今回はyamaさんの二枚目のアルバムとなる「Versus the night」に収録されている楽曲「光の夜」はyamaさんの透き通る歌声と切ないメロディーが印象に残る素敵な楽曲となっています。
楽曲提供は作詞・作曲共にACIDMANの大木伸夫さん。
yamaさんのご紹介と共に楽曲「光の夜」の歌詞の意味を考察していきたいと思います。
【yama】さんとは?
2018年より活動されているミュージシャンで、バンドBINのボーカルも務めています。
中学の時ボーカロイドを使って「歌ってみた」等で活動後、イラストや映像といった分野で自分自身を表現してから2018年3月からYou Tubeに動画を投稿し音楽の分野で活動を始める事となりました。
広い才能をお持ちなんですね!
自分に自信が無い・自分自身の素性で作品の邪魔をされたくないといった理由から年齢や素顔は非公開とされています。
2ndアルバム【Versus the night】
前作のアルバムから一年後に発売された2枚目のアルバムはタイトルから作成したそうで、自分に足りないものは何なのかを考えた時に「自分の逃げてきた事にちゃんと向き合う事だ」という考えから「Versus the night」というタイトルに辿りついたそうです。
1年という時間の中でyamaさんの心境は大きく変化し、ご自身のターニングポイントとなる出来事もあったそうです。
ライブに対して苦手意識をお持ちだったyamaさんですが、全国ツアーを完走していく中で一度心が折れて「向いてない」と悩んでいたとか。
非常に落ち込み1か月程その状態が続いた時、自分の意思を持ち向き合った方がいいという周りの方の言葉にハッとし、そこから気持ちが前向きになっていったそうです。
辛い現状を打破したyamaさん。
今yamaさんの歌声が聴ける事に感謝したいと思います。

光の夜 歌詞考察
小さな星を見上げた僕ら
息をする事も忘れたね光と影が混ざり合うから
出典:光の夜 / 作詞・作曲:大木伸夫
世界は色鮮やかになるんだな
辛い心の挫折を味わったyamaさんが歌う「光の夜」。
私はこの歌詞を主人公と、主人公の過去である「君」との物語だと考察し、最初の星空はきっと生まれ育った故郷で眺めた星空ではないかと思いました。
夜空に散りばめられた無数の星はまるで砂浜に広がるきめ細かな砂のようだったのかもしれませんね。
光と影、正反対の物が混ざり合い「曖昧」だったり「グレー」だったりするのではなく鮮やかになるという価値観にハッとしました。
お互いが消し合うのではなく引き立て合い鮮やかな現実になる、とも取れますね。
満たされないまま
時は果てしなく流れてゆく手を振る君に何も伝えきれなくて
出典:光の夜 / 作詞・作曲:大木伸夫
成長し大人になった主人公は色んな葛藤や不安・不満を抱え生きていて。
そんな灰色の感情は心が満たされる事を邪魔をする。
そんな日常の隙間を時間だけが流れていってしまうのですね。
手を振って過去の自分との決別。
それは目まぐるしい毎日に追われ色鮮やかで幸せだった幼き日々を忘れつつあるという事。
主人公には幼き頃の自分に胸を張って贈れる言葉をまだ持っていなかったのです。
光の夜 美しくて
出典:光の夜 / 作詞・作曲:大木伸夫
時が止まる気がしていたんだ
あの日君がくれた夢を
今でもまだ抱えたまま
ここでの光の夜は都会の眠らない明るい夜の事かなと思いました。
星空を消してしまうほど明るい都会の夜は、騒がしいけどどこか安心できます。
孤独を抱えた人達がふらりと集まり、安心して寄り添い合う。
昼間とはまた違う時間の流れが生まれるのでしょう。
そしてふと思い出した幼き自分の抱いていた夢。
主人公はふと気付くのです。
今もその夢の欠片を心に残している事に。
名もなき星の光がいくつも
出典:光の夜 / 作詞・作曲:大木伸夫
僕の体をすり抜けてく
この「名もなき星」は夜空に輝く星ではなく、日常に溢れる沢山の言葉や感情・時間や、やるべき事等、日常に溢れる取るに足りない小さな出来事を指しているのかなと思っています。
それらの刺激は一々かまっていられない日常の埃となり主人公に降り注ぎ、そしてとどまることなくすり抜けていくのです。
たった一つのその答えが
出典:光の夜 / 作詞・作曲:大木伸夫
聞きたかっただけさ
何を手に入れたんだろう
何を失ったのだろう
繰り返す毎日の中で何を得て、何を手放してきたのか知りたいと思う主人公。
時々無力な自分に絶望し誰かに答えを望んでしまう事ってありますよね。
答えは自分の中にしかないのに・・・。
数えきれない星に
その答えを探して光の夜 震えながら
出典:光の夜 / 作詞・作曲:大木伸夫
僕は君の名前を呼ぶんだ
この夜空を信じたなら
新たな世界が始まるさ
ここの数えきれない星は「名もなき星」で表されていた流れゆく日常と、故郷の星空がフェイドイン・アウトで入れ替わり主人公の意識の中に広がっていくイメージかなと思いました。
そしていよいよ「君」の名前を呼び、過去の自分を思い出す瞬間です。
ここでタイトルである「光の夜」が出てきますがその後に「震えながら」と続くので現実・今を表現しているのではないでしょうか。
そして光の夜は「この夜空を信じたなら」に続いていき、「夜空」は主人公が毎日必死に造り上げてきた仕事・人間関係・感情・時間全てを含む軌跡を表していると思います。
その軌跡を信じたならば、新しい世界が始まるのでしょう。
光の夜 手を伸ばせば
出典:光の夜 / 作詞・作曲:大木伸夫
君に触れられる気がしたんだ
いつの日にかまた会えたら
少しだけ泣いてもいいかな?
少し目の前が開けた主人公は現実から心に広がる故郷の夜空を思い浮かべます。
そこが「光の夜」ですね。
幼き過去の自分を思い出し触れようと手を伸ばす主人公。
だけど一瞬躊躇し、触れるのはやめてしまいます。
触れるだけじゃなく、ちゃんと向かい合いたいと思ったのではないでしょうか。
過去を受け入れ自分を認めた時「泣いてもいいかな」と問いかけます。
涙を流すのはきっと悲しいからじゃない。
そこにはきっと、過去があるから今の主人公があると気付き感謝を込めた優しい涙があるはずです。

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さいごに
いかがだったでしょうか。
試練を乗り越えたyamaさんが贈る「光の夜」は透き通る歌声と少し切なくなるメロディーに乗せた過去と現在の壮大な物語を思わせる楽曲でした。
バラードの雰囲気に引き込まれその場に留まりたくなりますが実は優しくも強く背中を押してくれる前向きな楽曲ではないでしょうか。
落ち込んだ時などに聴いて頑張りたいと思いました。
これからのyamaさんの活躍に期待ですね!