東京出身の4ピースバンド、Mr.ふぉるてのデジタルシングル「なぁ、マイフレンド」(2021年1月)の歌詞の意味を考察します。
2ndミニアルバム「sweet life」(2021年3月)の収録曲で、Twitterドラマ「いただけば、尊し。」(2021年9月~2022年1月)の主題歌に起用されました。
ボーカル&ギターの稲生司(いのう つかさ)さんが作詞・作曲した「なぁ、マイフレンド」の歌詞の意味をチェックしましょう。
ドラマ「いただけば、尊し。」の概要
「いただけば、尊し。」は日清製粉グループが提案する「おいしい共同生活」のTwitterドラマで、主演は綱啓永さんと井上想良さん、各話2分あまりの全4話です。
「なぁ、マイフレンド」がリリースされた後に主題歌に起用されたので、ドラマの内容は歌詞には反映されていませんが、下記の動画で観ることができます。
第1話:面倒なことほど、思い出になるよ
第2話:みんなとは、ひと味違う青春
第3話:ずっと覚えているもの
第4話:なんで大人同士ってタコパせんのやろ
なぁ、マイフレンド 歌詞考察!
友だちへの人生応援歌
1番のAメロです。
友だちに呼びかけるようなタイトルがそのまま歌詞の冒頭にきています。
作詞をした稲生司さんがバンドメンバーに語りかけているのかもしれませんし、リスナーそれぞれに友だちを思い浮かべることもできるでしょう。
いずれにせよ「目に見えない絆で結ばれている」と実感するような関係性です。
「僕らを結ぶもの」は「絆」のほか「友情」や「仲間同士の一体感」などが当てはまります。
人間同士は物理的なヒモなどでつながってはいないので、関係性は「目に見えない」わけですが、「お互いに大切に思い合っている」と確信できる間柄もあるはず。
「ドーナツ」以降は次にかかっているので、続きを見ていきましょう。
1番のBメロです。
「挫折した過去を忘れられず、虚無感を抱えたままでも、夢に希望を抱いている限り大丈夫」とお互いを励ましています。
音楽活動を始めたばかりのバンドマンにとっては、たくさんの人に自分たちの音楽を聴いてもらうことが「夢」かもしれません。
なかなか思いどおりにならない下積み経験もあるはずですが、それでも音楽という「夢」そのものに希望をもっている状態なら、どうにか活動を続けることができるでしょう。
音楽に限らず、何らかの目標に向かって突き進んでいる人であれば、「その対象を好きという気持ちさえ失わなければ無敵」という前向きな発想に勇気づけられるのではないでしょうか。
1番のサビです。
何に対してもやる気が出ないとか、「夢」も希望ももてないほど絶望的な気分に陥るときもあるかもしれません。
それが「気を紛らわすネタが尽きた」状態ですね。
そのときは一緒に「浮き沈みネタを作ろう」と呼びかけています。
これはMr.ふぉるてとリスナーの関係性に置き換えることもできるでしょう。
人生は楽しいことばかりではなく、むしろ辛いことしかないと感じる時期があっても、それすら「ネタ=人生経験、笑い話、歌詞のテーマ」として昇華しながら共に「生き続けよう」といったニュアンスではないでしょうか。
共に生き続けよう!
2番に入り、1番とほとんど同じようなスタイルが踏襲されつつ、微妙に異なる歌詞になっています。
どれほど絶望的な出来事が起きても、時間経過によって「過去の後悔」が「笑い話」へと変化することもあるものです。
むしろネガティブな度合いが強い「後悔」ほど、後で振り返ると「あそこまで悩みに集中できたのは貴重な体験だった」となつかしく感じるものではないでしょうか。
あるいは「マイフレンド」はリスナーのことで、「1番を聴いて、少しは元気になったのではないか?」と問いかけているようにも受け取れます。
負の感情で満たされたときは、本心では「その原因を取り除きたい」と願っているもの。
このように「何かを求めた」結果、挫折を味わったとしても、辛いときはそのときなりの「何かを求める」という循環が生まれます。
たとえば無気力で悩んでいるときは、本当は「やる気を取り戻したい」と願っているはずという話です。
「何かを求める」ことは悩みの原因にもなりますが、生き続ける理由にもなり得ます。
「夢を見た」から挫折したとしても、新たな「夢を見る」ことによって生き続けられるのではないでしょうか。
2番のサビも1番のサビとほとんど同じですが、「浮き沈みネタを作る」から「見つける、探す」に変わりました。
Mr.ふぉるてのメンバーは音楽を「作る」立場で、リスナーはお気に入りの音楽を「見つける、探す」受け手という構造も連想できます。
前向きに生きるためのおもしろい「ネタ」を自ら生み出せないときは、必ずどこかにあるはずの楽しいことに気づくだけでもかまわないかもしれません。
この後、1番のBメロとサビ、2番のサビが繰り返されます。
メンバーやリスナーなどの仲間と一緒に、喜怒哀楽を分かち合いながら「生き続けたい」という、自らを含めた人生応援歌だったのではないでしょうか。
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さいごに
「なぁ、マイフレンド」自体が「浮き沈みネタ」になっていました。
誰しも自分が主人公の人生ドラマを描いているようなものなので、悲劇を喜劇のように笑い飛ばしながら生き続けたいですね。