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漂流教室【銀杏BOYZ】歌詞の意味を考察!映画「いちごの唄」挿入歌

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銀杏BOYZ「漂流教室」の歌詞の意味を考察します。

「DOOR」と同時にリリースされた1stアルバム「君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命」(2005年1月)の収録曲

東京メトロ副都心線のCMソングでもあり、脚本家の岡田惠和さんとボーカル&ギターの峯田和伸(みねた かずのぶ)さんによる連作短編小説が原作の映画「いちごの唄」(2019年7月)の挿入歌にも起用されました。

峯田和伸さんが作詞・作曲した「漂流教室」の歌詞を見ていきましょう。

楽曲制作の背景

2004年10月、新潟県中越地震が発生し、峯田和伸さんの地元・山形県も甚大な被害に見舞われました。

ブログ「峯田和伸の★朝焼けニャンニャン」(エッセイ「恋と退屈」河出書房新社)の2004年10月24日に投稿された記事「今まで出会えたすべての人々に もう一度いつか会えたらどんなに素敵なことだろう」に、当時の心境が綴られています。

楳図かずおさんの漫画「漂流教室」的な終末観に襲われ、地元の友人の訃報を知り、「漂流教室」の歌詞を完成させた後、終末観が消えたそうです。

地元の友人に「漂流教室」を聴かせることができなかった悔しさがにじみ出ています。

映画「いちごの唄」の概要

連作短編小説「いちごの唄」(朝日新聞出版)は、「漂流教室」など銀杏BOYZの楽曲7曲にインスパイアされて岡田惠和さんが執筆したオリジナルストーリーと、峯田和伸さんが描いたイラストによる作品。

同名映画は、冷凍食品の製造工場で働くコウタ(古舘佑太郎さん)、交通事故で亡くなった中学時代の親友・伸二(小林喜日さん)、中学時代2人の憧れの女神だった千日(石橋静河さん)による涙の青春物語です。

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漂流教室 歌詞考察!

3人の漂流教室

告別式では泣かなかったんだ
外に出たらもう雨はあがってたんだ
あいつは虹の始まりと終わりをきっと一人で探しにいったのさ

歌物語の語り手が「あいつ」の告別式に参列したところから始まっています。

実体験を踏まえると、語り手は峯田和伸さん、「あいつ」は震災の犠牲になった地元の友人でしょう。

小説や映画の「いちごの唄」になぞらえると、語り手は主人公のコウタ、「あいつ」は親友の伸二。

「漂流教室」という楽曲独自の歌物語に昇華されていると考えられますが、いずれにしても「あいつ」と呼ぶほど親しい関係性でした。

空模様と語り手の心情がリンクしていて、告別式までに既に涙が枯れるほど泣いた様子が伝わってきます。

「あいつ」はファンタジーの登場人物のような優しい人柄だったのでしょう。

二ヶ月後の夜 夢をみた
空いちめんトビウオが飛んでいた
あいつは笑ってギターを弾いて
君と僕は手を叩いたりして歌ったのさ

トビウオは海の上を飛ぶものの、空一面となると現実的ではありません。

幻想的な夢のようですが、根底には地震の影響による終末的な不安感が表れているとも考えられます。

それでも亡くなった「あいつ」は大好きな音楽を楽しんでいるという夢でした。

その夢には語り手の「僕」ともう一人「君」も登場しています。

「いちごの唄」に照らし合わせると、「僕」と「あいつ」の憧れの女性・千日が当てはまるでしょう。

現実としては叶わなくても、3人で音楽を奏でる夢を見たことで、少しずつ心が癒されていったのではないでしょうか。

このまま僕等は大人になれないまま
しがみついて忘れないんだ
君の涙をいつか笑顔に変えてくれ
光る星に約束してくれ
はやく はやく こっちにおいでよ
君と僕は一生の友達なのさ

サビの「僕等」というのは「僕、あいつ、君」の3人のことでしょう。

なぜ「大人になれない」のか、何に「しがみついて」いるのか、「こっち」はどこを表しているのか、などはさまざまに解釈できそうです。

「あいつ」が亡くなり年を取らなくなったことによって、「僕」と「君」は「あいつ」のことを忘れられず、仲が良かった学生時代のまま漂流している気分なのかもしれません。

とくに「君」は「あいつ」が亡くなって以来、泣きっぱなしなのでしょう。

そのため「僕」は「あいつ」に「君を笑顔にしてほしい」とお願いしています。

笑顔になる方法は「トビウオが空を飛び、3人で音楽を奏でる夢」を見ること。

そう考えた「僕」が「君も夢を見ようよ」(こっちにおいでよ)と呼びかけているのではないでしょうか。

「僕」が大人になったら「君」と付き合う選択肢もあったかもしれませんが、同じように思いを寄せていた「あいつ」が亡くなったので、付き合えない(大人になれない)とも考えられます。

どうやら「僕」自身も「漂流教室」にいる(学生時代のまま漂流している)ようです。

夢で会えたら素敵!

校舎の窓からUFOを見た
リレーのバトンを落としても走った
あの娘の横顔を何度も何度も授業中ぬすんでみたかった

「あの娘」と「君」はおそらく同一人物。

学生時代の思い出を振り返っているのか、夢を見ているのか、いずれにしてもこれが「漂流教室」状態そのものと言えるでしょう。

過去に戻ることはできず、叶わない現実が目の前に横たわっているときこそ、想像力で心を豊かにする方法が有効です。

あの夕焼けが沈むまえに自転車で競走さ
この坂道を登りきれなかったら百円な
今まで出会えた全ての人々に
もう一度いつか会えたらどんなに素敵なことだろう

後に創作された「いちごの唄」では「自転車」が重要なモチーフになっています。

青春時代の友だちとの思い出に「自転車」が登場する人も多いはず。

亡くなったり距離が離れたり、実際には会えない人とも思い出や夢の中では楽しい時間を共に過ごすことができます

この後に繰り返されるサビでも「僕らは大人になれないまま」ですが、大人になってしまった人も「漂流教室」が青春時代を思い出すきっかけになるのではないでしょうか。

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さいごに

銀杏BOYZのトリビュートアルバム「きれいなひとりぼっちたち」(2016年12月)には、YUKIさんのカバーによる「漂流教室」が1曲目に収録されています。

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