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生きる【東京事変】歌詞の意味を考察!タイトルに込められたメッセージを紐解く!

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今回は2010年2月24日にリリースされた4枚目のアルバム「スポーツ」の1曲目に収録されている「生きる」の歌詞考察をしていきます。

「生きる」は、ヴォーカルの椎名林檎さんが作詞を、キーボードの伊澤一葉さんが作曲を手掛けました。

では早速歌詞の考察を始めていきましょう!

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生きる 歌詞考察

体と心

体と心とが、離れてしまった。居直れ我が生命よ。
現と夢の往来。行き交う途中で、居堪れない過去ども此処に消えろ。
(木枯の喧噪に二人紛れ込んでいたらば、如何して互いを見出せようか。)
とても叶わない。見分けがつかない。若かりし日、統べてを握った利き手も
草臥れて居る。
噫…充たされないで、識らないで、追い掛ける影の美しさよ。皆まで言うな。
憧れ続けていた筈の、孤独と自由が首を絞める。
なんてこの世は果てしないのだろう。

歌詞の中の登場人物は主人公一人モノローグの形をとっています。

体と心」がバラバラであることに気付く主人公。

本来ならばこの二つは分けては考えられないものですが、行いに心が伴っていない、または、思った通りに体が動かない、ということに驚きを隠しきれない、といった感じでしょうか。

以前はその様なことはなかったのに、年齢を重ねてその様なことに気付きショックを受けているのでしょう。

しかし、ショックで意気消沈したり過度に気にすることなく、叱咤激励するように「居直れ」と自らに言い聞かせます。長い人生、時には開き直りも大事な処世術のひとつと言えるのではないでしょうか。

現実と夢の間を行き来し、その「途中」において、「居堪れない」=恥ずかしい「過去」がふと脳裏に浮かぶことがある主人公。

恥ずかしい「過去」の出来事を思い出して、無かったことにしてしまいたい、という様な思いに駆られる事は誰しもあります。主人公も「消えろ」と自らに言い聞かせています。

そして括弧内に、「二人」という言葉が登場します。主人公ともう一人が誰なのか関係性は不明ですが、大切な人には違いないでしょう。

消してしまいたいような過去があったにしても、「木枯しの喧噪に紛れ込」む様に、その大切な人と主人公との間に雑音や壁のようなものが存在し、接点がない状態であったとしたら、大切な人と巡り合うこともなかったでしょう。

括弧内の言葉は、どんな過去もそのまま受け入れることも大事ではないか、という反省の念が込められた主人公の心の声の様です。

歳を重ねた現在と、かつて「若かりし日」である過去とを比較し、「とても叶わない」「見分けがつかない」と嘆いています。

若い頃はいとも容易く出来ていたことが出来なくなっていたり、理解が困難になったり、容姿や能力に衰えを感じてしまったり。年齢を重ねることで、どうしても比較し落ち込んだり、嘆いてしまうのは仕方のないことです。

追いかける影」とは「若かりし」頃の主人公のことを指しています。更に、満足することもできず、わからないことも多かった様です。

そして「孤独と自由」を手に入れることを望んでいたのですが、それらを手にした今となってはそれが自らを苦しめているのです。

「この世」の「果てしな」さ、つまり頑張って何かを成しえたり手に入れたとしても、尚苦悩からは逃れられることはなく延々と続いていくことに気付き、愕然とすると同時に悟りを得ている様にも感じます。

言葉と感覚

言葉と感覚が、結ばれぬまま。居直れ我が生命よ。
現と夢の反芻。繰り返す体で、知る由もない未来ごと此処に失せろ。
(新緑の平穏にただ浮き足立っていたらば、あらたな己に出会せようか。)
最早何ぶん諸々を聞き飽きて居る。
噫…囚われないで、云わないで、為遂げる光のしなやかさよ。至らなかった。
忌み嫌い続けていた筈の、無欲と空虚が胸を占める。
なんてこの身は頼りないのだろう。
あまりに何も無い。

ここでは、「言葉」と「感覚」の間にずれが生じているのを主人公は感じています。

発言した言葉とその時に抱く感情との間にズレや違和感が生じることは、よくあることかと思います。

主人公は、以前はそのような感覚には囚われたことはなかったのでしょうが、年月を経たり、様々な経験をしていくうちに、自分の中で変化があらわれ、それが「言葉と感覚」の違和感に繋がるに至ったのでしょう。

そして、主人公はその現象に対しても開き直ってしまえ、と自らに言い聞かせます。

更に、主人公の思考は夢と現実との間を行き来するのですが、先のわからないぼんやりとした「未来」が思い浮かびます。

しかし、そんな曖昧な「未来」すら「失せろ」と自ら捨て去る様に言い聞かせます

括弧内では、更に主人公の「平穏」無事な立ち位置にいて、変化がない様子が描かれています。

しかし、その様な自分に対して「あらたな己に出会わせようか」と、喝を入れる様に自らに変化を与えようとしています。現状に満足することなく、自らを鼓舞しているようです。

次に、何ものにも「囚われない」真っ新な状態で何かを成し遂げる事が、いかに素晴らしいことであるか明言しています。

そして、かつては嫌悪感すら抱いていた「無欲と空虚」といった感情で、現在の主人公の心の中は一杯になってしまっています。

以前は、そういった感情も嫌い、避けるようにしていたのですが、そんな自分がいかに「至らなかった」かを痛感している様子が伺えます。

主人公は年齢を重ねることにより、自分という存在がいかに「頼りない」ものか、そして、「何も無い」人間であるかを悟るに至ったのです。

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さいごに

本楽曲「生きる」は、人間の存在の小ささや儚さ未熟さを知り、また、現状に満足せず慢心せず、己を磨き鼓舞して前進し続けようとする主人公の姿が目に浮かぶような歌詞となっています。

年齢や経験を重ね、ある程度のポジションに就いたり、成功したとしても、慢心することなく更に進化を遂げようとするポジティブさが感じられる歌詞となっています。

また同時に、かつての「至らない」自分や、老いていくことへの不満や不安、更に自分が世界に比べ如何に小さく頼りない存在であるか、といった事をも丸ごと受け入れている様です。

それらを全て踏まえ前進していくことが「生きる」ということだ、というメッセージがこの楽曲には込められているように感じます。

本楽曲を手掛けた東京事変の今後の曲にも是非注目したいですね!

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