今回は菅田将暉さんの新曲「惑う糸」の歌詞を見ていきたいと思います。
大人気マルチクリエイター・Vaundyさんが提供した本楽曲は、3月28日からの日本テレビ系情報番組『news zero』の新テーマソングとして使用されます。
歌詞にはどんな想いが込められているのか?
コメント紹介
『news zero』の有働メインキャスター、大井総合デスクのコメントをご紹介します。
『news zero』は毎日、「ニュースをじぶんごとに」していただけるよう、みなさんの心に刺さる何かを伝えていきたいと思っています。
「刺さる声」をもつ菅田将暉さん、「刺さる音楽」をつくる Vaundy さんの初コラボとなるテーマ曲が、番組の最後、その日1日の映像とともに、ニュースをみなさんの奥深くまで届けてくれることを楽しみにしています。
様々なニュースを取り扱う情報番組で、見失ってはいけない大切なこととは何なのか。
世界各地の出来事をじぶんごととして刺さるように伝えてくれる『news zero』のテーマソングが、どんな雰囲気に仕上がっているのか楽しみです。

惑う糸 歌詞考察
惑う糸は今日も、心の隙間を縫うように
ほつれにぶる感覚を注いだ
歩くために何も
「今」は、この先を怖がるあなたを抱きしめている見るために今日も目を塞ぐ
Vaundyさんはこの曲について「1日の終わりに眠りにつき夢をみて、それまでの自分を忘れることで明日に向き合うことができる、そんなことを綴った曲」とコメントしています。
歌詞の始まりは、主人公の心の隙間を惑う糸が縫うシーンからスタート。
この惑う糸とは、慌ただしい日々を生きる中で傷つき、疲れた心を修復する何かを表しているのではないでしょうか?
また明日から歩きだしていくために、心の隙間を塞いでいる様子が浮かんできます。
ただ縫うのではなく、惑う糸で縫う。
心を修復する糸が惑う理由は、主人公自身もこのままでいいのか不安に思っているからにほかなりません。
先の見えない未来に困惑し、不安を感じている主人公の心情が伝わります。
<「今」は、この先を怖がるあなたを抱きしめている>
何もせずとも向かってくる未来、あなたが生きている「今」は、あなたの不安を受け入れてくれます。
未来に対する不安は誰しもが少なからず持っているものだというVaundyさんからのメッセージのように聴こえました。
<見るために今日も目を塞ぐ> とは、コメントにもあるように、明日に向き合うために夢を見る主人公の姿を歌ったものですね。
僕らはこうして
忘れて、道を進んでいく
未来で振り返って
もう2度と迷わないように頬どくように
溶かすように
何度も終わりを探していても
契るように
愛すように
それは硬く縛られた。
見えぬように
その日あった嫌な記憶も、時が経つに連れて薄れていきます。
寝て起きて活動して、という日々の生活を繰り返していく内に、不安だった未来にいつの間にか、たどり着いている。
そんな人間の人生を歌っているように思います。
しかし、過去の経験はすべて忘れ去られ、無駄になっているわけではありません。
過去の記憶は、未来で振り返ったときに迷わないための道標となるのです。
タイトル「惑う糸」に合わせ、糸を連想させるような歌詞が並びます。
「頬どく(ほどく)」「溶かす(とかす)」どちらも漢字が変えられていますね。
これは、主人公の人間関係を表しているのだと考えました。
ギクシャクしていた恋人との終わり(別れ)を感じていた主人公ですが、二人の間には硬く縛られた絆の糸がありました。
二人を結ぶ見えない糸は、これから先何があっても解けることはないでしょう。
糸は、自分の心を修復するためだけでなく、誰かとの関係も表していることがわかりますね。
惑う糸は今日も、人の隙間を縫うように
曇り濁る望遠鏡覗いた
探すたびに
「涙で流せるだろうか」
後悔ばかりが映り込みまた濁ってく流すたびに何故か
「傷」は、この先を怖がるあなたを抱きしめている見失うために目を塞ぐ
人々の関係を表す「惑う糸」
見えない糸は、解けたり結ばれたりを繰り返し、広がっていきます。
曇り濁る望遠鏡を覗いて、主人公が探しているのは、これまで解けてしまった糸の先にいる人達でしょうか?
もう戻れない過去の別れを後悔していることがわかります。
別れによって出来た心の傷は、心を縫う惑う糸で修復することが出来るのでしょうか?
前半では「夢を」見るために目を塞いだ主人公ですが、ここでは、かつての後悔を見失う(忘れる)ために目を塞ぎます。
僕らはこうして
忘れて、道を進んでいく
未来で振り返って
もう2度と迷わないように夢見に映るその希望は、叶わず消えていく理想だ
先に映るその希望は、叶うのを待ってる未来だ
日々の繰り返しによって、未来へと進んでいく人間。
小さな積み重ねや経験は、未来への力となって、主人公を助けます。
「夢見に映るその希望」=「叶わず消えていく理想」
「先に映るその希望」=「叶うのを待っている未来」
この歌詞には、自分のなりたい姿、叶えたい望みは、夢見ているだけでは叶わない。
自分のこれからの未来に映る希望として、しっかりとイメージすることができれば、きっと未来で叶えられるというメッセージが込められていると思いました。
僕らはこうして
忘れて、道を進んでいく
未来で振り返って
もう2度と迷わないように
僕らはそうして
忘れて、夜を進んでいく
最後に振り帰って
光を灯すように
この部分では、人生の最後が歌われています。
夜のように周りが見えない真っ暗な道に、不安を感じながら進んでいく人生。
その終着点にたどり着いたとき、自分が誰かの道標として光を灯したい。
そんな主人公の願いが歌われているように感じました。
惑う糸のように、不安になりながらも少しずつ前に進んでいく主人公の姿、そして最後には、他の「惑う糸」のために光を灯す姿が浮かんでくる素敵な楽曲でした。

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さいごに
いかがでしたか?
忙しない日々を過ごしている私達に「みんな惑う糸なんだ、あなた一人じゃないよ」と呼びかけてくれるような優しい楽曲でした。
Vaundyさん、菅田将暉さんのこれからにも注目です。
第一印象は、懐かしい~。菅田将暉さんの声の切なさと力強さも相まって。 各世代でどんな聞かれ方をするのか楽しみです。
「惑う糸」というタイトルですが、今、毎日のニュースを伝える中で、事実を前に、白黒つけられず、その解決策が見えず、惑うことも少なくありません。
でも、見失ってはいけないことは何なのか、それを探し続けることは、諦めることなく伝え続けていきたいと思っています。
一日の終わりに、この曲とともにその日の出来事をまた違う角度でみなさんと一緒に受け止めていけることを楽しみにしています。