緑黄色社会(リョクシャカ)「またね」の歌詞の意味を考察します。
1stミニアルバム「Nice To Meet You??」(2017年1月)と1stアルバム「緑黄色社会」(2018年3月)の収録曲。
長屋晴子さんが作詞・作曲した「またね」の歌詞の意味を紐解きましょう。

またね 歌詞考察
別れの場面が描かれている
私 あなたの前ではずっと笑って
出典:またね / 作詞・作曲:長屋晴子
それ以外の顔出せなかった
寝息が途切れないように
そっとドアを閉めた
「またね」
頭サビから始まる「またね」。
語り手の「私」は、これまで付き合ってきた「あなた」には「笑顔」しか見せることができなかったようです。
人生には喜怒哀楽を伴うさまざまな経験があるはずなのに、泣いたり怒ったりといったネガティブな反応をすると嫌われるかもしれないという恐れがあり、常にポジティブな対応をしていたのでしょう。
そのことに気づいて、「私」は「あなた」と別れる決意をしたと考えられます。
それでも「あなた」が眠っているあいだに静かに部屋を出て、「さようなら」ではなく「またね」とつぶやくところにも気遣いが感じられるのではないでしょうか。
この頭サビのパートに歌物語の趣旨が詰まっているようですが、どのような内容なのか、じっくり見ていきましょう。
雲が見えたのはずっと前
出典:またね / 作詞・作曲:長屋晴子
雨は降らないでいてくれる
空はとても優しいのね
気づかないフリをしてる
2人の関係を天気になぞらえているようです。
「ずっと前」に「私」と「あなた」の関係がうまくいっていないことに「気づいていた」という意味でしょう。
それでも「気づかないフリ」をしていたので悲しい気持ちにはならず、「涙」は流れなかったと考えられます。
実際に「またね」と「あなた」に別れを告げた後の「空」が「くもり」だったので、「優しい」と感謝しているようです。
下がった体温が教えてくれる
出典:またね / 作詞・作曲:長屋晴子
どうかな どうかな
ひとりで歩いていけるかな
「気温が下がった」せいで「体温が下がった」ので、そろそろ「雨が降る」つまり「涙がこぼれる」ことがわかったという話でしょう。
「あなた」が眠っているあいだにこっそり部屋を出てきたので、「別れた」という実感が徐々に押し寄せているのかもしれません。
関係がうまくいっていないと思いながらでも付き合っていたときは「2人」でしたが、これからはいよいよ「ひとり」になります。
「別れた悲しみや孤独を受け止める覚悟はできているのか?」と自問自答しているようです。
私 あなたの前ではずっと笑って
出典:またね / 作詞・作曲:長屋晴子
それ以外の顔出せなかった
別に無理をしていたわけじゃないのに
あなたがいない場所であなたを想うと
いつの間にか涙がこぼれて
この恋がニセモノだって やっと気づいたの
1番のサビです。
「私」にとって「あなた」は「いい顔しか見せることができない相手」だったので、「ニセモノの恋」だったということになるのでしょう。
「無理してあなたに合わせていた」つもりはなかったとのことなので、「私」自身が人前でなかなか心をオープンにできないタイプなのかもしれません。
「ひとり」だと泣けるけれど、「あなた」の前では素の自分を見せることができなかったことが伝わってきます。
作り笑いの結末は?
”いつか”なんて言葉はいつも
出典:またね / 作詞・作曲:長屋晴子
口に出したらすぐに消える
それを全部叶えていたら
変わっていたのかも
付き合うまでとか付き合ったばかりのときは格好つけたり、素の自分が出せなかったりすることもあるかもしれませんが、いつまでも他人行儀のままだと疲れてしまうでしょう。
「いつか悩みも話せるようになりたい」とか「いつか涙を流しても嫌われない関係になりたい」などと考えていたのかもしれません。
そうした「願い」をひとつも実行しないまま、「私」は別れる道を選択したのでしょう。
残った感覚が忘れられずに
出典:またね / 作詞・作曲:長屋晴子
今すぐ 今すぐ
巻き戻したいと願うけど
「過去に戻ってやり直したい」という気持ちはあるものの、実際にタイムスリップすることはできず、「今からやり直す」こともできないようです。
もしかしたら「私が笑顔しか見せていない」ことを何とも思わない「あなた」にも問題があったのかもしれません。
苦楽を共にする人生のパートナー的な付き合いではなく、楽しいときだけ一緒に過ごす「都合のいい関係」を求めていた可能性もあります。
期待したい気持ちはもう捨てて
出典:またね / 作詞・作曲:長屋晴子
これ以上は前に進めない
眠気も忘れるくらい
視界が開けてた
「あなた」がどのような人物だったのかはわかりませんが、結局「変わることができなかった自分」を受け入れたことで「私」自身の「視界が開けた」という展開です。
「作り笑いしかできない」原因を突き止めたところで、自分を責めることにしかならないと「気づいた」のでしょう。
「前に進む」ことが負担になる場合は、「別の道を進む」ほうが精神的に楽になるはずです。
悩み抜いたときは「考えない」のも解決策になるでしょう。
本来なら「あなた」の隣で眠っている時間ですが、「眠気も忘れて、明るい気分になった」ようです。
抜け殻に気づいたなら
出典:またね / 作詞・作曲:長屋晴子
私を探して
もう戻らないのだろうと
少し焦って
寂しくなってほしい
それだけ感じてほしい
「私」が黙って部屋を出ることで「抜け殻」になるのは布団でしょう。
「あなた」がどれほど別れの前兆に気づいていたのかも不明ですが、いきなり「私」がいなくなったらさすがに驚くのではないでしょうか。
それでも靴や荷物もなく、一緒に寝たはずなのにいなくなっていたという状況なので、そのうち「戻らないつもりで出て行った」と理解するでしょう。
私 あなたの前ではずっと笑って
出典:またね / 作詞・作曲:長屋晴子
それ以外の顔出せなかった
別に無理をしていたわけじゃないのに
これが最後だからいいよねと
笑顔を崩して起き上がる
寝息が途切れないように
そっとドアを閉めた
「またね」
2番のサビです。
頭サビと同じ「またね」の別れの場面が描かれていますが、「最後に笑顔を崩していた」ことが明らかになりました。
何も知らずに眠っている「あなた」との対比を想像するとホラーっぽい結末といえるのではないでしょうか。
「作り笑い」をしている女性には気をつけたほうがいいかもしれませんね。

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さいごに
男性の立場になると、「またね」と言いながら「もう戻らない」ところも含め、「いつも笑顔の女性は怖い」と感じるのではないでしょうか。