今回は、人気シンガーAdoさんの新曲「花火」の歌詞を考察していきたいと思います。
1月26日に発売される1stアルバム『狂言』に収録予定のこの楽曲、作詞作曲はボカロPのくじらさんが担当しています。
アルバムの情報と合わせて見ていきましょう!
1stアルバム『狂言』
1月26日に発売されるAdoさんの1stアルバム。
代表曲「うっせえわ」をはじめ、映画やドラマの主題歌に抜擢された「会いたくて」「阿修羅ちゃん」など、これまでにリリースされた全シングルと新曲7曲を収録した自身初のCDリリースです。
新曲7曲は人気のボカロPがそれぞれ作詞作曲を担当し、個性あふれる素敵な楽曲に仕上がっています。
どんなアルバムになっているのか、発売が楽しみですね!

花火 歌詞考察

今回の考察では、毎日学校と家を往復している学生を主人公と仮定して考えていきます。
春の終わり、少し暑くなってきた初夏の頃の物語。
「水色のアパート、見慣れたドア」というのは、自宅を指しているのでしょう。
毎日学校に行って授業を受けては、家に帰って寝る生活の繰り返し。
規則正しい生活が送れる反面、毎日同じことの繰り返しでつまらなさを感じています。
「メモに残る期待」という歌詞から、主人公は誰かと花火を見に行く約束をしていると考えられます。
雨が降ってしまうと花火大会は中止。
雨がふらないように願いながら帰宅した主人公は、制服の袖についた汚れをほったらかして、約束の時間までうたた寝をします。
初々しい青春の情景が浮かんでくる素敵な歌詞ですね。

同じことの繰り返しで、面白みのない平凡な人生への思いを吐露しています。
「もう嫌」と拒絶してしまえば楽ですが、心配してくれる家族や友達がいる以上、無責任にやめることは出来ません。
花火大会へ向かうバスを待っている間にふと考える自分の未来。
続く歌詞から、主人公がこれから先の人生に希望を見いだせていないことが分かります。
まだ社会に出ておらず学校と家という限られたコミュニティの中で生活している学生は、自分が大人になった未来など鮮明に描くことは出来ませんよね。
思春期の悩みが鮮明に歌われています。

主人公の祈りが通じたのか、雨はふらずに無事花火大会が開催されたようです。
しかし、来る途中自分の未来について改めて考えた主人公は、目の前で打ち上がっているきれいな花火を心から楽しめないでいるようです。
今この楽しい瞬間も、時間が経ち大人になれば、青春の1ページとして残るだけの記憶になってしまう。
どうしようもない虚しさに襲われた主人公の様子が伝わってきますね。
夜空に咲いて儚く散ってゆく花火と、今この瞬間の思い出を重ねてセンチメンタルな気分になったのかもしれません。

花火大会が終わり、帰りのバスの車窓から見える家の明かり。
明かりの先には、会ったこともない誰かが居て、それぞれのストーリーを歩んでいます。
人それぞれ人生のストーリーがあるとわかってはいても、代わり映えしない自分の日常が特別なものになるとは思えません。
楽しい花火大会が終わってしまった悲しさと今後の人生へ感じている虚しさが伝わってきますね。

「どこにもないみたいだ」と主人公は何かを探しているようです。
個人的な考えですが、ここで主人公が探しているのは『人生の正解』なのではないかと考えました。
一瞬だけ大きく咲いてすぐに夜空に消えてしまう花火。
人の一生もそんな儚い花火だと感じた主人公は、一瞬の人生をどう過ごすのが正解なのか探しましたが、そんなものは何処にもないという結論に至りました。
ラストの「最後の夜」という歌詞からは、ありもしない正解を探し求めるのは今日で終わりにしよう 、自分らしい人生を過ごせば良いのだと、気持ちを切り替え大人になった主人公の姿が読み取れます。
これから、正解のない自分だけのストーリーを紡いでいく世代に向けた応援歌のように感じました。

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さいごに
いかがでしたか?
曲を通して、自分の人生に悩む青春から、正解の人生なんて無いんだという答えにたどり着く主人公の成長が感じられる素敵な楽曲でした。
『狂言』には他にも、人気ボカロPさんとタッグを組んだ素敵な楽曲が収録されているので是非チェックしてみてください!