目次
中国の歴史アニメ『魔道祖師』の日本吹き替え版エンディングテーマに起用されたAimerの『季路』。
6枚目のアルバム『Walpurgis』収録されており、『魔道祖師』とのコラボレーションMVも制作されました。
地に足の着いた落ち着いた重みのある歌声に重なる歌詞は一体どんなものなのでしょうか?
アニメの壮大な世界観にぴったりなAimerの『季路』の歌詞の意味について考察していきます!

季路 歌詞考察
曇った景色を過ぎる季節

独特な季節の表現で始まる『季路』。
白く濁って先が見えないような心情に重なる情景描写です。
「重ねる時間」—。ここでは何かを成し遂げてきた努力の道筋が見えます。
それでもどんどん過ぎていく季節への無常さもひしひしと感じる歌詞です。
寂しげな空を見つめて

「溜息も白く染めて」とは深い沈思のあるような溜息のように感じます。
『魔道祖師』では魏無羨と藍忘機という主人公の絆の繋がりが見物のアニメ。
一度、その絆が断たれた二人が、お互いを思っている言葉のようにも感じられます。
暮れゆく寂し気な空を見つめながら、やってくるあたたかな季節と再会の時を待っているのでしょうか。
季節の道をたどってゆく

「時計の針が心を打つ」—。無情に進みゆく時間を思って心が切なく悲しい鼓動を打つ心情が伝わってきます。
同じ季節が過ぎ、同じ景色が見えていても、変わらない心がここに存在していることを物語っています。「淡い夢」とはいつまでも消えないそんな願いを示唆しているようです。
ここでも、 魏無羨と藍忘機の心情が強く反映されています。
いつか互いへのあたたかな思いに触れてきた日々を切なくも願い続け、辛抱強く待っている様子がうかがえます。
暖色のない冷たい世界

「閉ざした世界に落とした紅色」から、主人公がいまだ冷たい世界で、あたたかさを求めている様子が目に浮かびます。
「帰路」はタイトルの「季路」と掛けられています。帰り道と季節の道。過行く時間軸がずっと止まってしまっているような状態でしょうか。
大切な存在との隔たりに孤独を抱きながらも、耐え続ける辛さが染みている歌詞です。
掴むことができない時間

非情にも時計の針は、主人公の気持ちを置き去りにして進んでいきます。
変わりゆく季節の中にはその季節独特のにおいがあり、待っているあたたかな春のにおいを携えて進みゆくのも物悲しく感じられてしまう主人公の気持ちが感じられます。
「今 螺旋の中」—。少しずつ進みながらも、まだ先の見えない状況に主人公が置かれているのが分かります。
『魔道祖師』の主人公ふたりの気持ちに通ずる部分もあるのではないでしょうか。
時間への抵抗

タイトルから分かるように、季節だって道を進んでゆきます。
その中で何度も躓く主人公。
それでも「同じ花を届けるために」と、時間に抵抗し諦めない健気な気持ちがここに綴られています。
ふたりに春は訪れるのか

最終的にふたりが再会できるのか、待っていた春は訪れるのか分かりません。
最後もなお春への切望の気持ちが綴られています。
しかしひとつ前のサビとは異なり、「あの 螺旋の中」と少し遠くから螺旋を眺めているかと読み取れる歌詞も。
古代中国を舞台にした『魔道祖師』の壮大な歴史を前提にしていることからも、時間の壮大な流れを客観的に見ているのでしょうか。
しかし辛抱強く何かを待ち続ける人にとっての「冬」は、涙に濡れることに違いありません。
歴史のなかでは、そんな涙がたくさん零れ落ちたのでしょう。
Aimerの歌声によって、その悲しみがゆるやかに昇華されます。

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おわりに
いかがでしたか?
Aimerの切なくも優しい歌声によってより壮大な楽曲となった『季路』。
春を待つあなたにもぜひい聴いてほしい一曲です!