今回は、11月23日にリリースされたRADWIMPSの新曲「海馬」の歌詞を考察していきたいと思います!
ニューアルバム『FOREVER DAZE』に収録されている本楽曲。
アルバムの情報も合わせてみていきましょう!
アルバム『FOREVER DAZE』
「ANTI ANTI GENERATION」以来約3年ぶりとなるアルバム。
先行リリースされている「夏のせい」「鋼の羽根」「TWILIGHT」「うたかた歌」や新曲を含め14曲が収録されています。
また、「猫じゃらし」のフルオーケストラバージョン「犬じゃらし」、映画『天気の子』の主題歌として有名な「グランドエスケープ」のオリジナルバージョンも収録されています。
タイトルの『FOREVER DAZE』には、永遠の揺らめきという意味が込められており、一つの場所に留まらず常に新しいことに挑戦し続けるRADWIMPSの姿を表しています。

海馬 歌詞考察!

タイトル「海馬」は、記憶を司る脳組織です。
今回の考察では、記憶をキーワードに読み解いていきたいと思います。
夢の中で、過去の記憶を振り返る主人公。
昔見た映画の記憶や、生命に刻まれた大切な記憶、「〜だったか」「〜だか」という歌詞から、夢の中で曖昧な様子が読み取れます。
そんな夢から醒めるたび、現実世界は少しずつ主人公を除け者にしていきます。
あたたかく居心地の良い夢とは対照的に、冷たい現実世界で、孤独を感じている主人公の様子が浮かびますね。

自分たちの生まれてきた意味、果たすべき目的を問う主人公。
神が戯れで生み出した、アダムとイブから始まった人類の歴史を、色々な感情で飾り立てながら生活してきた我々ですが、何かが足りていないと感じています。
その何かは、最初の歌詞に出てきた「命に繋がれた記憶」の中にあるのかも知れません。
人生にゴール、目指すべき目的地があるのなら、すぐにそこに連れて行ってほしいと願います。
「何か言ったらどうだい?」という歌詞は、戯れで人類を作り、放ったらかしにしている無責任な神様に対しての言葉ですね。
「名もなき雲」とは、神々の住まう土地を表しているのではないでしょうか?
まるで作り物のように真っ白な雲。
その中に答えがあることは分かっていても、雲の中に飛び込むことは出来ません。
見えているのにたどり着けない主人公のもどかしさが伝わってきますね。

これまでは、主人公自身の事について歌ってきましたが、ここで「君」が登場します。
君となら神様が教えてくれない目的地に歩いていけるような気がするのは、運命や恋ではなく、自分の中に刻み込まれている記憶でした。
君の「初めまして」が、どこかで聞いたような「ただいま」に聞こえて、耳から離れない主人公。
魂に刻まれた前世の記憶なのかもしれませんね。
そんな大切な君と一緒に、これまで殴り書きしてきたストーリーの結末へと進んでいきます。

君と一緒に過ごし、幸せに溢れた生活を送っている主人公ですが、まだ何か足りないという感覚は拭えません。
人間の死=命を終える時は、人生の完成なのか、はたまた人生からの脱落なのか。
神様のみが知る答えを探し求めます。
長い人生の中で、幾度となく立ちふさがる困難。
降りかかる問題は、悪役なのでしょうか?それとも人生にアクセントを添えるエンターテイナーなのでしょうか?
哲学的な問が並びますね。

生きる意味や目的など、そう簡単に見つかるわけでもありません。
しかし、主人公にとっては、君の存在そのものが、生きる意味であり目的になっています。
君が居てくれるのならば、たとえどんな過酷な状況でも飛び込んでいこうという決意が歌われていますね。
主人公の君に対する想いの強さが伝わってきます。
幻の願いが寄せ集まって出来た毎日で、どうにか奇跡を起こしてやろうと集まった戦士たちも主人公と同じように火の中に飛び込みます。

戦士たちが、人生という火の中で奇跡を起こそうと、もがき抗うことで立ち上がる火花。
それは、遥か彼方の真っ白な雲の中に住んでいる神々から見れば、線香花火のようにちっぽけで儚い光かもしれません。
しかし、どんなに小さくても構わないから見ておけと呼びかけます。
戯れで生み出した人間が、運命に抗いながら必死で生きている様子を、創造者として責任を持って見届けろというメッセージが込められているように感じました。
人間に植え付けられた太古の記憶。
その記憶を頼りに、神の敷いたレールから抜け出そうと抗う人々の姿が浮かんできました。

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さいごに
いかがでしたか?
人々の根底にある精神的な内面に呼びかけるような素敵な楽曲でした!
ライブで聴くのが楽しみです!