ミセスことMrs. GREEN APPLE(ミセス・グリーン・アップル)のデジタルシングル「ニュー・マイ・ノーマル」(2022年3月)の歌詞の意味を考察します。
4thミニアルバム「Unity」(2022年7月)の収録曲。
大森元貴さんが作詞・作曲した「ニュー・マイ・ノーマル」の歌詞の意味をチェックしましょう。

ニュー・マイ・ノーマル 歌詞考察!
ニューノーマルに込められた意味
エンドレス 鳴り止まない
出典:ニュー・マイ・ノーマル / 作詞・作曲:大森元貴
酸いも甘いも引っ掻き傷も愛して
足りない何かを今も待ち侘びてます
汚れてしまう前に大事に壊せますか?
変わらないものだけを今は数えている
「ニュー・マイ・ノーマル」という曲名は「僕のニューノーマル(新常態)」という意味でしょう。
「世界金融危機(2007年~2008年)後の新しい常態・常識・日常」をあらわすビジネス用語として使われ始めた「ニューノーマル」という言葉は、ポストコロナ時代を生き抜く指針にもなっています。
2022年7月から活動を休止していたミセスにとっては、「ニュー・マイ・ノーマル」が活動再開の1曲目なので、新たな指針を打ち出す必要があると感じたのではないでしょうか。
「終わりなく、鳴り続けている」のは「音楽」(前向き、ポジティブ)と「悩み」(後ろ向き、ネガティブ)の両面が考えられます。
「足りない何か」から連想されるのは、活動休止中の2021年12月に脱退したリズム隊(ベースとドラム)の2人。
3人で活動再開したことを踏まえると、活動休止は「大事に壊す」行為だったのかもしれません。
それでもバンド活動を続けると決意し、「変わらない3人編成のミセス」としての「ニューノーマル」を提示しようという意気込みが感じられます。
いつもあなたに伝えたくても
出典:ニュー・マイ・ノーマル / 作詞・作曲:大森元貴
言葉に出来ない私です
きっとそれは幸せの悪戯で
今日もありがとうがシャイな様です
1番のサビです。
冒頭の歌詞から「活動再開の意気込み」を読み取りましたが、具体的に表現されているわけではありません。
「リスナー(あなた)に伝えたい」と思っても、舞台裏の事情を赤裸々に説明するのは無粋でもあり、実際に説明しきれない機微もあるはずです。
それでも葛藤しながら前向きに進もうとしていることが伝わってくるでしょう。
「ニュー・マイ・ノーマル」という楽曲をリリースすることにより、「活動再開の日を迎えられて感謝しています」と満面の笑みを浮かべるのは照れ臭いので、「いつもありがとう」といった「日常の挨拶」くらいにしておきたいのかもしれません。
キリが無い迷い達と
出典:ニュー・マイ・ノーマル / 作詞・作曲:大森元貴
ポピュラーミュージック 僕らの真実を抱いて
枯れない何かをこの先も探していたい
抱きしめすぎる前に僕はいつか気付けますか?
変われないところだけを今は数えてしまう
「エンドレス=キリが無い」のは、やはり「ポピュラーミュージック」と「迷い」の両面とのことでした。
バンド活動には「音楽を愛するあまり、方向性の違いで意見がぶつかる」こともあるものでしょう。
もちろん大森元貴さんは「抱きしめすぎる前に気付きたい」と表現しているだけで、ミセスにどのような「迷い」があるのかはわかりません。
それでも「ミセスの真実」として「変われないところ=ポピュラーミュージック」を大切にしようとしているニュアンスは伝わってきます。
いつもは痛い胸らへんが
出典:ニュー・マイ・ノーマル / 作詞・作曲:大森元貴
今日はなんだか高鳴ってる
休みは何しようかな
映画でも観ようかな
そんな調子で生きろエヴリデイ
2番のサビです。
「悩むより楽しむ日常にしよう」というのが「ミセスのニューノーマル」。
またコロナ禍に追い打ちをかける出来事が起きるのが「新常態」と化している世の中なので、とにかく「生きろ」という強い言葉に救われる人もいるのではないでしょうか。
明日を超える日常を送ろう!
人間の数だけ すれ違いが起きていて
出典:ニュー・マイ・ノーマル / 作詞・作曲:大森元貴
たまに嫌になる
綺麗なままで擦れることなく自由でいて
そうすればきっと 巡りあえる
「すれ違っても、擦れなければ(純粋な心を失わなければ)巡りあえる」という発想が大森元貴さんらしいのではないでしょうか。
意見が食い違うとき、とことん話し合って決定的な溝が生まれてしまうくらいなら、しばらく距離と時間をとって「自由」にしているうちに、いつのまにか解決するパターンも考えられます。
ミセスの物語に限らず、リスナーの人間関係にも役に立つ考え方かもしれませんね。
ロマンスの香りに誘われて出会って
出典:ニュー・マイ・ノーマル / 作詞・作曲:大森元貴
恋をまた知って 愛に怒られて
優しさを食べて 田んぼ道も走って
未だ見ぬ思い出 期待だけはさせてね
もしかしたら脱退したメンバーに対して「音楽への純粋な思いさえ失わなければ再会できる」と「期待」しているのかもしれませんが、ラブソングのような雰囲気をまとうところがミセス節。
「恋」と「愛」は別物と認識しているところに成長が感じられます。
それでも「田んぼ道を走る」ような青春らしい「恋」も描きたいという話かもしれません。
私色で彩って
出典:ニュー・マイ・ノーマル / 作詞・作曲:大森元貴
誰とも比べないスタンスで
ある日突然花が咲いたらラッキー
そんな調子で生きろエヴリデイ
1番のサビが繰り返された後に続く、ラスサビの前半です。
これまで考察してきたように「ミセスの物語」として想像を膨らませることもできますが、総じて抽象的な表現になっていたのは「リスナー自身の物語として受け止めてほしいから」ではないでしょうか。
「迷い」が頭や心のなかで「鳴り止まない」状態になってしまう原因は「他人との比較」という場合が多々あります。
また「期待」しすぎるのも失望につながりかねないので、「ラッキー」のくだりが役立ちそうです。
明日を超えていかなきゃいけない
出典:ニュー・マイ・ノーマル / 作詞・作曲:大森元貴
(言えない 上手くは言えない だからこそ)
笑っていたいよね 手を取ってる実感が欲しい
(You & I, you & I, you & I あなたもね)
みんなそうよね
ラスサビの後半です。
「未だ見ぬ思い出」や「明日を超える」といった表現にも「新たな日常」の指針が示されているようです。
ミセスにもリスナーにもさまざまありつつ、ようやく「ニュー・マイ・ノーマル」という楽曲によって活動再開を「実感」できたのではないでしょうか。

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さいごに
「明日を超える」ためには「今日を生きる」必要があります。
ますます「悩み始めたらキリがない」度合いが強まる一方のご時世なので、「生きろ」のメッセージを純粋に受け止めて、音楽や映画などの楽しみを見つける日常を過ごしていきましょう。