲は「桜流し」だけです。

「ヱヴァ新劇場版」すべての主題歌を担当しているためと考えられますが、音楽家として人間として、東日本大震災から「目を逸らさない」ことも強く意識したはず。

英語では「愛がある」と断定されていますが、日本語では仮定条件つきになっているのは「エヴァQ」のために含みをもたせる必要があったのかもしれません。

「終わり」という悲しみから「目を逸らさない」のは、どれほど「怖い」ことでしょう。

それでも「愛がある」からこその苦しみだと思うと、「続きの足音」へとつながるのではないでしょうか。

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さいごに

「桜流し」は「東日本大震災の歌」と宇多田ヒカルさん自身が公言しているわけではなく、あくまでも「エヴァQ」の主題歌です。

映画を観た人は登場人物になぞらえた想像をふくらませてください。

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