今回は、シンガーソングライター・にしなさんの新曲「春一番」の歌詞を考察していきたいと思います。
「ヘビースモーク」「青藍遊泳」など、TikTokを中心にバズを引き起こした、にしなさんの楽曲。
今回の「春一番」は、2月1日から公開されているradiko新CM『音はつながる、あの頃と未来に。』のCMソングとして起用されています。
歌詞にはどんな想いが込められているのでしょうか?
インタビューのコメントと合わせて見ていきましょう!
にしなさん コメント
――最後にCMをご覧(お聴き)いただく方へメッセージをお願いします。
「春一番」や radikoのCMには、みんなの記憶のどこかに重なる部分があると思います。誰かを思い出すきっかけや思い出がよみがえる瞬間に寄り添えたらうれしいです!

春一番 歌詞考察
青い春にくたびれたシャツ
出典:春一番 / 作詞・作曲:にしな
懐かしいシャンプーの匂い
揺れるハンガー 子供が笑う声
元気でいますか?
にしなさんはインタビューの中で、「春一番」は前から書いていた曲で、自分の部屋の窓から風で揺れるハンガーを見て感じたことを歌にしたとコメントされています。
冒頭の”青い春にくたびれたシャツ 懐かしいシャンプーの匂い 揺れるハンガー 子供が笑う声” という歌詞からは、春の暖かい日差しで乾く洗濯物と、その向こうで遊んでいる子供の姿が浮かんできますね。
“元気でいますか?”
出会いと別れの季節である春に、過去の別れを思い出している主人公の心情が描かれています。
元気でいますか?の宛先は、ずっと会っていない友達や、昔付き合っていた相手かもしれません。
春先のエモーショナルな感情が表現されているように思います。
さよならと蕾が膨らんで
出典:春一番 / 作詞・作曲:にしな
胸に帰ってきてしまうよ
開けっ放しにした窓
遠くで鳴るチャイム
吹き込んだ春一番
続けて、懐かしい思い出を振り返る主人公の姿が歌われています。
“さよならと蕾が膨らんで 胸に帰ってきてしまうよ”
主人公は学生時代、好きだった相手に想いを伝えられないまま卒業を迎えてしまったのでしょう。
あのとき言えなかった想いが、同じ季節を感じることで思い出される。
春一番の風を感じながら、しみじみと回想している様子が浮かびます。
好きだった
出典:春一番 / 作詞・作曲:にしな
こっそり溶かして飲み干した
好きだった
ずっとそっとそっと
サビ部分でも、好きな人に想いを伝えられないまま、別れを迎えてしまったことが伺えます。
“こっそり溶かして飲み干した” というフレーズは制作当初、1番と2番どちらにも入れられていたそうです。
「相手に言いたくても言えなかった、もし言っていたらどうだったんだろう…」
そんな気持ちを込めたとインタビューでコメントされていましたが、改めて考え直したとき、1番とは違う歌詞が出来上がったそうです。
主人公の気持ちは時間が経ったことでどう変化していったのでしょうか?
気がついたら鼻歌交じり
出典:春一番 / 作詞・作曲:にしな
君が口ずさんでたバンド
揺れるカーテン窓側の席
覚えていますか
君との思い出を振り返っている様子が歌われます。
窓側の席で好きなバンドの曲を口ずさんでいた君。
主人公も曲を覚えてしまったようですね。
君は今どうしているのでしょうか?
校庭の桜の木の下に
出典:春一番 / 作詞・作曲:にしな
置いてきたつもりだったのに
流しっ放しのラジオ
いつしかの3月9日
吹き込んだ春一番
君への想いは卒業式のあの日、”校庭の桜の木の下に 置いてきたつもりだったのに”。
春一番に乗せてラジオから流れてきたのは、君がよく好きだったバンドの曲なのではないでしょうか?
にしなさんはインタビューで「ラジオから自分の記憶と深く結びついていた曲が流れると、自然とその当時の自分に飛んでいけるような気もするんです。」ともコメントしており、まさしくラジオのCMソングにふさわしい楽曲ですね。
“流しっ放しのラジオ いつしかの3月9日 吹き込んだ春一番”
この部分は、特に思い入れのある部分として挙げられています。
レミオロメンさんの「3月9日」が印象深い卒業ソングだと話していたにしなさん。
曲を聴くと当時の記憶が戻ってきて懐かしい印象を受けるのではないでしょうか?
好きだった
出典:春一番 / 作詞・作曲:にしな
あの日見つめた貴方のまま
好きだった
ずっとそのままずっと
歌詞のラストでは、自分の過去を振り返った後の主人公が、君に対する想いを歌っています。
「自分は告白できなかった出来事すらもいい思い出だなと感じたんです。」
あのとき好きだった君には、そのままでいてほしい。
言えなかったという後悔から、いい思い出へと昇華し、前向きな気持ちになった主人公の様子が浮かんできますね。
春という季節の良さが詰まった素敵な楽曲でした!

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さいごに
いかがでしたか?
聴く人の心情に寄り添った素敵な楽曲を届けてくれるにしなさん。
これからの活躍からも目が離せません!
――「春一番」の歌詞の中には<ラジオ>が登場しますね。
ラジオは昔から聴いていて、すごくいい相棒だなと思っていました。いい意味で視覚的情報がないので考え事をしながらでも聴けるので。ラジオから自分の記憶と深く結びついていた曲が流れると、自然とその当時の自分に飛んでいけるような気もするんです。
ラジオは携帯しやすいのでどこでも聴けて風を感じられるような気がする。当時そういう想いで書いたかは憶えてないんですけど(笑)。
radiko newsインタビューより抜粋