milet(ミレイ)さん「Love When I Cry」の歌詞の意味を考察します。
シングル「Walkin’ in My Lane」(2022年5月)のカップリング曲。
miletさんが作詞・作曲、Tomolow(トモロー)さんが作曲・プロデュースした「Love When I Cry」の歌詞の意味を紐解きましょう。

Love When I Cry 歌詞考察!
もう1人の私がいる?
覆いつくすミッドナイト
出典:Love When I Cry / 作詞:milet 作曲:milet・TomoLow
無音の無い街で
夜の波に溺れては見た visions
語り手の「私」は「深夜に騒がしい街で幻を見た」ようです。
「vision(ビジョン)」には「将来の見通し、構想、展望、未来像」や「視覚、視力、視野、視界」、あるいは「映像、画像」といった意味もありますが、ここでは「幻、幻想、幻影、夢」の意味で使われているでしょう。
しかも複数形になっていて、「夜の波に溺れて」という表現もあるので、退廃的な雰囲気が漂います。
現実にはありもしないものを何度も見てしまうくらい、投げやりな気分になりながら「夜の街」をさまよっているのでしょうか。
弾く音はダンスフロア
出典:Love When I Cry / 作詞:milet 作曲:milet・TomoLow
踊れないのは
泣き出しそうな目を逸らしてしまったから
「私」は「夜の街」のなかでもクラブやライブハウスのような「ダンスフロア」がある場所にいることが明らかになりました。
「踊るための音楽」が鳴り響いているのに「踊れない私」。
その理由は「泣き出しそうな目を逸(そ)らしたから」とのことですが、抽象的な表現のため複数の想像が膨らみます。
「私が涙を流しそうになりながら、何かから目を逸らした」のかもしれませんし、「自分自身の泣きたい気分を無視した」と解釈することもできそうです。
ひとまず続きを見ていきましょう。
今さらだとしても
出典:Love When I Cry / 作詞:milet 作曲:milet・TomoLow
‘Cause you make me stay, you make me stay (love when I)
もう1人の私が離さない右手を
英語の部分は「あなたが私をとどまらせるから」といった意味です。
この「あなた」を誰と捉えるかによって、抽象的な歌詞全体の解釈も変わってくるでしょう。
「夜のクラブで、元カレの幻を何度も見ているのに踊れないのは、泣き出しそうな元カレを振ったのが私だから」などといった恋愛物語なのかもしれません。
しかし「もう1人の私が話さない」という表現があるので、「あなた=元カレ」ではなく「あなた=もう1人の私」の可能性もあります。
そうすると「夜のクラブで、もう1人の自分という幻を何度も見ているのに踊れないのは、泣き出しそうになっているもう1人の自分から目を逸らしたから」と解釈できそうです。
Love when I cry
出典:Love When I Cry / 作詞:milet 作曲:milet・TomoLow
見えないとこまで (love when I cry)
忘れたい音まで (love when I cry)
隠したいとこまで (love when I cry)
夜の中放り込んで沈めた私を
1番のサビです。
曲名にもなっている「Love When I Cry」を直訳すると「私が泣くときの愛」になりますが、やはり抽象的な表現なので、リスナーそれぞれに想像を膨らませてほしいという話なのかもしれません。
ただよくわからないままだとモヤモヤするので、「あなた」を「もう1人の私」と捉えて考察を進めましょう。
要するに、「笑顔の私」と「涙を流す私」の2人が自分のなかに混在していて、「涙を流す私」を幻のように無視したままでは踊れない、ということ。
そのため「夜に沈めた、涙を流す私を愛そう」としているのではないかと考えられます。
2人きりの世界じゃわからない?
2, 3時間の short trip
出典:Love When I Cry / 作詞:milet 作曲:milet・TomoLow
その場凌ぎの逃避
さよならの時効を待ってた
can you forgive me?
「short trip」は「短い旅」、「Can you forgive me?」は「私を許せる?」といった意味です。
相変わらず抽象的な表現が続いているので、想像による考察になりますが、「2~3時間、クラブで踊るという現実逃避をしながら、涙を流す私がいつのまにか消え去るのを待っていた。こんな自分自身を許せる?」といったニュアンスでしょうか。
あるいは「涙を流しそうになっている恋人から目を逸らし続け、恋愛関係が自然消滅するのを待っていた」という「あなた=元カレ」説も考えられます。
あなたのいない街は
出典:Love When I Cry / 作詞:milet 作曲:milet・TomoLow
止まらない merry go-round
正しいだけじゃ選べないの 今だって
「自分自身のネガティブな感情から目を逸らしたままだと、街はメリーゴーランドのように回り続ける」という話でしょうか。
あるいは「特定の相手がいなければ、夜の街では誰とでも踊ることができる」という深読みも成り立つかもしれません。
何しろ「正しいだけじゃ選べない」とのことなので、どちらとも断定はできません。
ここにいたいと思っても
出典:Love When I Cry / 作詞:milet 作曲:milet・TomoLow
‘Cause you make me stay, you make me stay (love when I)
2人きりの世界じゃわからない私を
曲名が「Love When I Cry」なので、涙を流しているのは「私」自身と捉えるほうが自然なのではないかと思われます。
ところが「2人」という表現が出てくるので、「あなた=元カレ」説も捨てきれません。
ただ、「2人きりの世界じゃわからない」の部分を、「男女のラブソングと捉えたままでは伝わらない」と解釈すると、「笑顔の私」と「涙を流す私」の「2人」とも考えられます。
いずれにしても「私」のことはよく「わからない」ままで正解なのかもしれません。
Love when I cry
出典:Love When I Cry / 作詞:milet 作曲:milet・TomoLow
見えないとこまで (love when I cry)
忘れたい音まで (love when I cry)
隠したいとこまで (love when I cry)
あなたの声で引き止めて見つめてこのまま
2番のサビです。
やはり「ネガティブな自分自身の声にも耳を傾けよう」といった意味でしょうか。
ラストに1番のサビが繰り返されます。
結局「夜に沈めた、涙を流す自分自身を愛そう」という結末のようです。
たしかに泣きたい気持ちを抑え込み、作り笑顔を浮かべたまま暮らしていると、ある日突然心が折れることもあるかもしれません。
そうなるまえにネガティブな感情を見つめる勇気をもちたいものですね。

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さいごに
miletさんは「夜に沈めた自分自身やネガティブな感情」をあらわすために、あえて抽象的な表現を選んだのかもしれません。
泣きたい気分のときにはしっかり涙を流したほうが、心から笑えるようになるのではないでしょうか。