福岡出身の3ピースバンド、マルシィのデジタルシングル「未来図」(2022年4月)の歌詞の意味を考察します。
1stアルバム「Memory」(2022年6月)の収録曲。
ボーカル&ギターの吉田右京さんが作詞・作曲した「未来図」の歌詞をチェックしましょう。

未来図 歌詞考察!
酸いも甘いも抱きしめよう!
出会ってから長くなってきて
出典:未来図 / 作詞・作曲:吉田右京
お互いのことも分かってきて
一部か全部か分からないくらい
色んなことを重ねたね
登場人物は付き合いの長いカップル。
相手の好みや癖、行動パターンなどがわかり、まるで自分の「一部」あるいは「全部」のような存在になっていることが伝わってきます。
それは時間の経過とともに、さまざまな経験を積み重ねた結果でしょう。
振り返ると思い出がよみがえってくるのではないでしょうか。
恋が愛に変わっていって
出典:未来図 / 作詞・作曲:吉田右京
無になったりしないでよね
もう後には引けない
分かっているでしょう?
付き合い始めの頃は相手のことを「好き」という感情で満たされ、ドキドキする場面も多々あるものですが、落ち着いてくるといい意味でも悪い意味でも「空気のような存在」になってきます。
その悪い意味のほうを「無になる」と表現しているのかもしれません。
いい意味だとずっと一緒にいることが苦にならないというか、むしろ居心地がいいといった感覚になるでしょう。
マンネリとか倦怠期などの冷めた関係に変わってしまうのではなく、いつまでもお互いに思いやりをもって接する温かい関係を望んでいます。
酸いも甘いも
出典:未来図 / 作詞・作曲:吉田右京
抱きしめて
酸いも甘いも
味わって思い出にしよう
「酸いも甘いも」の後は「噛み分ける」と続くのが一般的ですが、「抱きしめる」や「味わう」と少々ひねった表現になっています。
世の中には表と裏で矛盾するような事情があったり、人生経験を重ねると楽しいことばかりではなく辛いこともあったりするものです。
こうした世の中の事情や人生経験に対して「嚙み分ける=分別をもって接する」というより、一緒に堪能しつくして「思い出にしたい」のでしょう。
僕達だけの愛の形と幸せを
出典:未来図 / 作詞・作曲:吉田右京
二人だけで作っていこう
心の奥に潜む怪獣は
僕に任せてよ
1番のサビ前半です。
語り手の「僕」は「君」が内面に「怪獣」を抱えていることを踏まえたうえで、一緒に「愛」を育もうと決意しています。
「君が怒ったり、悲しみに暮れたりしても、僕と一緒にいることで幸せを築けるはず」という意味でしょう。
基本的に男女のラブソングですが、「マルシィ=僕」と「リスナー=君」の関係性が描かれているようにも受け取れます。
もう好きが溢れすぎて
出典:未来図 / 作詞・作曲:吉田右京
面倒くさい時も許してね
長い目で見てくれることを願い
今日も君が好き
1番のサビ後半です。
たとえば感情的になって相手を困らせるようなネガティブな部分があるのは「君」だけではないのでしょう。
「僕」自身にも何らかの「面倒くさい」部分があることを自覚していて、時間をかけて克服したいと考えているようです。
「お互いの良い面だけでなく、悪い面も補い合う」のが「酸いも甘いも抱きしめる」感覚に近いのかもしれませんね。
これはプロポーズ?
どこを探しても出会えないよ
出典:未来図 / 作詞・作曲:吉田右京
拗ねてるとこさえ愛おしい
君の存在に救われているよ
守っていたい君のこと
口に出して愛情表現をするかどうかは人それぞれですが、交際初期より付き合いが長くなったほうが「好き」という言葉は少なくなりがちではないでしょうか。
それでも「僕」は「君だけ、すべてが愛おしい、救われているし守りたい」とベタ惚れです。
とくに「守りたい」という言葉は何らかの意思表示のようにも感じられます。
疑い合うより信じ合って
出典:未来図 / 作詞・作曲:吉田右京
受け入れ合えれば無敵だね
この先長い二人の人生を
一つにしたいんだ
「二人の人生を一つにしたい」という表現はやはりプロポーズではないでしょうか。
誰しも長所ばかりではなく短所もあるものなので、ネガティブなところに気を取られるよりポジティブなところをありがたがるほうが長続きするでしょう。
何事も疑い出せば切りがないので、「信じる」ことが思いやりや愛情につながります。
酸いも甘いも
出典:未来図 / 作詞・作曲:吉田右京
抱きしめて
泣き笑いながら
手を繋いで見つめ合ってさ
喜びや悲しみを共有し、いつまでもスキンシップやアイコンタクトを大切にする関係性は理想ですね。
夫婦になると仕事や家事、育児などでお互いに「それどころではない」状態に陥る可能性もありますが、そこまで見越しているのかもしれません。
僕達だけの愛の形と幸せを
出典:未来図 / 作詞・作曲:吉田右京
二人だけで作っていこう
誰よりも君の味方でいるから
離れないで
2番のサビ前半です。
「守る」や「信じる」に続き、「味方でいる」という表現にも人間愛や夫婦愛がこもっているのではないでしょうか。
競争社会では敵対心をもったりもたれたり、孤独に打ちひしがれたりすることもありますが、どのような状況でも「味方がいる」のは心強いものです。
生涯をともに過ごしたいという覚悟が読み取れます。
もう好きが溢れすぎて
出典:未来図 / 作詞・作曲:吉田右京
面倒くさい時も許してね
長い目で見ても、どう見たとしても
僕は君がいい
2番のサビ後半です。
1番では「君」に「長い目で見てほしい」とお願いしていましたが、2番では「僕」が「長い目で見ても~君がいい」と断言しました。
離婚、再婚、未婚という選択肢もあるものの、「長い人生を添い遂げる相手は君しか考えられない」という話でしょう。
結婚という言葉は出てきませんが、やはりプロポーズのように思われます。
もう好きが溢れすぎて
出典:未来図 / 作詞・作曲:吉田右京
面倒くさい時も許してね
長い目で見てくれることを願い
今日も君が好き
何年先も君が好き
1番のサビ前半が繰り返された後、1番のサビ後半にラストの1行が追加されました。
「未来図」というタイトルどおり、何年経ってもお互いに「好き」同士でいる「幸せな未来」を描いたまま結末を迎えます。
実際に宣言どおりになるかどうかは「何年か先」になるまでわかりませんが、「今日」まで過ごしてきた道のりを振り返ると確信がもてるのでしょう。
素敵な夫婦になるといいですね。

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さいごに
「未来図」は恋人同士のラブソングですが、ウェディングソングのようでもあり、マルシィからリスナーへのメッセージと受け取ることも可能でしょう。
SNSなどをきっかけにマルシィが気になった人とも、長く幸せな関係性を築いていきたいという意気込みが感じられます。