今回は、RADWIMPSの新曲「カナタハルカ」の歌詞を考察していきたいと思います。
10月28日に配信リリースされる「カナタハルカ」。
映画「すずめの戸締まり」のサントラに収録されている楽曲で、「すずめ feat.十明」に加えて、新たに発表されたもう一曲の主題歌です。
歌詞にはどんな想いが込められているのでしょうか?
映画の内容と合わせて見ていきましょう!
映画『すずめの戸締まり』
11月11日公開の新海誠監督作品。
主人公・すずめを原菜乃華さん、すずめとともに旅をする青年・宗像草太をSixTONESの松村北斗さんが演じます。
どんな物語になっているのか、映画の公開が待ち遠しいですね。

カナタハルカ 歌詞考察
恋の意味も手触りも 相対性理論も
同じくらい絵空事なこの僕だったんだ大人になる その時には 出逢えているのかな
出典:カナタハルカ / 作詞・作曲:野田洋次郎
何万とある愛の歌 その意味が分かるかな
この楽曲では、主人公の僕が、大切な君と出会うシーンが描かれています。
冒頭では、”恋” が何なのか分からない、まだ君と出会っていない “僕” の姿が描かれます。
主人公にとって “恋” は、相対性理論のような名前は知っているけど、どんなものかは分からないフワフワした存在。
これまでに何曲も聴いてきた愛の歌も、どこか他人事で聴いていました。
時間が経って、大人になれば “恋” と ”愛” を理解できるのだろうかと、未来に目を向けている様子が伝わりますね。
でも恋は革命でも焦燥でも天変地異でもなくて
君だった君の笑い方はなぜか淋しさに似てた
出典:カナタハルカ / 作詞・作曲:野田洋次郎
君の歌い方は今日の朝焼けに見えた
主人公の疑問は “君” と出会ったことで、一瞬で解消されました。
恋は、革命的な出来事でも、焦りでも天変地異でもなくて、”君” だった。
“君” という存在そのものが、主人公にとっての “恋” になったのです。
“君の笑い方はなぜか淋しさに似てた 君の歌い方は今日の朝焼けに見えた”
とても綺麗で、少しミステリアスな君の姿がロマンチックな歌詞で描かれていますね。
何千年後の人類が何をしているかより
まだ誰も知らない顔で 笑う君を見たい僕にはない 僕にはないものでできてる
出典:カナタハルカ / 作詞・作曲:野田洋次郎
君がこの僕を形作ってる
“君” に一目惚れして “恋” を知った主人公。
これから先の未来よりも君の笑顔が大切だと、君に対する想いを表現しています。
君は、主人公の持っていないものをすべて持っている存在で、自分に足りてない部分を支えてくれます。
君が居てくれることで僕という存在が成り立っているのだという、君への感謝が伝わってきますね。
そんなこと言うと笑うんでしょ?
そんな顔でさえ見たいと思ってる僕ひとりのため今日まで 使ってきたこの心
出典:カナタハルカ / 作詞・作曲:野田洋次郎
突然君に割り込まれ 大迷惑 大渋滞
大げさに聞こえる想いを伝えられて笑う君。
恋を知らない主人公が、これまで自分のことだけに使ってきた心は、君に出会ったことで一変します。
“突然君に割り込まれ 大迷惑 大渋滞”
運命的な出会いで一目惚れした驚きと、大迷惑という照れ隠しが混ざった素敵な歌詞ですね。
でもすると君はこの僕が今宇宙で一番ほしかった
言葉を言うの君の話す声は 母の鼻歌に似てた
出典:カナタハルカ / 作詞・作曲:野田洋次郎
君が黙る姿は 夜の静けさに見えた
僕が宇宙で一番欲しかった言葉とは、君からの「好き」「愛してる」という言葉なのではないでしょうか?
突然現れた運命の人に自分の好意が伝わった、それだけで主人公は幸せな気持ちになれるはずです。
“君の話す声は 母の鼻歌に似てた”
この歌詞は、君に対して感じる安心感を指しているのでしょう。
ずっと前から知っていたような特別な存在。
まさに運命の相手ですね。
何万年後の地球が何色でももういい
まだ誰も知らない顔で 笑う僕を君は何百 何千ともうすでに
出典:カナタハルカ / 作詞・作曲:野田洋次郎
見てるよ 聞いてるの 知りはしないでしょう
再び、時間に未来に関する歌詞が登場します。
“何百 何千ともうすでに 見てるよ 聞いてるの 知りはしないでしょう”
君は、僕を何百、何千ともう既に見ているという歌詞を考えると、君は未来からやってきたという設定なのではないかと考えられます。
笑い方が淋しさに似ている君、黙ると夜の静けさのように神秘的に映る君。
君は僕との関係の結末が分かったうえで、僕の前に現れたのかもしれません。
「あなたさえいれば」 「あなたさえいれば」
そのあとに続く言葉が どれだけ恐ろしい姿をしていてもこの両の腕でいざ 抱きしめにいけるよ
出典:カナタハルカ / 作詞・作曲:野田洋次郎
あなたと見る絶望は あなた無しの希望など霞むほど輝くから
「あなたさえいれば」に続く言葉、結末を知っている君からすると、悲しい言葉に聞こえるのではないでしょうか?
二人が別れる、強制的に離れ離れになる未来が待ち受けているならば、何も知らない “僕” のこの言葉は、辛く寂しいものになります。
“この両の腕でいざ 抱きしめにいけるよ あなたと見る絶望は あなた無しの希望など霞むほど輝くから”
「あなたさえいれば」と言われ、寂しそうな顔をする君に対し、主人公が続けた言葉のように感じました。
あなた無しの希望より、あなたと一緒に見る絶望のほうがよっぽどいい。
あなた(君) が自分にとって、それほど大きい存在なのだと強く訴えかけている様子が浮かびます。
君の笑い方はなぜか優しさに似てた
君の歌い方は今日の夕立に見えた何千年後の人類が何をしているかより
まだ誰も知らない顔で 笑う君を見たい僕にはない 僕にはないものでできてる
君がこの僕を形作ってる枯れるほど君の名前叫んだら
出典:カナタハルカ / 作詞・作曲:野田洋次郎
君に届くなら今叫ぶよ
この先の未来に何が待ち受けていようとも、君と一緒に乗り越えていきたい。
そんな主人公の強い決意が伝わってきました。
“枯れるほど君の名前叫んだら 君に届くなら今叫ぶよ”
君の見ていた未来通り、主人公と君は離れ離れになってしまったのでしょう。
君に届くのなら、力の限り名前を呼び続ける、つまり絶対に君と再会するんだという主人公の想いが表れていますね。
この主人公なら、きっと未来を変えてくれることでしょう。
映画の中でどのように流れるのか楽しみです!

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さいごに
いかがでしたか?
RADWIMPSらしい優しい歌詞に、君への想いが詰め込まれた素敵な楽曲でした。
映画館で流れるのが楽しみです!
九州の静かな町で暮らす17歳の少女・鈴芽(すずめ)は、
「扉を探してるんだ」という旅の青年に出会う。
彼の後を追うすずめが山中の廃墟で見つけたのは、
まるで、そこだけが崩壊から取り残されたようにぽつんとたたずむ、
古ぼけた扉。なにかに引き寄せられるように、すずめは扉に手を伸ばすが…
やがて、日本各地で次々に開き始める扉。
その向こう側からは災いが訪れてしまうため、
開いた扉は閉めなければいけないのだという。
―――星と、夕陽と、朝の空と。
迷い込んだその場所には、
すべての時間が溶けあったような、空があった―――
不思議な扉に導かれ、すずめの“戸締まりの旅”がはじまる。
映画公式サイトより