GReeeeNの34thシングル「星影のエール」は、2020年3~11月に放送されたNHK連続テレビ小説「エール」の主題歌です。
同年5月にデジタル配信、6月にCDリリース。
その年末には「NHK紅白歌合戦」に初出場し、「キセキ」と共に披露しました。
朝ドラの「エール」は、激動の昭和を生き抜いた福島県出身の作曲家・古関裕而さんと声楽家・詩人の古関金子さん夫婦をモデルにした物語。
窪田正孝さんと二階堂ふみさんが夫婦役を演じました。
古関裕而さんの代表作といえばNHKラジオドラマ「鐘の鳴る丘」の主題歌「とんがり帽子」、劇団WAHAHA本舗・梅垣義明さんのネタとしても知られる「イヨマンテの夜」といった歌謡曲。
さらに阪神タイガースの球団歌「六甲おろし」、1964年東京オリンピックの入場行進曲「オリンピック・マーチ」などの応援歌や行進曲も多数作曲しました。
ドラマの背景も踏まえつつ、歌詞の意味を考察します。

星影のエール 歌詞考察
人生の応援歌

朝ドラ「エール」では作曲家と歌手夫婦の生涯が描かれているため、「星影のエール」も誕生の場面から始まります。
赤ちゃんは泣くのが仕事。
無事に生まれたかどうかは泣き声の有無でわかります。
それは悲しい涙ではなく、嬉しい笑顔に違いないと捉えていて、前向きな気持ちになるでしょう。
音楽にまつわる物語の主題歌なので、生きること、命そのものが音楽のように「響く」という表現になっています。
生まれたばかりのときはまだ誰と夫婦になるのかわかりません。
それでもお互いに影響し合う出会いが予感されています。

人生は楽しいことばかりではありません。
努力したのに失敗した日、悲しいことが起きた日、無駄なことを続けているような気分になる日々。
場合によっては、生きることに意味はあるのだろうかと悶々としてしまうことすらあります。
たとえ辛い日でも、時間が経つと「その苦い経験があったから、他人の痛みをわかるようになった」など、何らかの意味を感じるようになるでしょう。
そう励ましてくれています。
心を開くと何かが聞こえてくるようです。

星は常に空で輝いていますが、昼は太陽のほうが明るいため見えません。
夜でも雨やくもりの日だと、星を確認できないことがあります。
しかし悲しく落ち込むときでも、そばに明るい人がいれば楽しい気分になるでしょう。
逆に自ら星のように輝けば、誰かを楽しませることができるはず。
暗い日々こそ、お互いに励まし合う必要があることに気づくチャンスです。
聞こえてくるのは誰かの声援(エール)。
応援し合うことで辛い試練を乗り越えたいですね。
前を向くための希望を持とう

増加傾向にある異常気象の原因は、偏西風(恒常風)、モンスーン(季節風)、エルニーニョ、地球温暖化など。
自然には抗えませんが、人間同士励まし合うことで気分を明るくすることはできるでしょう。
思春期は長い人生のなかでも悩みやすい年頃なので、声を掛け合って明るく過ごしたいものです。
未来がどうなるのかは誰にもわかりません。
作曲家が何もないところから音楽を生み出すように、人生も「ゼロ・トゥ・ワン」の創造の産物。
後ろ向きの絶望ではなく、前を向くための希望を描きましょう。

絶望するような出来事が起きると、辺りが真っ暗に感じられるかもしれません。
それでも心を開くことでかすかな音が聞こえ、光が見えてくるはずと励ましてくれています。
あなたにも身近に大切な人がいるでしょう。
その大切な人が落ち込んだときは、自分から元気づけることもできます。
必ず誰かがあなたを応援してくれているし、あなたも誰かを応援できるということ。
どん底状態だからこそ聞こえる声援、見える光があります。
星影とは?

朝ドラ「エール」は、初回冒頭の原始時代からスタートする演出が話題になりました。
これは人類と音楽の共存関係を表現しているとのこと。
人間は大昔から音楽と共に生きてきました。
同じように、星も大昔から人生を照らしてくれているかけがえのない存在です。
名づけることでたくさんある星を間違えない、つまり人生にも迷わないとつながるところに勇気づけられますね。

「光が輝くから、影ができる」という当たり前の事実に、深い意味がもたらされます。
長い人生のなかで暗く落ち込んだときは、その気分に寄り添うことも大切でしょう。
明るかった過去と比べると、今は暗いかもしれません。
しかし、影があるということはどこかで光が輝いている証拠にもなります。
影を意識すればするほど、未来は明るくなるしかないでしょう。

「星影」とは「星の光、星の明かり」のこと。
「光と影は表裏一体」と考えると、真っ暗などん底状態も乗り切れるはずです。
たとえ気づいていなくても、あなたはもう「一番星」と思える存在に出会っているかもしれません。
もちろん、これから出会う可能性もあるでしょう。
そんな出会いのための応援歌。
「出逢エール」とダジャレでクスッと笑わせてくれるところに親近感がわきますね。

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さいごに
朝ドラ「エール」には2011年3月11日に発生した東日本大震災に対する「応援」の意味が込められています。
福島県出身の作曲家がモデル、福島県で出会い結成したGReeeeNが主題歌を担当しました。
涙が枯れ果てるほどの自然の脅威すら、乗り越えるしかない試練です。
どれほど暗い闇のなかでも「星影」と音楽を忘れず明るく生き続けましょう。