今回は、米津玄師さんの新曲「LADY」の歌詞を考察していきたいと思います。
「ジョージア」は、14年ぶりにブランドリニューアルを行い、新たなキャンペーンメッセージ「毎日って、けっこうドラマだ。」に基づいてCMを作成。
今回の新曲「LADY」は、新CMソングとして書き下ろされました。
歌詞にはどんな思いが込められているのでしょうか?
楽曲コメントと合わせて見ていきましょう!
楽曲コメント
どんなストーリーになっているのか、歌詞の公開が楽しみですね!
新アー写公開!
今回の発表と合わせて米津さんの新しいアーティスト写真も公開されました。
前作「KICKBACK」のMVを担当した映像監督で写真家の奥山由之さんが撮影を担当。
35mmフィルムを使用した多重露光のビジュアルが特徴的です。

LADY 歌詞考察
例えば僕ら二人 煌めく映画のように
出会いなおせたらどうしたい
何も謎めいてない 今日は昨日の続き
日々は続くただぼんやり微かな足音 シーツの置く場所
出典:LADY / 作詞・作曲:米津玄師
それだけで全てわかってしまうよ
見え透いた嘘も隠した本当も
その全て愛おしかった
この楽曲は、出会いや別れを繰り返す人生の中で、愛する人との向き合い方、恋の喜びや痛みを歌っていると感じました。
登場するのは、主人公の “僕” と、僕が愛する “LADY” の二人。
“何も謎めいてない 今日は昨日の続き 日々は続くただぼんやり”
平凡な毎日がただ過ぎていくだけの人生、CMのメッセージである「毎日って、けっこうドラマだ。」とは真逆ですが、主人公は毎日にドラマがあることにまだ気づけていないようです。
“LADY” との慎ましい暮らしを受け入れ、二人の間にある愛情を大切にしようという想いが隠されているようにも感じます。
“微かな足音 シーツの置く場所 それだけで全てわかってしまうよ”
些細な出来事、微かな気配でも、君だとわかってしまう。
恋人同士の二人が築き上げてきた信頼関係が読み取れますね。
女性を表す英単語は、「woman/girl/lady」などがありますが、「lady」は、しとやかな・淑女といったニュアンスを持っています。
主人公の恋人は、おとなしい性格の女性だったのではないでしょうか?
“見え透いた嘘も隠した本当も その全て愛おしかった” という歌詞からは、おしとやかな彼女が、自分の本音や意思を、あまり表に出さなかったことが伺えます。
自分の本心を恋人である僕にも伝えてくれないという寂しさも見えますが、そこも含めて “全て愛おしかった”。
主人公の想いが繊細に表現されています。
レディー 笑わないで聞いて
出典:LADY / 作詞・作曲:米津玄師
ハニー 見つめ合っていたくて
君と二人 行ったり来たりしたいだけ
ベイビー 子供みたいに恋がしたい
書き散らしていく僕らのストーリーライン
このブロックでは、僕の君(LADY)に対する想いが歌われています。
“君と二人 行ったり来たりしたいだけ”
笑わないで聞いてほしいと前置きをして語ったこのフレーズは、君と過ごす時間がただただ幸せで、失いたくないという想いが込められているのでしょう。
“行ったり来たり” は文字通り、いろんな場所に二人で行ってみたいという意味と、二人の心の距離を示しているようにも取れます。
どんなに仲のいいカップルでも、ときにすれ違い、喧嘩もする、お互いの心が行ったり来たりしながら、絆を深めていく恋愛の様子を表現しているのではないでしょうか?
歳をとっても、子供のような真っ直ぐで純粋な恋を君と続けていたいという想いが伝わってきます。
例えばどっちか一人 ひどい不幸が襲い
二度と会えなくなったら
考えた矢先に 泣けてしまうくらい
日々は続く一層確かにいつもの暗い顔 チープな戯言
出典:LADY / 作詞・作曲:米津玄師
見過ごすようにまた優しいんだろう
見え透いた嘘も隠した本当も
その目から伝わってきた
“例えばどっちか一人 ひどい不幸が襲い 二度と会えなくなったら”
つまり、どちらかが死んでしまったら、と想像するだけでも泣けてしまう。
しかし、日々は何事もなかったかのように進んでいく。
そんな先の未来を想像してナイーブになっている僕に気づいていながらも、僕の気持ちを考え、そっとしておいてくれる優しさを持った君。
途中で入る短いノイズも、不穏な雰囲気を演出していますね。
“見え透いた嘘も隠した本当も その目から伝わってきた”
君が自分の本当を表に出さなかった理由も、彼女の優しさからくるものなのでしょう。
“LADY” の包み込むような優しさが伝わってきます。
引っ張ったり噛み付いたり 傷ついたふりしてみたり
出典:LADY / 作詞・作曲:米津玄師
明日の朝に持ち越したり 浮ついたりして
思いきり傷つきたい いつまでもそばにいたい
今すぐ行方をくらまそう
君との幸せな日常を描く考察は、いくつか挙げられていたので、今回は切ないエンドで考察していきたいと思います。
筆者の1意見ですが、前ブロックで歌われていた “例えばどっちか一人 ひどい不幸が襲い
二度と会えなくなったら” が現実に起こってしまったのではないかと考えました。
そう考えると、この部分の歌詞は、君を失ってしまったショックで、自暴自棄になっている主人公の様子と捉えられます。
“思いきり傷つきたい いつまでもそばにいたい 今すぐ行方をくらまそう”
君がいなくなったという事実を受け入れ、思いきり傷つきたいけど、その事実を認めたくないという葛藤。
現実逃避して、きっとどこかにいるであろう君を探しにいこうという、切ない決意のように聴こえました。
君がいなくなってしまったと仮定すると、冒頭の歌詞
“何も謎めいてない 今日は昨日の続き 日々は続くただぼんやり” は、
僕にとっての毎日のドラマは、君ありきのもので、君のいない残りの人生をただぼんやり続けていくという切ない意味に取れます。
レディー 何も言わないで
ハニー 僕の手を取ってくれ
君以外に 考えられないだけ
ベイビー あの頃みたいに恋がしたい
書き散らしていく 踊り続けるレディー 笑わないで聞いて
出典:LADY / 作詞・作曲:米津玄師
ハニー 見つめ合っていたくて
君と二人 行ったり来たりしたいだけ
ベイビー 子供みたいに恋がしたい
書き散らしていく僕らのストーリーライン
ラストのサビは、天国の “LADY” に向けたものなのではないでしょうか?
“君以外に 考えられないだけ”
幸せだった “あの頃みたいに恋がしたい”
前半のサビでも出てきた “ストーリーライン” は、物語の展開、起承転結などの流れを表す単語です。
“書き散らす” とは、思いつくまま、無造作に書くこと。
つまり、”書き散らしていく僕らのストーリーライン” という歌詞は、君がいなくなってしまったことで、真っ直ぐ続いていたはずのストーリーラインが、散り散りになってしまったという喪失感を指しているのではないでしょうか?
“君と二人 行ったり来たりしたいだけ” だった主人公は、これからどうしていくのでしょうか?
明るく開放感のあるメロディーの裏に、切ない主人公の想いが込められているように感じまいた。

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さいごに
いかがでしたか?
歌詞にどんな想いが込められているのかは、作者の米津さんしかわかりませんが、聴き手にいろいろな解釈の楽しみを与えてくれるのも、米津さん作品の魅力ですね。
ツアーもまもなく開催される米津さん。
これからの活躍も見逃せません!
平坦な生活からほんの少しだけフケられたらいいなという気持ちを音楽にしました。
よろしくお願いします。