今回は、人気音楽ユニット・YOASOBIが12月1日にリリースした新曲「もしも命が描けたら」の歌詞を考察していきたいと思います。
この楽曲は、鈴木おさむ作・演出の舞台「もしも命が描けたら」のテーマ曲として制作されました。
舞台のあらすじも一緒に見ていきましょう!
舞台「もしも命が描けたら」
田中圭さん主演・鈴木おさむさんプロデュースの舞台「もしも命が描けたら」。
田中圭さんと鈴木おさむさんのタッグは、2011年の「芸人交換日記」、2017年の「僕だってヒーローになりたかった」に続き三回目となります。
舞台自体は2021年の8月から9月にかけて公演されました。
あらすじを見てみましょう。
月人が手に入れた力とはどんなものなのか?
また、どんなラストを迎えるのか?
12月12日に衛星劇場にて放送予定なので、気になる方は是非チェックしてみてください。
もしも命が描けたら 歌詞考察
考察内で物語の内容に触れますので、ネタバレにご注意ください。
この楽曲は、舞台の主人公・星野月人の姿を描いています。
深い深い森の中で、一本の木にロープを掛ける月人。
「この世界から旅立つ」=自殺をする前に、これまでの自分の人生を振り返ります。
裕福な暮らしではなくても、二人で生きていくために自分の夢を捨てて必死に働いてくれた母親。
舞台の物語では、いつも無表情な母親を岩に喩えていましたが、この歌詞からは、自分の描く絵を大好きだと言ってくれた母親を愛していることが分かります。
しかし、母親は月人が11歳の時に消えてしまいます。
そんな時に出会った「君」とは、物語に出てくる星子のことを指しているのでしょう。
星子は、自分の殻に閉じこもってしまった月人を優しく迎え入れてくれました。
月人は、星子と「恋に落ち」「愛を知った」のです。
ネタバレになりますが、月人が想いを寄せていた星子は、悲しい事故で亡くなってしまいます。
せっかくできた大切なものを容赦なく奪っていく理不尽な世界。
月人は、そんな世界に別れを告げようと冒頭の自殺を計画するのです。
「会いに行くよ今すぐそこへ 君がいるところまで 愛してるごめんね」という歌詞は、そのまま月人のセリフになります。
愛する星子のいる天国へと向かおうとしたその時、どこからか星子の声が聞こえてくるのでした。
自分で命を絶ってしまえばもう誰にも会うことはできない。
自殺して会いに来てくれても嬉しくないという星子の想いが伝わってきます。
首を吊ろうとした月人でしたが、ロープが解け木から落ちて失敗してしまいます。
このシーンは、舞台の導入の部分を指していますね。
部隊では、自殺に失敗した月人に、空に浮かぶ月が「死ぬなら良いことをしてから死んだらどう?」と話しかけてきます。
舞台のあらすじに書いていた「不思議な力」とは、『自分の命と引換えに絵に描いたものに命を与える能力』です。
不思議な力を手に入れた月人は、自分の命を削りながら絵に命を吹き込んでいきます。
「生きる意味」を見つけ、再び日々を過ごしていた月人は、「同じように悲しみの中で生きている」あなたに出会います。
この「あなた」とは、星子に瓜二つの虹子という女性でした。
自分が自殺しようとした時、天国から叱ってくれた星子に似ている虹子。
そんな虹子に月人は惹かれていきます。
虹子が抱える悲しみとは、何なのでしょうか?
その答えは次の歌詞で明かされます。
実は、虹子には既に恋人がいました。
しかしその男(陽介)は、虹子の店のお金を持ったまま姿をくらましたダメ男です。
月人と虹子が楽しそうにご飯を食べているシーンで突然現れる陽介。
はじめは怒っていた虹子でしたが、余命宣告を受けたという陽介を放っておくことはできませんでした。
陽介の命があと僅かになり、悲しむ虹子の姿を見て、月人は自分の残りの命を陽介に分け与えることを決意します。
自らの命を削り、最後の力を振り絞って描いた絵のおかげで陽介は命をつなぎとめたのでした。
自分の命を与え、陽介を救った月人。
陽介は虹子のものに帰り幸せに暮らします。
命を使い果たした月人は、三日月になって二人の様子を見守ります。
自分の生きる意味・喜びを与えてくれた虹子への感謝が綴られていますね。
最後に月人は、これまでの人生を振り返り虹子、母親、そして星子の姿を思い浮かべながら目を瞑ります。
一度は死のうとした長い人生という旅が終わり、自分の最愛の人に再会できた感動のシーンが描かれていますね。
舞台の物語は様々な解釈ができますが、その内容をギュッと濃縮したようなこの楽曲。
Ayaseさんの才能の素晴らしさに感激です!
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さいごに
いかがでしたか?
12月12日には、YOASOBIのYouTubeチャンネルでMVが公開されます。
どんな作品になっているのか楽しみですね!
これからの活躍にも注目です!
この日の夜、星野月人は森の中にいました。
深い深い森の中で、一本の木にロープをかけていました。
35年間生きてきた自分の命を絶とうとしていたのです。
画家になる夢を持っていたが諦めた月人。
生きることを諦めようとしたときに、得たある力…。
そんな月人が出会った女性、空川虹子。
彼女を笑顔にするために生き始める月人だが…。
虹子には、光陽介という愛する男性がいた。
月人は今日も誰かのために、絵を描く。命の分だけ…。
衛星劇場・舞台「もしも命が描けたら」ページより引用