目次
今回は大人気ボカロP・DECO*27の『サイコグラム』の歌詞の意味を考察していきます!
ちょっぴり重めの内容になっているので心臓の弱い方は要注意です!
DECO*27の第6弾アルバム『アンドロイドガール』に収録された本楽曲。
カップルの甘いやり取りのような歌詞に思えますが実はかなり衝撃的な内容の楽曲なのです。
DECO*27さんも「かなり重めに振り切った」とコメントしており、その刺激の強さを強調しています。
タイトル「サイコグラム」とは「精神図」という意味があります。どうも難しい…。
もっと細かく解釈すると
・「サイコ(psycho)」=気の狂った、錯乱した
・「グラム(gram)」=接尾辞で「者」
という意味。つまりシンプルに「狂った者」と表現できるでしょう。そこに隠された意味は何なのか。
早速歌詞を見ていきたいと思います。

『サイコグラム』歌詞考察
独り占めしたい支配欲と愛

『サイコグラム』の登場人物は女の子の「にこ」と、男の子の「なるみ」。二人は付き合っているようです。
MVを見る限りサイコパス性質を持っているのはにこの方。
≪触れたから染まってるでしょ?≫と綴られる通り、自身の愛でなるみを染め上げていきます。
本楽曲はにこによる束縛めいた愛情がテーマなのです。
≪僕には見せないその顔は何ですか?≫
≪諦めて仲良くするのはいつですか?≫
これは自分以外の人と仲良くするなるみへ、にこが投げかける言葉。独り占めしたい心情で胸がいっぱいなのです。
≪ほらチクッとしましょう≫はじゃれ合っている様子を表現する歌詞である一方、ラストの大きな展開を象徴する言葉になるので覚えておいてください!
サイコパスを発揮した会話

暗い部屋で抱き合っているMVの二人を見ると≪僕は吞み込まれてしまったんだ≫と言っているのがなるみだと分かります。要は、なるみはにこのサイコパス具合に気付き落胆さえしているのです。
しかし物怖じしないのがサイコパス。にこはなるみの言葉をそっちのけにして≪愛は足りてるの≫と自信満々に返答します。
ちぐはぐな会話と行違う愛情。二人の心の間にある「差」に聴く側も苦笑いのような気分になりますね。
両極端な恋心

ここはにこのラブレターとも言える重たい愛の言葉が並びます。
しかし最後の≪答えられないのなら 君は要らないや≫が重く響きます。
好きすぎるから放棄する。そんな両極端ぶりはメンヘラに近い狂気さを感じます。
きつくなる束縛

サイコパスの性分でなるみをどんどん縛っていくにこ。
MVでもなるみを監禁しています。どうしても自分のものにしたいがゆえに、好きな人を強く束縛してしまう情景から増々恐怖感があふれ出していきます。
しかしにこはその”不自然感”に気付くこともなく(気付くのが怖い?)、なるみを自分の所有物にしようとします。
サイコグラムになっていく

ここはにこのセリフ。
≪「ごめんなさい」はいいからさ≫の歌詞からは、なるみが「もうやめてほしい」と何度も謝罪をしていることが想像されて恐怖さえ感じます。
にもかかわらず、通常運転でなるみを愛するにこ。
≪ツラいさよならは二度と来ないんだ≫
一生なるみと居ることを信じてやまないにこの異常性がありありと分かる歌詞。
二人は一体どうなっていくのか。
歪んだ愛情はすべてを壊していく

誰がどう見ても異常な愛なのですが、にこのなるみへの愛情は彼女の中で純粋無垢なもの。
だから一生懸命なるみを守ろうと、なるみの危険になるものは全て排除していこうとします。
愛が強いあまりにしゅういを敵にしてでも頑張る母性すら感じ取れはしないでしょうか。
しかし、にこの異常な愛がもたらす結末は、ラストで衝撃の展開を迎えます。
いっそのこと自分のものにしてしまえ

ここはMVと一緒に観ることで本楽曲の価値が最高潮に高まります。
なるみがにこをぎゅっと抱いた瞬間、にこはなるみを包丁で刺してしまうのです。
「自分のものにしたい」「絶対離れたくない」その願いが叶った瞬間でもあるので、にこ的には幸福なのかもしれません。善悪構わず自身の幸せを追いかけてしまう、まさにサイコパスの行動でしょう。
刺したにも関わらず≪答えられないんだよね?≫と微笑む姿も狂気的。
あってはならない悪魔的な結末ですが、狂気的な愛は「耽美」でもあるのかもしれません。

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おわりに
いかがでしたか?
衝撃的な結末ですが、ラストの良し悪しにかかわらず本楽曲のストーリー性は非常に高く感じます。
DECO*27の世界観を味わいたい方はぜひ『サイコグラム』も必聴です!