脳裏上のクラッカー【ずっと真夜中でいいのに。】歌詞の意味を考察!クラッカーを鳴らす理由とは?

今回はずっと真夜中でいいのに。が2018年10月に2作目として配信限定リリースした「脳裏上のクラッカー」の歌詞を考察していきます!

1作目の「秒針を噛む」で注目された、ずっと真夜中でいいのに。

期待の大きかった2作目のMVも2845万回再生され人気を集めています。(2021年7月時点)

ちなみに曲名「脳裏上のクラッカー」ですが、“のうりうえ”と読みます。

楽曲のアレンジを「100万回嘔吐」さん、MVを「Waboku」さんが担当。

癖になるメロディであることはもちろん、ボーカルの「ACAね」さんが曲の最後に向かうにつれて叫ぶように歌うところも魅力の1つです。

それではさっそく歌詞の考察を始めていきましょう!

脳裏上のクラッカー 歌詞考察

繋ぎ止めたい2人の関係

包帯みたいにぐるぐる巻かれて
脊髄反射で君に触れたって
もう終わりがみえてしまうから
なんにも解けなかった
どうにも答えられなかった
接点ばかり探してた

包帯みたいにぐるぐる巻かれた主人公(自分)と「君」の関係を歌っています。

「脊髄反射」とは脳を経由せずに脊髄の指令で、無意識のうちに体が反応すること。

頭で考える前に体が動いてしまい、主人公は君に触れます。

それほど主人公は君のことを、無意識のうちに強く想っているのでしょう。

しかし主人公は傷つくことを恐れ、何も解けなかった。

終わりの見えている2人の関係について、何も解決できずに現状維持にしたということではないでしょうか。

近いようで遠い気がした2人の間の心の距離を感じ、何かお互いを結びつける接点を探すこと必死だった主人公の心情が浮かびます。

新しい通知だけさばいて
優先順位がカポ1ばっかで
きっと君を見捨てられないから
理由も知らないまま
幸福を願っているふりする係だから

現代ならばLINEかSNSだと思いますが、新着の通知だけ返信して昔のものはたまっていく様子が表現されていますね。

「カポ1」のカポとはギターの弦をまとめて抑えて移調するための道具”カポタスト”の略。

カポ1はそのカポタストをギターの1フレット目、先端に1番近い部分にはめることを呼びます。

LINEであれば「君」を優先順位の高いトークの1番上に固定しておくことを指すのではないでしょうか。

主人公にとって君は関係が危うくても見捨てられない存在

SNSで「君」が何を投稿しているのか気になってしまう。

なぜ喜んでいるのか、悲しんでいるのか深い理由も知らないまま、そして理由を聞くわけでもなく、SNSにいいねを押したり反応をする。

実際には君に対しての不安感があってもそれだけで十分、「幸福を願っているふり」にはなるのではないでしょうか。

主人公のギャップ

あーあ なりたい自分と なれない自分
どうせどうせが安心をくれたような
偶然を叫びたくて
でも淡々と傘をさして
情けないほどの雨降らしながら帰るよじゃあね

「なりたい自分」と「なれない自分」はまさに主人公の理想と現実

そのギャップに苦しみながら、「どうせ」と自分を卑下して納得させることが安心にもつながっていたようにとらえられます。

偶然会えることを本当は心から願っているけど、悟られないように「淡々と傘をさして」歩く主人公。

ここでの「雨」はの比喩ではないでしょうか。

自分の姿に情けなさを感じ、泣きながら家に帰る主人公の姿が浮かびます。

なんで?隣にいなくても いいよ いいの いいよ
って台詞を交わしたって
意味ないことも わかってる わかってる
わかってるから 繋ぎ止めてよ
don’t stop脳裏上に 置いていたクラッカー打ち鳴らして笑おう
ぼんやりと月を透かしてみたり
タイミングをずらしてみたり
目に見えるものが全てって思いたいのに

歌詞の冒頭は主人公と君の会話

主人公「隣にいなくてもいいよ」、君「いいの?」、主人公「いいよ」というやりとり。

主人公もこんな強がりは意味がないことが分かっていても、君に対して「いいの?」という返事ではなく「繋ぎ止めて」と願っています。

こんなどうしようもない状況にモヤモヤが止まらないけれど、クラッカーを鳴らして幸せムードを演出するように無理やりにでも笑うしかない

君のことを考えながら月を眺めたり、君の注意をひきたくてタイミングをずらしてみたりする主人公。

目に見えない部分が複雑すぎて、目に見えるものだけが全てだと信じたくなる。

さらに不安で孤独を感じる主人公

嫌う体力があるようで 大抵が水だらけ
君に「すごいね」とは言わなかった 言えなかった
どこにも着けなかった 本初子午線がまた
絡まったまんま 解けない

2番からも君のことについて歌っています。

「大抵が水だらけ」というのは涙で視界がぼやけた状態ではないでしょうか。

君を嫌ってみようとするけど、それがなかなかできずに涙で満たされてしまう主人公の姿を描いているようです。

「本初子午線」とはロンドンを通る、地球の経度や時刻の基準となる線。

時間の基準となる本初子午線が絡まったことで、主人公は未来に進めないということ

行き場なのない主人公の心が、着地点もなくさまよっていることを表しているのではないでしょうか。

嗚ー呼 消えたい自分と 消えたくない自分
ずっとずっとが気がかりをくれたような
比べてもやるせなくて でも結論はそこにあって
情けないほどの雨降らしながら帰るよじゃあね

1番と比較すると、なりたい自分が「消えたい自分」になり、どうせどうせが安心をくれたが「ずっとずっとが気がかりをくれた」になっています。

1番よりもさらに不安や心配にかられる主人公の心を表しています。

「比べてもやるせなくて」は誰と比べているかというと、君と良い雰囲気にある別のあの子をさすのではないでしょうか。

自分とあの子を比べても切なくなるだけで、結論は君はあの子の方を選び、主人公と君の関係は終わりに向かうということ。

だからまた、主人公は情けないほどの涙を流しながら帰る。

なんで?隣にいなくても いいよ いいの いいよ
って台詞を交わしたって
意味ないことも わかってる わかってる
わかってるから 繋ぎ止めてよ
don’t stop脳裏上に 置いていたクラッカー打ち鳴らして笑おう
ぼんやりと月を透かしてみたり
タイミングをずらしてみたり
孤独に愛されて夜が明けるまで

ここの部分は1番とほとんど同じですが、最後の一行だけ変わります。

孤独という言葉から、「君」からの連絡もなく、「君」のいない夜を過ごす主人公の姿が浮かびます。

主人公にとって夜は孤独感を一層強く感じさせます。

主人公の切り出せない5文字とは?

「おめでとう」って言って返ってはこないなら
言わないでよ 祝わないでよ もう
切り出せない5文字は飾っておくよ

「おめでとう」って言っても君からの返事は返ってこない。

だから君も祝わないでよ。期待しちゃうからという気持ちではないでしょか。

「切り出せない5文字」はいろんな言葉が当てはまりそうで、聞く人によってはもしかしたら違うかもしれません。

ここでは「切り出せない5文字」はおめでとう以上の言葉で、胸に秘めておく言葉だと考えます。

ここでは「飾っておくよ」という言葉からネガティブな言葉ではなく大切にしたい言葉だと考え、主人公の本音「そばにいて」というような言葉が入るのではないでしょうか。

サビの「隣にいなくても いいよ」は強がりで言っている言葉ならば、隣にいて、離れて行かないで、そばにいてという気持ちが主人公の切り出せなかった本音ではないでしょうか。

強がっていた主人公の本音は?

なんで?隣にいなくても いいよ いいよ
いいよ いいよって言わせないでよ
台詞なのにばかみたい ただ走って 今は走ってるけど
意味ないことも わかってる わかってる
わかってるから 欺いててよ
don’t stop脳裏上に 置いていたクラッカー打ち鳴らして笑おう
ぼんやりと月を透かしてみたり
タイミングをずらしてみたり
目に見えるものが全てって思いたいのに

最後に「隣にいなくてもいいよって言わせないでよ」と主人公の本音が漏れています。

掻いてみるけどそんなことをしても君は自分の元に帰ってこないことは十分わかってる。

だからそれならいっそう欺いててくれたほうがいい。少しも期待させないでよという、主人公の怒りにも悲しみにもとれる行き場のない想いを歌っているのではないでしょうか。

さいごに

ボーカルのACAねさんは「脳裏上のクラッカー」のMVを「はやまって欲しくないという願い」という言葉とともにツイートしています。

歌詞で語られた主人公の行き場のない心情を振り返ると、同じような境遇にある人はもしかしたら「消えたい」と思ってしまうかもしれません。

そんな時は、無理やりにでも「脳裏上のクラッカー打ち鳴らして笑おう」というメッセージが込められているのではないかと考えました。

曲をリリースするたびに、その才能とセンスで人々をトリコにしてしまう「ずっと真夜中でいいのに。」のこれからの活躍にも期待です!