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アイムリアル【椎名慶治】歌詞の意味を考察!本物になって何がしたいの?

椎名慶治(しいな よしはる)さんは2人組ユニットSURFACE(サーフィス)のボーカル(2010年6月:解散、2018年5月:再始動)で、2010年11月にソロデビューしました。

2人組ユニットAstronauts(アストロノーツ)や、元BOØWYのドラム・高橋まことさん率いる4人組バンドJET SET BOYSのボーカルなどでも活動しています。

アイムリアル」は2021年9月リリースの5thアルバム「and」収録曲で、同年8月に先行配信されました。

タイトルは「私は本物」という意味ですが、わざわざ「偽物ではない」と主張する理由は何なのでしょうか。

椎名慶治さんが野口圭さんと共に作詞、山口寛雄さんと共に作曲した「アイムリアル」の歌詞について考察します。

アイムリアル 歌詞考察!

本物の意味

ねぇ 写真写りが 「バエない」なんて煽ってくるけど
そう 逆に言えばさ 本物のがカッコイイって受け止めます

「アイムリアル」はラブソングであり、アーティストの在り方についてのメッセージソングにもなっています。

「写真と実物のどちらがかっこいいか」という他愛ない話をしている恋人同士のようでもあり、「写真とライブで見る実物に違いがある」というファンの声に答える椎名慶治さんの姿も浮かぶでしょう。

わざわざ「インスタ映え」(写真映え)という若者言葉を使っているところに、年齢的な哀愁やユーモアを感じるかもしれません。

写真と実物のいずれにしても、ビジュアル面を気にしているようですが、これは「本物か、偽物か」という話の前フリです。

主人公は「写真が良くない」というネガティブな意見を、「実物(本物)のほうがいい」とポジティブに切り替えることで、話を進めようとしています。

いやでもちょい待って 「本物」ってたって 現状の正当化じゃなく
僕の思う もっと違う 理想ってさ いつ追いつけんだろうね

たしかに「写真が悪い→本物がいい」という変換は「正当化」ともいえるでしょう。

「写真と本物についてのビジュアル面の話」は引き合いに出しただけで、「本物か、偽物か」という理想像について語りたい、ということ。

「アイムリアル」でテーマとして扱う「本物」は、写真に対する「実物」ではなく、現実に対する「理想」でした。

主人公が気にしているのは「理想の状態(本物)か、理想にほど遠い状態(偽物)か」です。

「理想に追いついていない」と感じているので、「まだ本物とはいえない」と自覚していることが伝わってきます。

君に見せたい 唸らせたいって
今更キュンとしちゃうくらいのモンを
ほんとの意味で 「あいつは本物」って
キラキラした目で言わしてみたい
涙腺を突破して胸はって叫ぶ
アイムリアル

恋人あるいはファンである「君」の胸をときめかせたい、目を輝かせたい、「本物」と言われたいという思いから、「僕は本物」と叫ぶ主人公。

これこそ「正当化」のような気もしますが、ネガティブな思いをポジティブに変換しているという意味では、非常に前向きです。

「本物のアーティストとはどのような存在か?」と真面目に問われても、定義するのは難しいでしょう。

それでもソロ、ユニット、バンド、作詞、作曲、楽曲提供など、さまざまな形態で活動する椎名慶治さんなりに、「本物のアーティスト(と言われるよう)になりたい」という思いが込められているようです。

本物になってしたいこと

ねぇ 逆に君ってば スマホの中じゃキラメイちゃってるけど
あぁ 最近ちょっと もしかして太ってきて…いやなんでもないです

つい飾っちゃうし 盛っちゃうんだけど 大切な君にほど
丸っと全部 お見通しで 真実は いつもひとつさ なんちゃって

本物になりたい、理想に近づきたいと願いながらふざけてしまうのは、真面目とコミカルの中間を狙いたい椎名慶治さんならではの理想像なのかもしれません。

ただ、恋人に「写真写り」の悪さを指摘されたからといって、体型批判の仕返しをしそうになるのはいかがなものでしょうか。

しかも「写真より実物のほうが良くない」といったニュアンスです。

それでも「写真では輝いている」とポジティブに捉え、すべてをわかったうえで大切に思っている、愛しているという話でしょうか。

あるいは「写真写り」ばかり気にする若者への苦言で、本当は「実物で勝負しようぜ」と言いたいところだけれども、かっこつけずにおどけて皆までは言わない、とも考えられます。

これが「本物の大人の愛」なのかもしれませんが、果たして若者に伝わるかどうかは未知数です。

遠けりゃ遠いで 楽しんでいこうか
なんて言っちゃってるそばからビビってる
一朝一夕で 手に入るような
薄っぺらな紛い物じゃないんだ
ギュッと掴んだ汗ばむ手に伝わってくる
アイムリアル

「本物のアーティストと言われる」という理想からかけ離れているのであれば、理想を目指す過程を楽しもう、という話です。

しかし楽しもうとしておふざけ要素が多くなってしまったので、怖気づいています。

それでも「真面目=本物、コミカル=偽物(薄っぺらな紛い物)」とは限りませんし、コミカル部門、「真面目とコミカルの融合」部門の本物も存在するはずです。

長年、音楽活動を続けてきた椎名慶治さんだからこそ、真面目とコミカルの中間を貫くように「僕は本物」と叫べるのでしょう。

ちょっと分かってきたかも
いややっぱ違うかも知れない
核心はないし ブレまくりだけど

まぁでもそうさ 悩んでる限り 僕は僕を手放してない
この感触 この空気感 この距離も 悪くはないが でももう少し行こうぜ

ぶっちゃけちまえば 「本物」になって
君の愛を根こそぎ奪いたい

もしかしたら椎名慶治さんが理想としている「本物」は、おふざけ要素を排除した真面目路線なのかもしれません。

おふざけ要素を盛り込んだ「真面目+コミカル」路線の先にあるのが、「本物」の真面目路線

ビジュアルに頼らず、音楽性だけで勝負するとか、笑いに走らないなどが考えられます。

具体的な方向性はわかりませんが、いずれにしても「本物と言われるようになって、愛されたい」というオチでした。

さいごに

椎名慶治さんが「アイムリアル」に込めた願いは、「本物」になって愛されること。

「偽物(紛い物)ではない」と主張する理由は、理想(本物)に追いついていないと自覚しつつ、理想を追い続けているからでしょう。

それでも「自分は本物」と叫ぶポジティブさは「紛れもない本物」ですね。