今回は「藤井風」の『キリがないから』を考察してきます。
この曲はズバリ、過去未来に囚われていても仕方ない、今を生きろ!というメッセージが込められてます。一体どんな歌詞なのでしょうか?
藤井風はくしゃくしゃの長髪に甘いマスク、ゆっくりとした喋り方で母性本能をくすぐられるアーティストですね。
楽曲もセンスあふれる曲ばかりで、おしゃれかつ独創的なコード進行で川谷絵音などミュージシャンや音楽評論家からも大注目のシンガーソングライターです。聞けば聞くほど新しい発見がありまさにスルメ楽曲です。
またYouTube JAPANが注目アーティストを紹介するキャンペーン「Artist On The Rise」の日本人第一号に選出、Spotifyが期待するネクストブレイクアーティスト「Early Noise 2020」にも選ばれています。
同年、待望のファーストアルバム「HELP EVER HURT NEVER」が発売し、『キリがないから』は4曲目に収録された楽曲です。アルバムの中で最もアップテンポの曲に仕上がってます。
では早速歌詞を考察していきましょう。

キリがないから 歌詞考察
変化のないことへの危機感

今まで惰性で続けてきたことに区切りを付けようとしていて、今ここで決断しなければずっと引きづっていくだろうと危機感を持っていますね。
いつまでも同じことの繰り返しは永遠に自分を変えられないし、成長もせず永遠に現状が続くだけです。

先ほどの”キリがない”は過去、”あとがナイ”は未来を指しています。
”あとがナイ”ということは、惰性で続けていたら未来がないということ。だから今を戦って生きていくしかないという決意を表しています。
また”この旅”は人生を例えていて、人生そんなに甘くないと自分自身を戒めています。
今こそ方向転換!

”迷える可愛い子羊たち”は聖書の例え話が由来で、神の深い愛情が注がれている弱くて罪深い人間のことを指しています。
藤井は『キリがないから』以外の曲でも歌詞に聖書の言葉を多用してるので、キリスト教の教えを人生の指針にしているのかもしれません。
次に現実をグサッと突きつけてきます。なんとなく生きていたらあっという間に歳を取り、人生手遅れに。。。
二十代は何でもできる、何にでもなれると思っていても、なんとなく日々が過ぎて何も成し遂げられず、気持ちだけは若い時のままで歳だけとっていきます。
気付いたら20歳は遠い昔の過去という有様です。
次の歌詞には14歳という具体的な年齢を書くことでよりリアルに感じられます。
中学二年生の14歳はまだまだ無知で学校のクラスが90%の世界ですが、根拠のない自信にあふれ、どんなことでもできると希望を持っています。
中二病という言葉があるように、思春期特有の背伸びしがちで自己愛に満ちた言動する時期ですね。
責任を負うこともなく毎日自由に遊び、親に守られている生活を送る。それ自体は成長する過程で絶対必要なことだし素晴らしいと思いますが、希望に向かって努力をしなければ過去にすがり、実績のないオジサン、オバサンになるだけです。
それが嫌なら過去に囚われず、今こそ舵を切って方向転換しろ!見たことのない場所へ行こうじゃないかとメッセージを送っています。
藤井自身も「いらないものを断ち切って変化を恐れず進化し続けることを誓った決意の一曲。」とラジオで話しています。
流れがちな日々の中で、ふと人生の本質を気付かせてくれる曲ですね。

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最後に
曲自体はアップテンポかつ韻を踏んでいるので歌詞を聞き逃してしまう人もいるかもしれませんが、藤井は意味のある言葉を載せること、嘘をつかず上手いことを言わないことを曲作りで気を付けているそうです。
それを踏まえて聞くと、曲の意図がしっかり伝わりますね。
『キリがないから』では「過去未来に囚われていても仕方ない、変化を恐れず今を生きろ。そして悪い習慣や悪い思い、欲望をぶっ壊そうぜ。だってキリがないから」というメッセージが込められてます。
サウンドもセンスに溢れ、歌詞も宗教に造詣が深く人生の指針になるような素敵な楽曲ですね。
またミュージックビデオでは登場人物に意味を持たせ、ストーリーも歌詞を彷彿させる仕上がりとなっています。ダンサーのHILOMUがロボット役で登場し藤井本人と一緒に切れのあるダンスを披露してます。ぜひ視聴してみてください。
藤井風のこれからの活躍も要チェックです!