今回は現役大学生アーティスト・Vaundy(バウンディ)さんの新曲「踊り子」の歌詞を見ていきたいと思います。
2021年9月から行われたワンマンツアー『one man live tour “HINODE”』で、ライブのラストに初披露された楽曲で、Vaundyさんの次のステージを予感させる楽曲に仕上がっているそうです。
MVは、写真家/映像監督として活動している小林光大さんが監督を担当し、女優の小松菜奈さんが出演しています。
小松菜奈さんのコメントも合わせてみていきましょう。
コメント
MVに出演した小松菜奈さんのコメントをご紹介します。
Vaundyさんにとっても“特別な楽曲”と仰っていましたが、そんな大切な曲のMVに参加させていただく事ができてとっても嬉しいです。
撮影の日は一日中、「踊り子」が頭の中で何回も何回も回り続け、私もくるくる・ぴょんぴょん・るんるんと。
ずっと踊っていられる、踊りたくなる曲、自由に身体を揺らしながらあっという間に一日が過ぎ、幸せな時間を過ごさせてもらいました!
そしてVaundyさんご本人が自らメイキングを回してる姿にびっくりしたのと同時に、
一つ一つに丁寧な方なんだなと思いました。
一緒に楽しんでくれるVaundyさんが現場に居る事で、和やかでhappyな撮影になりました。
私にとっても大好きな曲になりました。
是非MVを最後までお楽しみください!
楽曲の制作だけでなく、映像のプロデュースなど多方面で活躍しているVaundyさん。
メイキングは自ら撮影していたのですね!
どんなMVになっているのか楽しみです!
踊り子 歌詞考察
タイトル「踊り子」の意味
川端康成の小説「伊豆の踊り子」にも名前の出てくる「踊り子」ですが、単純に踊る人、ダンサーという意味以外のニュアンスが含まれていることをご存知ですか?
「踊り子」という言葉には、英語のダンサーと違い、誰かに強制されて仕方なく踊ってお金を稼いでいる人というニュアンスが含まれています。
家族の生計のために出稼ぎのような形で働かされたという意味が込められているのですね。
曲中の内容とどう関係しているのでしょうか?
早速歌詞を見ていきましょう!
今回の考察では、彼女と別れてしまった自分に自信のない男を主人公に置いて読み解いていこうと思います。
歌詞冒頭では、君との思い出を振り返っている主人公の姿が描かれていますね。
幸せな思い出を忘れないように大事にしまっておこうとする主人公。
二人はなぜ別れてしまったのでしょうか?
結論から言ってしまうと筆者は、自己肯定感の低い主人公が「彼女は自分の事を好きではないのに無理して付き合ってくれている」と勘違いし、別れてしまったと考えています。
好きではないのに無理して付き合うという部分が、踊り子の仕方なく踊りの仕事をしているという意味とつながるように感じました。
これだけでは、意味がつながらないので続きを見ていきましょう。
「回り出したあの子と僕の未来」という歌詞から、お互い違う方向に進み始めたことが分かります。
しかし主人公は、またやり直したいと考えているようです。
歌詞が『進み出した』『動き出した』などではなく「回り出した」なのは、MV中に出てくる回転ブランコと、踊り子の動きをイメージしているのだと思います。
回転ブランコは、回り始めると止まるまで近づくことはできません。
一度回り始めた回転ブランコを止めて、もう一度やり直したいという願いが歌われています。
また、MVでも彼女との関係が変化したことが読み取れます。
冒頭の歌詞の部分では、手持ちカメラで撮影されていた映像ですが、この部分から定点カメラに切り替わります。
以前は僕が撮影していたけれど、別れて手の届かないところに行ってしまったということを映像でも表現しているのではないでしょうか?
この部分は、彼氏である主人公が想像した君の心の声です。
「夢の中に置いてきたけどね」という歌詞から、大切に思われていないことが読み取れます。
もちろん、彼女が実際に言ったわけではなく、主人公の妄想です。
付き合っていたなら、意味の通じない「一度しか会ったことがない」という歌詞。
これは、meetの会うではなく、本当の自分を出すという意味の会うなのではないかと考えました。
おそらく彼女はクールな性格であまり感情を表に出さないタイプだったのでしょう。
MVの小松菜奈さんのようなイメージでしょうか?
MVの1:32~の部分では、泡が登ってくるビールを見つめる小松菜奈さんの姿が映し出されます。
このシーンを解釈すると、ビールグラスは彼女の心を表していて、せり上がってくる泡は気持ちを表しているのではないでしょうか?
過去に一度だけ、普段はクールな彼女が、本当の自分をさらけ出して気持ちをぶつけてきたことがあったのでしょう。
そうした意味で主人公は、本当の君に「一度しか会ったことがない」のです。
主人公は、感情を表に出さない君の本心が分からず、不安になってしまったのかもしれませんね。
二人は過去に誓いをたてたようです。
ずっと一緒に居ようという約束でしょうか?
再度MVを考察してみましょう。
MVの最初、0:12に一瞬だけ、小松菜奈さんの手を引き止めるようにつなぐ誰かの手が映り込みます。
これは、無理に彼女を付き合わせていると負い目を感じていた主人公の心をイメージしたものでしょう。
対してこの部分の歌詞のラスト1:55では、その手を離すシーンが映されます。
その後のカメラワークに注目して見ていきましょう。
それまでは、決まった方向から動かさずに撮影されていましたが、この部分以降は様々なアングルで躍動感のある映像になります。
これは、主人公と別れたことで自由になった彼女の思いを表しているのではないでしょうか?
彼女が本当に別れてせいせいしたと思っているのかは分かりませんが、少なくとも主人公は、自分と別れたことで生き生きとしている彼女を想像していることが読み取れます。
前半でも歌われたこの部分ですが、電話の呼出音をイメージさせるような響きです。
もしかしたら、この楽曲自体、君とやり直そうと電話をかけているときの主人公の気持ちを歌っているのかもしれませんね。
電話は君につながるのでしょうか?
これまでの歌詞から、あまり感情を出さない彼女と、彼女の気持ちが分からずに不安になってしまった主人公の気持ちのすれ違いが、別れの原因であることが分かります。
お互いに話し合っていれば、うまく行っていたのかもしれません。
感情を表に出さないクールな彼女、自分に自信がなく不安になってしまう彼氏。
どちらが悪いわけでもなく、そうした意味で「被害者づらでどっかを また練り歩けたらな」と歌われているように感じました。
この部分は、Vaundyさんが楽曲を通して伝えたいメッセージのように感じました。
どんな時代であれ、我々人間は愛を中心に生きている。
僕らが居なくなった後、人々の生活は変化しても、その中心には愛があるのだと呼びかけているように感じました。
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さいごに
いかがでしたか?
歌詞の内容が難しい楽曲でしたが、あくまで一つの解釈として見ていただければ幸いです。
Vaundyさんのこれからの活動も楽しみですね!