今回は、人気ボカロP・ツミキさんが制作した「フォ二イ」という曲の意味を考察していきたいと思います。
2021年6月にリリースされた「フォ二イ」
YouTubeの歌ってみた動画などが多くアップされ、根強い人気を誇っています。
歌詞にはどんな想いが込められているのでしょうか?
早速見ていきましょう!
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フォ二イ 歌詞考察
この世で造花より綺麗な花は無いわ
何故ならば総ては嘘で出来ている
Antipathy world
タイトル「フォ二イ(phony)」は、「偽物・インチキ・ペテン師」などの意味を持っています。
歌詞を見ていきましょう!
“この世で造花より綺麗な花は無いわ”
生花よりも造花のほうが美しい、一般的には生花の方が価値がありそうですが、主人公は違うようです。
“何故ならば総ては嘘で出来ている”
造花がこの世で一番美しい花である理由、それはこの世の総てが嘘で出来ているから。
造花は生花のフォ二イ(偽物)的な存在でありながら、総てがフォ二イな世界では高く評価されているようです。
主人公は、そんな世界を “Antipathy world(理解できない世界)” だと表現しています。
絶望の雨はあたしの傘を突いて
湿らす前髪とこころの裏面
煩わしいわ何時しか言の葉は疾うに枯れきって
事の実があたしに熟れている
鏡に映り嘘を描いて自らを見失なった絵画
嘘で出来たAntipathy worldで暮らす主人公。
降りかかる絶望の雨は、”こころの裏面” にまで染み込んできます。
嘘で出来た世界を嫌悪していた主人公ですが、あまりに絶望的な状況に心が侵食されていく様子が伺えます。
嘘だらけのフォ二イな世界で、”何時しか言の葉は疾うに枯れきって 事の実があたしに熟れている”。
言の葉、事の実、はそれぞれ言葉、事実を指していますが、造花のくだりを利用して葉っぱと実として表現していますね。
主人公が嘘の世界に染まっていることが分かります。
“絵画” をメイクと読む表現も素敵ですね。
自分を綺麗に魅せるため、鏡を見ながらメイクする日常にも飽き飽きしていたのでしょう。
狐のお面を被っているのには、そうした理由もあるのかもしれません。
自分を塗り固めている嘘を “メイク” と表現したのかもしれませんね。
パパッパラパッパララッパッパ
謎々かぞえて遊びましょう
タタッタラタッタララッタッタ
何故何故此処で踊っているでしょう簡単なことも解らないわ あたしって何だっけ
それすら夜の手に絆されて 愛のように消える(消える)
さようならも言えぬ儘 泣いたフォニイ(フォニイフォニイ)
嘘に絡まっているあたしはフォニイ
Antipathy world
嘘で満ちた世界で、自分がどうしたらいいのか、これからどうなるのか分からず、混乱している様子が伺えます。
“簡単なことも解らないわ あたしって何だっけ”
周囲の目を気にして、自分が分からなくなってしまった主人公の姿が浮かんできますね。
MVに登場する猫のお面は、猫を被っている主人公を表現しているのだと感じました。
嘘で出来たフォ二イな世界で暮らしているうち、自分もフォ二イ(偽物)のような存在になってしまった主人公。
フォ二イな世界では、愛も偽物です(主人公がそう感じているだけかもしれませんが)。
自分自身に語りかけるような切ない歌詞ですね。
何時しかそらの音がいやに鳴り合って
色の目があなたを溶いている
鏡に映るあたしを欠いて誰しもが見間違った虚像
如何して愛なんてものに群がりそれを欲して生きるのだ
今日も泳いでいる夜の電車が通り去っていく
踊り明かせよ
“そらの音” という歌詞には2つの意味が掛けられていると感じます。
1つ目は、そら=空、空っぽな様子、中途半端な自分のポジションを指す意味。
2つ目は、鍵盤のソとラの意味です。
隣り合う2つの鍵盤をソラソラソラソラと奏でる、つまり、自分の本心と猫を被ったフォ二イな部分を繰り返す矛盾を指しているのではないでしょうか?
“色の目があなたを溶いている”
誰もが先入観を持った色眼鏡で他人を見てしまう。
続く “鏡に映るあたしを欠いて誰しもが見間違った虚像” という歌詞からも、本当の自分は誰も見てくれていないんだという主人公の切ない叫びが読み取れます。
外見やステータスで人を判断し、見せかけの愛を求めて生きる人々。
主人公はそんなフォ二イな世界に飽き飽きしたのかもしれませんね。
パッパラパッパララッパッパ
謎々騙して歌いましょう
タタッタラタッタララッタッタ
何故何故此処が痛むのでしょう散々な日々は変わらないわ
絶望の雨は止まないわ
さようならも言えぬ儘 泣いたフォニイ(フォニイフォニイ)
嘘に絡まっている ただ
何をしてもフォ二イな世界を壊すことは出来ません。
“絶望の雨は止まないわ” という歌詞からも、主人公の諦めが感じられます。
どうしようもないのだから、これまで通り猫を被って、嘘のメイクで塗り固めて生きていこうという決意のようにも感じられますね。
嘘に絡まり抜け出せない主人公に共感できる人も多いのではないでしょうか?
簡単なことも解らないわ あたしって何だっけ
それすら夜の手に絆されて 愛のように消える(消える)
さようならまたねと呟いた フォニイ(フォニイフォニイ)
嘘に絡まっているあたしはフォニイ
造花だけが知っている秘密のフォニイ
ラストは繰り返しになりますが、”さようならまたねと呟いた ” と歌われています。
これまでは、さようならも言えずにただ泣いていただけの主人公。
フォ二イな世界を受け入れ、嘘で塗り固められた自分を認めることで、偽物の愛を手放すことが出来たのではないでしょうか?
“造花だけが知っている秘密のフォニイ”
この歌詞も、自分がフォ二イな存在であると自覚したからこそ分かる、偽物にしか分からない心を指しているような気がしました。
様々な意味が込められた素敵な楽曲ですね。
この後主人公がどうなったのか続きが気になります。

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さいごに
いかがでしたか?
多くの歌い手がカバーした「フォ二イ」
ツミキさんの今後の活躍にも注目です!
9月30日(金):「Journey」(作詞・作曲:DECO*27)
10月1日(土):「天ノ弱」(作詞・作曲:164)
10月2日(日):「アンハッピーリフレイン」(作詞・作曲:wowaka)
10月3日(月):「フォニイ」(作詞・作曲:ツミキ)
10月4日(火):「ダブルラリアット」(作詞・作曲:アゴアニキ)
10月5日(水):「インビジブル」(作詞・作曲:kemu)
10月6日(木):「エゴロック」(作詞・作曲:すりぃ)
10月7日(金):「Bad ∞ End ∞ Night」(作詞・作曲:ひとしずく×やま△)
10月8日(土):「トリノコシティ」(作詞・作曲:40mP)
10月9日(日):「こちら、幸福安心委員会です。」(作詞:鳥居羊、作曲:うたたP)
10月10日(月):「DAYBREAK FRONTLINE」(作詞・作曲:Orangestar)
10月11日(火):「ÅMARA(大未来電脳)」(作詞・作曲:sasakure.UK)