2019年夏に公開された新海誠監督の『天気の子』の挿入歌にもなっている「風たちの声」。
晴れの日に聴きたくなるような、何かを突破していく軽快なメロディが印象的です。
一体どのような歌詞が乗せられているのでしょうか。
『天気の子』との関連にも交えつつ、考察していきます!

風たちの声 歌詞考察!
強いハート

仕事や勉強。
自分が成し遂げる何かが急に味方になりだしたような「勢い」を感じられる歌詞から始まります。
そんな無敵感を抱いてしまう心強い歌詞が印象的。
まさに、頬を切る風が追い風になって味方になったようなイメージです。
「午後」「利き手と逆」このようなイメージしやすくかつ独特な表現の単語は、RADWIMPSの特徴でもありますね。
強さと弱さを行き来する

人間は決して、ずっと強気でいられるわけではありません。
冒頭の強気とは裏腹に、少しばかりの不安が見え隠れしている歌詞には親近感を抱いてしまいませんか?
新海誠監督は『君の名は。』を公開した後に『天気の子』を発表するのを「怖い」と感じたことがあるそうです。
しかし、応援してくれている人のために、そしてみんなで一緒に夢を叶えるために、その不安を乗り切ろうと必死だったそうです。
もしかしたら、そのような新海監督の思いを受け、RADWIMPSは「冒険の喜びと不安」を描いたのかもしれません。


「笑われないくらい」の「笑い」というのは、嘲笑や批判も含むのでしょうか。
もちろん、そういった他人の目や声が無い方が良いに決まっています。
しかし、「そんな苦しみのない世界での惰性に満ちた生ぬるい努力などは不要」といった強い覚悟がこのサビの歌詞からは感じられます。
勇気を持って何かを成し遂げることは、時に失敗を伴い、恥を掻くこともあるでしょう。
そのようなネガティブな一面を「用などない」と一蹴してでも、冒険し、夢を叶えたいという気概は、気持ち良いほどです。
こんなストレートな歌詞は、聴く者を鼓舞します。
3つの「ない」に未来を託す

最後のサビ部分では3つの「ない」が登場します。
しかし、ここでの「ない」という否定語からは、ネガティブな雰囲気を一切感じさせません。
「ない」を用いて、完璧で美しい未来を描いているからです。
このようなある種の言葉遊びは、RADWIMPSの歌詞つくりの魅力ではないでしょうか?
そして、未来を「見る側」から「見られる側」への視点の移行。
どんな未来が待っていようとも、かかってこいと言わんばかりの強さ。
自分たちに力点を置いて、どんどん進もうとしてく歌詞には背中を押されるばかりです。
『天気の子』と重ねると
「風たちの声」の歌詞は『天気の子』とどのような関連があるのでしょうか?
『天気の子』は主人公の家出少年・帆高と、「晴れ女」とされる陽菜のラブストーリーです。
雨の続く毎日に苦しむ人々を救うために駆り出される陽菜は、その都度、命が危ぶまれます。
そんな陽菜を守ろうとする帆高。
「天気」という壮大な壁を前にして、愛する人が犠牲になるのを防ぐ帆高の勇姿には、強く勇気づけられます。
命のかかる恋愛に、帆高は「怖い」「苦しい」「悲しい」と何度も挫けそうになります。
それは、私たちが抱いたことのある感情でもないでしょうか?
それでも救われる未来を創造しようとするのを「無駄ではない」と思わせてくれるのが『天気の子』という映画です。

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おわりに
いかがでしたか?
映画を抜きにしても、聴く者を強く励ます「風たちの声」。
いろんな不安が押し寄せてきても、ふと心が軽く、そして強くなれる楽曲です。
是非聴いて、背中を押されてみてください!