今回はクリープハイプの『燃えるごみの日』の歌詞を考察していきます!
本楽曲のもともとのタイトルは『結婚式』で、誰かの結婚式のために書き下ろしたそう。
しかしその人のお父さんが亡くなったことから、父親視点の楽曲に仕上げ直したそうです。
そんな父親視点の愛情ソングがなぜ「燃えるごみの日」というタイトルなのか、紐解いていきます。
クリープハイプならではの個性的で繊細な描写にも迫っていきましょう。

『燃えるごみの日』歌詞考察

『燃えるごみの日』は結婚式という記念日を軸に描かれている楽曲。
冒頭で歌われる”誰かが決めた記念日”とは、誕生日・クリスマス・正月を含む他人に決められた日を示しています。
「今までは誰かに決められたレールを歩んできたのだから、好きな人とする結婚の記念日くらいは自分で決めてほしい」—。そんな思いが詰まっています。
誕生日ですら親が勝手に決めた記念日というニュアンスが尾崎世界観らしい皮肉にも感じられます。
”海の日に海に行くようなその素直さが何より誇りです”
父親は結婚する子どもに対して、純粋な性格を愛おしんでいます。
もしかしたら、結婚相手のことを言っている可能性もありますね。
全く結婚を許してくれなかった父親が、最後に結婚相手の性格を褒めたとも捉えられます。
そばに居なくてもわかる程の幸せを

子どもが幸せなこと程、親にとって幸せなことはないでしょう。
結婚式を迎えた幸せな子どもを見て”幸せと言い切れる”のは、この父親の愛情そのもの。
生まれてきた日から今日まで一緒にいたからこそ、子どものことはなんとなくわかるものです。
新たな一歩を踏み出し新しい幸せを受け取ろうとしている二人に向かって”そばに居なくてもわかる程笑っていてください”とは、「一緒にいなくても幸せが伝播してくるような日々を送ってほしい」ということでしょう。
少し寂しくても、勇ましく祝福する父親の大きな愛情ですね。
記念にしたい日を記念日に

それでも結婚して離れてしまうのは寂しいこと。
そこで”捨てたよ”と子どもの荷物を捨てたのが想像されます。
結婚記念日とは対照的に表れた「燃えるごみの日」。
これは何でもない日も記念日であるということを表現したそうです。
つまり、その人が大切にしたい日が記念日になるということですね。
”母の日を何より大事に”
これはこの世から旅立つことを思って書かれた歌詞でしょう。「そばに居れないからお母さんもよろしくね」という切ないメッセージが込められているのです。

”空の青さよりもっと 夜の黒さよりも確かに”
これはつまり、子どもが自分(父親)のもとに生まれてきてくれた確固たる幸せを表現しているのでしょう。
大きな幸せをもたらしてくれた子どもが、今度は自分で作り出した結婚の記念日。
それを軸にして、これからも幸せな日々を送ってほしいという痛切な願いが込められています。
記念日も大事ですが、本当に大事なのは”なんでもない日”。
「燃えるごみの日」は週に数回訪れる、いわば”なんでもない日”。
なんてことない日だって記念日になり得、そうした日々の積み重ねこそが重要なのだと説いています。
そんな意味を込めて本楽曲のタイトルは『燃えるごみの日』なのです。
なんでもない日こそ記念日

なんでもない日常こそ記念にすべき大切な日です。
これから歩む毎日、「おかえり」「ただいま」を重ねて、何でもない日をかけがえのないものにしていってほしいという願いが込められています。

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おわりに
いかがでしたか?
クリープハイプならではの視点で書かれたラブソング『燃えるごみの日』。
ぜひ本楽曲を聴いてあたたかな気持ちになっていただきたいです!