緑黄色社会(リョクシャカ)「Re」の歌詞の意味を考察します。
1stアルバム「緑黄色社会」(2018年3月)の収録曲で、リクルートのプロジェクト「Follow Your Heart & Music Presented by RECRUIT」によりMVが制作されました。
長屋晴子さんが作詞・作曲した「Re」の歌詞の意味を紐解きましょう。

Re 歌詞考察
曲名に込められた意味とは?
見据えてた世界が突然 姿を消して置き去り
出典:Re / 作詞・作曲:長屋晴子
駆け出した足がもつれて震えてもう立てないよ
リョクシャカのバンドの心境が描かれている「Re」。
音楽活動を続けるうちに目標を見失って悩んだり、さまざまな葛藤が生まれて迷ったり、停滞しているように感じることがあったのかもしれません。
どうにか前に進もうとしても、足の踏み出し方がわからなくなるほど立ちすくんでいる様子が伝わってきます。
たしかに仕事や勉強など、何事でも継続するのは大変ともいえるでしょう。
取り組み始めるときは何もかも新鮮に感じられ、熱意にあふれているものですが、続けるうちに失敗や挫折、停滞を経験し、どうすればいいのかわからなくなることもあります。
リスナーもそれぞれの人生を重ね合わせることができる歌詞になっているのではないでしょうか。
逃げ出したいか向き合いたいか
出典:Re / 作詞・作曲:長屋晴子
問いただしてみるとさ
やっぱり僕ら捨て切れなくて
すれ違った時を埋めたいや
「僕ら」というのはリョクシャカのメンバー4人のことでしょう。
音楽活動でもプライベートでもメンバーそれぞれに悩みはあるはずで、なおかつバンドとして息を合わせる必要があります。
最初は同じ目標に向かって一致団結していたのに、いつのまにか「すれ違っていた」という展開もあり得るでしょう。
それでも「音楽を捨て切れない」という思いは4人とも同じだったのではないでしょうか。
その結果「逃げ出す」のではなく、「向き合う」ことを選んだと考えられます。
こうした人間関係は友だち、恋人、夫婦、家族、仕事仲間などにも当てはまるでしょう。
どれほど悩んだり迷ったり「すれ違ったり」しても、「捨てられない何か」がある場合、その「何か」を大切にすることで関係性を続けることができそうです。
よーいどんでもう一度スタートに立って
出典:Re / 作詞・作曲:長屋晴子
僕らが重ねた時をなぞって
失くさないように目を凝らしながら
欠けてたパーツを取り戻していく
やり直せないことなんてないさ
曲名の「Re」は「再び、後ろ、反対」という3つの意味がある接頭辞です。
歌詞には「もう一度スタートに立つ」という言葉が出てくるので、「Restart」(再出発)という意味で使われているでしょう。
また、タイアップ先のリクルートのプロジェクトテーマは「挑戦」で、「やり直す」という言葉も出てくるので、「Rechallenge」(再挑戦)の意味も込められていると考えられます。
さらに「Regain」(取り戻す)、「Return」(戻る)、「Regression」(回帰)、「Reverse」(さかのぼってたどる)なども当てはまりそうです。
たしかに「人生はやり直しの連続」ともいえるかもしれません。
夢を呼び覚ますための話し合い
あの日誓った夢たち 思い出せずにぼんやり
出典:Re / 作詞・作曲:長屋晴子
決して嘘などないのに真っ直ぐ前が向けない
もちろん個人差はありますが、若い頃や子どもの頃のほうが無邪気に「夢」を抱きやすかったと感じている人もいるのではないでしょうか。
ところが実際に「夢」に向かって行動し始めると、現実に追われて、いつのまにか「夢」を忘れてしまうこともあるものです。
リョクシャカのメンバー4人は「音楽」でつながっていますが、その「音楽」でどのような「夢」を描こうとしていたのか、初心や原点を忘れるほど忙しい日々を過ごしていたのかもしれません。
調子がいいときもあれば悪いときもあるのは、音楽活動も人生も同じでしょう。
薄れていった記憶を全部
出典:Re / 作詞・作曲:長屋晴子
呼び戻したいなら
何度目だって構いはしないさ
あの日のように話をしようよ
「呼び戻す」は「Recall」、「思い出す」は「Remember」といった英語であらわせるところも、曲名の「Re」につながっています。
メンバー間の「すれ違い」によって「欠けたパーツ=思い出せない夢=薄れた記憶」を「取り戻す=呼び戻す」ために必要なのは「話し合い」という結論に達しました。
「逃げ出さずに、向き合う」も同じようなニュアンスでしょう。
「話し合い」さえできれば、いわゆる「音楽的な初期衝動を呼び覚ます」とか「原点回帰する」ことも叶いそうです。
あるいは仕事としてのプロ意識が高まりすぎて、音楽好きな仲間としての「何気ない会話」が減っていたのかもしれません。
いずれにしても現状を打破するための解決策が見つかったようです。
ちぐはぐだった思いを集めて
出典:Re / 作詞・作曲:長屋晴子
僕らが誓った夢を守って
迷わないように明かりを灯して
振り返ればまた思い出せるように
やり直せないことなんてないさ
何度でも言うよ 僕らもう一度
音楽活動も人生も「長く続ける」と考えると気が遠くなるかもしれませんが、停滞したときは「最初からやり直す」と思えば気が楽になるのではないでしょうか。
リョクシャカの場合は「過去に誓った夢をメンバー間で共有することによって、前向きに進める」とのこと。
その「誓った夢」のよりどころとなるように、この「Re」という楽曲が制作されたのでしょう。
リスナーもそれぞれの人生でどれほど「失敗、挫折、停滞」を経験しても「再チャレンジできないことはない」と背中を押してもらえたのではないでしょうか。

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さいごに
「夢(理想)と現実」の狭間で葛藤しているうちに、いつのまにか「現実」の比重が増し、そのうち「夢(希望)」を失うのはままあることです。
「現実」が充実していれば問題ありませんが、「もう前に進めない」と停滞したときは「夢」を思い出すのがいいかもしれませんね。
リスナーにとっても、そのきっかけとなるのが「Re」という楽曲なのではないでしょうか。