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破裂【King Gnu】歌詞の意味を考察!Be Punk!3拍子のワルツが破裂するクラシカルバラード

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King Gnu(キングヌー)「破裂」の歌詞の意味を考察します。

破裂 歌詞考察

いざ逃避行の旅へ!

もう精一杯だろ
身体に満ちた涙溢れ出すよ
とめどなく
小さな綻びから
するりするりと
滲んでるよ

出典:破裂 / 作詞・作曲:常田大希

King Gnuとリスナーの「1対1」の関係性で紡がれる「破裂(はれつ)」。

悲しいことや辛いことがあっても、泣いている場合ではないとか人前で泣くわけにはいかないなどの理由で、平静を装ったり明るく振る舞ったりする人もいるのではないでしょうか。

そんなリスナーに対して、「涙が身体から溢れ出している。破裂して綻(ほころ)びから滲(にじ)んでいる」と指摘しています。

「精一杯だろ」と言われてはじめて、限界まで無理をしていたことに気づいた人もいるかもしれません。

あるいは忙しさのあまり心が休まらず、とくに理由もないはずなのにいつのまにか涙が頬を伝っているといった場合も当てはまりそうです。

いずれにしても涙が「破裂」するタイミングで指摘されると、ハッと我に返ることでしょう。

そのうち朝日は昇り
全ては幻、ただの夢だって
そんなものよ
真面目すぎるのよ
独りぼっちのふりをしてさ

“すべては幻”

出典:破裂 / 作詞・作曲:常田大希

「そのうち朝日は昇り」は仏教用語の「諸行無常」やヘラクレイトスの「万物流転」、「全ては幻」と「ただの夢」は「般若心経」の「色即是空」や荘子の「胡蝶の夢」に通じるところがあるかもしれません。

突き詰めると宗教学や哲学になるような壮大な話を、さらっと「そんなもの」と受け流す懐の大きさに触れると、心が軽くなるのではないでしょうか。

「真面目すぎる」と言われてみると、たしかに「難しく考えるから悩むことになるのかもしれない」という気がしてきます。

孤独感というのも不思議なもので、基本的に誰もがひとりで生まれてひとりで亡くなるとか、自分が考えていることは自分にしかわからない点に着目すると「全員が孤独」であり、誰もが誰かのおかげで生きている(衣食住すべてを自分ひとりで成立させることはできない)と考えると「全員が孤独ではない」という矛盾が生じるものです。

こうして真面目に考えすぎるところまで想定したうえで、「すべては幻」につながっているのでしょう。

いつでも強がってないでさ
光だけをみつめていて
めくるめく逃避行の旅へと
貴女連れ出すから

出典:破裂 / 作詞・作曲:常田大希

「涙が溢れ出したのは闇にとらわれて強がっていたから」かもしれません。

そんなリスナー(貴女)が「光だけをみつめる」ことができるように、King Gnuが「めくるめく逃避行の旅へと連れ出してくれる」ようです。

悩みや悲しみなどネガティブな感情が闇だとすると、音楽は光。

ラブソングのスタイルに則って「貴女」となっていますが、ここは性別にこだわる必要はないでしょう。

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すべては音楽?

目に映る全てが
悲しく笑うなら
目を瞑ればいい

“すべては幻”

出典:破裂 / 作詞・作曲:常田大希

これまで井口理さんのメインボーカル、ハンドクラップ、奇妙なシンセ音に常田大希さんのギター、勢喜遊(せき ゆう)さんのドラム&サンプラー、新井和輝さんのベース、ストリングス(弦楽器)アレンジが重なる3拍子のワルツがミニマルに展開されてきましたが、2番に入り、ストリングスが前面に出てきました。

悲しい現実に目を瞑ると、すべては幻となり、目に見えない音楽だけが聴こえてくる」という趣向でしょう。

いつまでも篭もってないでさ
暗闇に惑わされないでいて
微かな光を
辿ってさ
生きるんだ

出典:破裂 / 作詞・作曲:常田大希

常田大希さんは「すべては幻」や「めくるめく~連れ出すから」に加え、「暗闇に~生きるんだ」でもコーラスを重ねています。

目を瞑ると暗闇になりますが、悲しい現実に直面して悩んでいるときの闇落ちとは異なり、「微かな光=音楽」を辿ることができるはず!

この後「いつでも~逃避行の旅へと」と「すべては幻」が繰り返され、ギターやストリングス、ドラム、ベースなども激しく盛り上がります。

こうしてKing Gnuがリスナーを「すべては音楽という、めくるめく逃避行の旅へと連れ出してくれている」のではないでしょうか。

すべて幻さ
奴らのマヤカシから
連れ出すから

出典:破裂 / 作詞・作曲:常田大希

ボーカルも淡々とした3拍子のワルツでミニマルに繰り返されるなか、「惑わされないでいて」や「旅へと」で高音に振れる変化があり、「すべて幻さ」のこのパートでサウンド全体も歌詞の意味も最高潮に達します。

「すべて幻=音楽」というほど心から音楽を愛し、音楽と共に生き続けているKing Gnuのメンバー4人が「マヤカシ(の音楽)が横行する現実」から連れ出してくれるという宣言ではないでしょうか。

身体から溢れ出し、小さな綻びから滲んでいたのは、King Gnuが愛してやまないイギリス発祥のパンク魂(破裂)なのかもしれません。

目に映る全てが
悲しく笑うなら
目を瞑ればいい
いっそ幻の中へと
逃げ込めばいい

出典:破裂 / 作詞・作曲:常田大希

イギリスのロックバンド、ザ・ビートルズの「エリナー・リグビー」や「アイ・アム・ザ・ウォルラス」などのプロデューサー、ジョージ・マーティンによるストリングスアレンジと現行のポストクラシカルが融合したような盛り上がりを魅せた「破裂」。

ラストのパートは冒頭並みの穏やかさに戻り、「逃げ込めばいい」ではとうとう井口理さんのボーカルのみになるという引き算の美学で締めくくられました。

マヤカシだらけの悲しい現実から逃れるために目を瞑ってKing Gnuの音楽を聴く方法もありますが、できれば目を開けても「破裂」がヒットチャートをにぎわす現実になってほしいものです。

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さいごに

「Be Punk」は「Tokyo Chaotic」と同じく、常田大希さんが多用する言葉のひとつで、どちらかというとKing Gnu より、自身の聖域というmillennium parade(ミレニアムパレード、ミレパ)のテーマになっています。

「破壊と再生」を繰り返すという音楽活動の「破壊」に該当しそうですが、「破裂」にも通じるところがあるのではないでしょうか。

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