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Paper Flower【米津玄師】歌詞の意味を考察!世界の終わりで祈るように眠るあなたは誰?

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米津玄師さんの8thシングル「Lemon」(2018年3月)のカップリング曲「Paper Flower」の歌詞の意味を考察します。

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Paper Flower 歌詞考察

あなたは誰?

言葉が出ない 何をしていても 最後に残るのは グズついた 愛
祈るように眠る あなたを見ていた
車は向かう トンネルを通り ストローみたいに あなたの胃の 中へ
祈るように眠る あなたを見ていた

出典:Paper Flower / 作詞・作曲:米津玄師

「Paper Flower」は、全3曲のシングル「Lemon」のラストを飾る3曲目です。

1曲目「Lemon」のテーマはシリアスな「人の死」、2曲目「クランベリーとパンケーキ」は「二日酔いの日常」が描かれた自称「馬鹿な歌」で、「もう一度~祈りの方へ」という歌詞があります。

その言葉を受け継ぎ、「最後に残るのは愛」という流れになっているのではないでしょうか。

「Paper Flower」の登場人物は語り手の「私」と「あなた」ですが、この「あなたは誰なのか?」の解釈は難しいところ。

「私」が見つめる人物であり、「祈るように眠っている」ことはわかりますが、「祈(いの)る」と韻を踏みつつ「胃の(いの)中へ」と余韻を残されても、謎が深まるばかりです。

米津玄師さんが散歩したときに見た環七通り(東京都道318号環状七号線)の光景が描かれているとのことなので、ドライブ中に「トンネル」を通る様子を「ストロー」に吸い込まれるようだとたとえているところまではついていけるでしょう。

ただ、その先は「あなたの胃の中」です。

「クランベリーとパンケーキ」を食べて吐き出した「きみ」は米津玄師さん自身ではなかったのか、その「きみの胃」と「あなたの胃」はつながっているのか、「胃の中」に入っていったのは「クランベリーとパンケーキ」という楽曲あるいはその「馬鹿な歌」を作った米津玄師さん自身なのか、などの疑問を抱えたまま、ひとまず先に進みましょう。

広告に悪意のグラフィティ ボコボコの自動販売機
知った風にはにかんでみたり 知らないふりでニヤついてみたり
陸橋の手すりに登り お月様眺めてふらり
ほころんだ空洞の中で ここだけが世界の終わり

出典:Paper Flower / 作詞・作曲:米津玄師

「悪意、グラフィティ、自動販売機、知った風に、~みたり、知らない、ふり、手すり、登り、ふらり」と語尾の母音を「い段」でそろえる「悪意のグラフィティ(落書き)」ばりの言葉遊びは、すべて「世界の終わり」につなげるための伏線でしょう。

「環七の深夜の空気感」は自由業の米津玄師さんにとって、まるで「ほころんだ空洞=現実社会」に存在する「世界の終わり」みたいで居心地がいいようです。

この「深夜の環七=世界の終わり」こそが「あなたの胃の中」に該当すると考えられます。

言いたいことなんてそんなない 想像より二人はくだらない
白けた日々よ泡になれ ハレルヤ

出典:Paper Flower / 作詞・作曲:米津玄師

冒頭で「最後に残るのは愛」と楽曲のテーマを掲げたものの、「愛について語ることはそれほどない」というか、「二人の愛(恋愛)について語っても仕方がない(くだらない)」と「白けている(気持ちが冷めている)」ようです。

そんな「斜に構えた(皮肉な態度をとる)日々よ、泡のように消えてしまえ」と願っています。

ここで、フランスの作家ボリス・ヴィアンの小説「日々の泡」(1947年)および映画「うたかたの日々」(1968年)を連想できるかもしれません。

「ハレルヤ」は「ヤハウェ(神、万物の創造主)をほめたたえよ」という賛美の言葉なので、冒頭の「祈るように眠るあなた」は「神様」だったのではないかという説が浮上します。

肺に睡蓮のつぼみができる奇病にかかる女性がヒロインの「日々の泡」のように幻想的、SF的な解釈になりますが、「米津玄師さん自身の(胃の)中で眠る神様」が「白けた~ハレルヤ」という「祈り」を捧げているのではないでしょうか。

綾野剛さんと星野源さん主演のドラマ「MIU404」(2020年6月~9月)の主題歌「感電」(2020年7月)に「肺に睡蓮」という歌詞がありますが、こちらは綾野剛さんつながりで石井岳龍(元・石井聰亙)監督の映画「シャニダールの花」(2013年7月)のほうかもしれません。

目の前の思い出が消えていく
あの時あなたはなぜ泣いていたの?
花が落ちるスピードで歩いていく
止まることのないメリーゴーラウンド

出典:Paper Flower / 作詞・作曲:米津玄師

1番のサビです。

普通に解釈すると「別れた(亡くなった)恋人に、涙の理由を問いかけている」ようですが、「二人はくだらない」とすると「私」と「あなた」は「二人」ではなく「一人」。

「目の前の思い出=Lemon」では涙を流していたはずなのに、と自問自答しているのかもしれません。

「花が落ちるスピード」は速いのか遅いのかもわかりませんが、「花が落ちると実がなる」と考えると、3曲目の「Paper Flower=花」から1曲目の「Lemon=実」へと「メリーゴーラウンド」のように循環するイメージになります。

ドッペルゲンガー?

寝室から出るとそこはまた寝室 部屋を出る自分の背中が見えた
祈るように眠る あなたを見ていた
清潔な空気で汚れてしまった 窓の外ブランコが揺れるお庭
祈るように眠る あなたを見ていた

出典:Paper Flower / 作詞・作曲:米津玄師

ようやくドッペルゲンガー(自己像幻視)のような物語と種明かしされました。

「寝室」が「メリーゴーラウンド」状態になっていて、「私」が「自分の背中=祈るように眠るあなた=神様のような祈りが眠った状態になっている私自身」を見たという意味でしょう。

「Lemon」のような「清潔な空気」ばかりだと、かえって「汚れてしまう」ところが米津玄師さんの本質なのかもしれません。

「ブランコが揺れるお庭」は「クランベリーとパンケーキ」のことでしょうか。

全3曲のシングル「Lemon」全体を「寝室」になぞらえると、「死」の「Lemon」と「世界の終わり」の「Paper Flower」は「寝室内」の話ですが、「クランベリーとパンケーキ」は「寝室外のお庭」の話になりそうです。

遠くで湧き上がるコメディ その裏に隠したトラジティ
フィキサチーフで仕上げたヒューマニティ 巧妙に謳った神様のパロディ
7号線レイトショー帰り 全てがスロウになるあまり
喧騒さえ眠る最中で ここだけが世界の終わり

出典:Paper Flower / 作詞・作曲:米津玄師

またしても語尾を「い段」でそろえる言葉遊びが炸裂しています。

「コメディ(喜劇)=クランベリーとパンケーキ」と「トラジティ(悲劇)=Lemon」と「パロディ(模倣)=Paper Flower」それぞれの「ヒューマニティ(人間性、人間模様)」を「フィキサチーフ(絵画用の定着液)で仕上げた」といったところでしょうか。

「グラフィティ」も含め、イラストレーターとしての才能も発揮している米津玄師さんらしい言葉選びです。

「レイトショー」で観た映画はやはり「うたかたの日々」で、「Paper Flower」はその「パロディ」と考えられます。

「7号線(環七)=世界の終わり」では「喧騒(けんそう、騒がしさ)さえ眠る」という形容矛盾もおもしろいですね。

積み上げた塔が崩れていく
所詮その程度の知育玩具
私は未だにあなたへと
渡すブーケを作る陰気なデザイナー

出典:Paper Flower / 作詞・作曲:米津玄師

1番のサビ前「言いたいこと~ハレルヤ」のパートが繰り返された後に続く、2番のサビです。

「知育玩具」は「子どもの知能を発達させるおもちゃ」のことでパズルやレゴブロックなどがあり、「ちいく、がんぐ」と韻を踏んでいるところにも言葉遊びが仕掛けられていています。

「Lemon」で打ち立てた普遍性やシリアスさ(積み上げた塔)が、「クランベリーとパンケーキ」や「Paper Flower」によって「積み木(知育玩具)のように崩れる」のは、「私」が「陰気なデザイナー」だからとのこと。

曲名の「Paper Flower(ペーパーフラワー)」は「花紙などの紙で作る造花」なので、「ペーパーフラワーのデザイナーである私が、あなた(私の胃の中で、祈るように眠る神様=私自身)のために作って渡すブーケ(花束)も知育玩具のような造花」なのでしょう。

「肺に睡蓮」に対して「胃に造花」というところが「パロディ」であり「知育玩具」的ともいえそうです。

ラストに1番のサビと2番のサビが繰り返されます。

シングルの3曲目(花束)だからこそ繰り広げられる「世界の終わり」を堪能できたのではないでしょうか。

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さいごに

最終的に「ハレルヤ」は「デザイナー」と韻を踏むための伏線だったという言葉遊びのオチも、「知育玩具」的な「神様のパロディ」につながるでしょう。

ハチさん時代からのファンは「Lemon」の王道J-POPぶりに物足りなさを感じつつ、「Paper Flower」まで聴いて「陰気なデザイナー」のままだったと安心(?)したかもしれませんね。

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