Perfume（パフューム）「レーザービーム」の歌詞の意味を考察します。
レーザービーム 歌詞考察
レーザービームの由来とは？
ストレイト ドキドキする
出典:レーザービーム / 作詞・作曲:中田ヤスタカ
視線はまるでレーザービーム
心をシュワりと突き刺すの
虹色のラブビーム
「レーザービーム」は、中田ヤスタカさんがタイアップ先の「キリンチューハイ氷結」をイメージした表現が散りばめられたラブソング。
頭サビの「ストレイト」はウォッカベースの缶入りチューハイに濃縮果汁ではなくストレート果汁が使われている点、「シュワりと」は純度の高い炭酸が用いられていることによる爽快感が表現されています。
そのうえで「恋する視線は一直線（ストレイト）に心を突き刺すレーザービームや虹色のラブビームのようだ」という内容になっているところがおもしろいでしょう。
恋愛の「ドキドキ感」と「氷結」を飲んだときの刺激が重ねられていて、どちらも「心に刺さる」ことから「レーザービーム」という曲名になったと考えられます。
また「海、川、滝などが凍結する自然現象の氷結」や「開封時に音が鳴るダイヤカット缶のネーミングの由来の鉱物ダイヤモンド」と「恋愛時のカラフルな気分」が「虹色」につながっているのかもしれません。
さまざまな想像が膨らむ、キャッチーな歌詞になっています。
恋愛とチューハイの2本立てになっていて、お酒を飲まない人は恋愛、お酒を飲む人はチューハイ、もしくは両方の感覚を堪能できるのではないでしょうか。
実る果実が水を弾いて
出典:レーザービーム / 作詞・作曲:中田ヤスタカ
キラキラしてる光に似てる
グラウンドに立つキミの姿が
まぶしくて 少し照れちゃうけど
1番のAメロです。
「実る果実、水を弾く、キラキラ、光」という表現も「氷結」のストレート果汁やダイヤカット缶などの特徴を踏まえているでしょう。
さらに青春時代は成長盛りでもあるので、その「成長する姿」を「実る果実」とたとえているのかもしれません。
あるいは「恋が実る」といったニュアンスも含まれそうです。
「水を弾く」のは「若さの象徴」でもあり、汗をかいて努力したり、その汗を流すために顔を洗ったり、のどの渇きを癒すために勢いよく「水」を飲んだりする様子も目に浮かぶのではないでしょうか。
いずれにしても「恋する視線の先に、キラキラ輝く光のような存在がいる」ことが伝わってきます。
「グラウンド」は「運動場、競技場」のことなので、学校の部活などを連想できそうです。
さらに「レーザービーム」のMVでは野球の送球フォームにインスパイアされた振り付けが披露されていて、元プロ野球選手のイチローさんの送球が「レーザービーム」と称されていたという由来もあります。
野球などの運動に励む「キミ」も、見つめる語り手も「キラキラ」しているような印象です。
ストレイト まっすぐだね
出典:レーザービーム / 作詞・作曲:中田ヤスタカ
恋愛はきっとレーザービーム
心をシュワりと突き刺すの
虹色のラブビーム
1番のサビです。
頭サビの「ドキドキする」が1番のサビでは「まっすぐだね」、「視線はまるで」が「恋愛はきっと」に変わりました。
言葉数は少ないものの、キラーワードばかりが並んでいて、非常に印象に残りやすいサビになっています。
相対性理論「LOVEずっきゅん」（2007年6月→2008年5月）の不思議要素が省かれた現実版のような印象も漂うでしょうか。
青春時代の「恋愛」は一途という意味で「まっすぐ」であり、イチロー元選手の「レーザービーム」的送球も「まっすぐ」で、さらに誠実な人柄も「まっすぐ」など、さまざまに連想できるところがおもしろいでしょう。
もちろん「氷結」の爽やかさも「まっすぐに突き刺さる」印象です。
爽やかな「恋愛」を経験する学生にはまだお酒が飲めない年齢も含まれますが、イチロー元選手の「レーザービーム」が由来になっていることもあり、「氷結」を飲んだ大人が「青春時代の恋愛」を思い出すという落としどころに落ち着いているのかもしれません。
あるいは「氷結」に恋する感覚も潜在的に盛り込まれているようで、中田ヤスタカ自身のような大人の男性も共感しやすいのではないでしょうか。
恋愛、氷結、スポーツの3本立て
ふたりを繋ぐ 秘密の光
出典:レーザービーム / 作詞・作曲:中田ヤスタカ
あの日見つけた 秘密の光
恋の瞬間 音は止まって
時間はスローリーに 恋の光線
2番のAメロです。
「秘密の光、恋の光線」が「レーザービーム」や「虹色のラブビーム」につながります。
「まわりの音が聞こえなくなり、時間がゆっくり経過するように感じる」というのは、たとえばアスリートがゾーンに入ったときの感覚として耳にする表現ではないでしょうか。
究極の集中状態にあるときに「静寂のスローモーション」を体感するイメージです。
「激しく恋に落ちた瞬間」とか「好きすぎる人を見かけた瞬間」にも、ビビッと全身に稲妻が駆け巡るような感覚を覚えるものかもしれません。
「音も時間も止まるような衝撃」が「恋愛、氷結、スポーツ」の3本立てで展開されているところがおもしろいですね。
ラストに頭サビと1番のサビが繰り返されます。
キャッチーなサビが繰り返される「レーザービーム」という楽曲そのものにも「秘密の光」のようなインパクトがあるので、「心に刺さった」人も多いのではないでしょうか。
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さいごに
「氷結」を「恋愛」になぞらえて、イチロー元選手の「レーザービーム」送球を引き合いに出しているところがおもしろいですね。
お酒を飲めない若い世代も共感しやすく、もちろんターゲット層にも「刺さる」仕掛けになっています。
「ストレイト～」というキャッチーなサビが頭を駆け巡っている人もたくさんいるでしょう。
